顎関節症・咬合治療
2008年08月02日(土)
急に口が開かなくなったら、できるだけ早くに歯科医院へ行こう。遅くなるほど治りにくく、治療期間も長く、治る可能性も低くなる。口の開く量も制限されたり、痛みなどの後遺症も残りやすい。
先ず原因が何かを調べる。顎関節、咀嚼筋、歯およびそれらの支配神経のどこに原因があるのか。できるだけ侵襲が少なく、リスクの少ない治療方法から順に選択する。
原因が分かり可能であれば、その日の内に徒手にて開けられるようにする(徒手的顎関節受動術は保険未収載だったが、2020年4月1日より保険適応となる)。そして顎関節の安静を保つためのスプリントを装着する。
顎関節症の最新の考え方と治療法
kojima-dental-office.net/20190929-4664 続きを読む
2019年10月04日(金)
顎関節症 Ⅲ型a
症例
患者 46才女性
初診 2019年7月26日
主訴 口が開きづらい
現病歴 3年ほど前より口が開きづらくなり、近くの歯科医院で診察を受け、スプリント(ハードタイプ)を作ってもらう。夜に装着していたが、あまり変化なく中断する。口を開けると痛みがあり、カクッと音がしないと大きく開けられなくなる。このまま口が開かなくなるのではないかと不安になり来院する。
*円板がずれているよりも、動かないことの方が問題 続きを読む
2020年06月26日(金)
自宅で筋電図測定が可能になりました。携帯型筋電計を用いて咬筋相当部皮膚に表面電極を貼付し、夜間睡眠時の筋活動を記録します。そのデータを歯科医院の専用ソフトウェアにて自動抽出・解析し、歯ぎしりの有無、程度を評価します。1時間当たり4回以上の場合は歯ぎしりの可能性が高いと診断します。(施設基準を取得)筋電計による歯ぎしり検査実施に当たっての基本的な考え方 続きを読む
1995年12月25日(月)
患者 61才女性
初診 平成元年7月11日
主訴 新しい義歯を作って欲しい
付き添われて来院
胸が締め付けられ不安
目がいつもしょぼしょぼする
両側の肩こり
硬いものを食べると顎がだるくなり、肩こりがひどくなるような気がする
舌を上下入れ歯の間に挟むと、咬筋部が楽になるように思う 続きを読む
2010年03月05日(金)
関節内部の骨の癒着や関節周囲の靭帯の石灰化(体の組織内にカルシウムが沈着すること)によって、あごの関節が動かなくなる病気である。
慢性関節リウマチに併発したり,先天性の場合もあるが,外傷や感染の結果生じることが最も多い。炎症では、中耳炎、乳突炎、耳下腺炎、外聴道炎、扁桃腺炎、側頭部膿瘍、下顎骨髄炎が多い。また、幼・小児期に発症すると、単に開口障害だけではなく、患側のあごの発育が障害され、両側の場合では小下顎症を呈する。 続きを読む
2001年03月15日(木)
www.iccmo.jp/philosophy/s01.html
臼歯部の咬合支持がなくなり、上顎前歯が唇側傾斜を起こした患者さんが、長らく入れたくなかった入れ歯をただ入れるだけでは噛めない。変化してしまった異常を正常な咬合へと回復しなければならない。ただし、正常な咬合位を見つけることは非常に困難である。
今回、MKG(マンディブラーキネジオグラフ)を利用して筋肉位で新しい咬合位を決め、咬合挙上・咬合回復を行った。そして、約10年経過観察した。 続きを読む
2010年07月21日(水)
成人の反対咬合は、小さい頃からの食生活やプラークコントロールに影響を与え、虫歯、歯周病さらには歯牙欠損を引き起こしている。咬合のバランスの崩れから顎関節や咀嚼運動にも変化をもたらしている。また、劣等感などの心理的障害や人格形成にも大きな影響を与えている。 続きを読む
1993年07月07日(水)
歯が抜けたまま長期に放置しておくと、対合歯が挺出したり、隣接歯が傾斜したりする。プラークコントロールが悪いと、それが助長される。多数歯欠損になると、咬合崩壊・低位咬合になり、下顎が後退し顎関節にもダメージを与える。そして、低位咬合に陥ってしまった口腔を改善することは非常に困難である。キネジオ、マイオモニターにて咬合の筋肉位と挙上範囲・左右バランスを確認し、下顎を前下方へ咬合挙上する。顎関節・咀嚼筋の影響をを見ながら、咬合高径の試行錯誤を繰り返す。1年ほどの経過観察にて、ある程度の安定した咬合を導き出す。その後、過度な力が加わると脱離しやすい補綴物と義歯にて微調整を繰り返し、約6年をかけて咬合を再構築させることができた。 続きを読む
1988年01月20日(水)
「なぜかな」と疑問に思うことが大切。特にこの部位だけのプラークコントロールが悪かったわけではない。それでもこの部位だけが一度治したにもかかわらず再発している。噛み合わせや口呼吸に問題があるかもしれない。
この症例の場合、臼歯部両側に骨吸収や分岐部病変が見られるので、非常に咬合力が強いことが推察される。また、下顎がわずかに右に偏位している。そして、暫間被覆冠装着時のキネジオを見ると、安静位から右後方へ偏位して咬合(右が低い・左前方が筋肉本来の咬合位)している。そのため、左前方で無意識に噛んでしまうので、暫間被覆冠がよく外れ、これまでのブリッジも同じように無理がかかり壊れたのだと思う。今後、安定した咬合位で作製したブリッジを経過観察と定期検診で見守り続けていきたい。 続きを読む
2010年12月03日(金)
咬合異常が顔貌や咀嚼運動に影響を与え、健康への意欲不足と治療に対する理解不足が虫歯による咬合崩壊を招き、より一層障害を進行させていた。ヘルスカウンセリングにより現実を受け止め、積極的にプラークコントロールするようになり、治療計画の提案を真剣に考えるようになった。
参考に
定期検診の大切さ
kojima-dental-office.net/19901115-3357#more-3357 続きを読む