口のけがと歯の再植・移植
2008年08月18日(月)
脱落歯は再植できます
歯根のまわりの細胞が生きていれば成功します
①脱落歯を乾燥させないようにします
②歯の根をなるべく触らないようにします
③脱落歯は牛乳の中へ入れて持ってきます
(牛乳はPHが適し、浸透圧も適しています。滅菌してあります。)
牛乳がなければ、口の中(舌下)に入れてきてください
④なるべく早く来院してください 続きを読む
2009年07月29日(水)
自家歯牙移植には、歯根吸収という問題があったが、歯根膜の未分化間葉細胞を意識することにより予知性が高くなり、臨床的手段の一つとして提案できるようになった。可撤式義歯、遊離端ブリッジ、矯正的歯牙移動、インプラントなどと比較して、利点欠点をよく考えて適応症を選択する。そして、セメント質や歯根膜の保護に加えて、ある程度の咬合力や咀嚼力と術前術後の良好な口腔清掃状態が必要であり、移植歯の据わりのいい位置になるまで待ってから補綴することも大切である。 続きを読む
2006年02月07日(火)
上顎前歯が斜めに破折し、唇側歯質が歯槽骨縁より下になってしまった場合は、一度抜歯し回転させて元の抜歯窩に戻し上に来るようにする方法もある。唇側に歯質があることによって、咬合時の下顎前歯から受ける力にかなり抵抗できるようになる。残存歯質の状態や歯冠歯根比率、歯周炎の状態、プラークコントロールの状況などを総合的に判断して実施する。 続きを読む
2015年07月18日(土)
1歳児転んで乳歯が抜けた時
18日(土)11時半頃、1歳の子が転んで歯が抜けたので、診て欲しいとの連絡を受ける。12時頃、抜けた歯を牛乳の中に保存して来院。玄関の上り框から土間の靴を覗いて落ちたらしい。下の乳歯2本しか歯は生えていなかった。そのうちの1本が完全に脱臼。歯根は肉眼的に問題はなかった。他に外傷は無かった。創部を精査し、抜けた歯を生理的食塩水で洗浄後、元の位置に無麻酔にて再植する。出血がわずかにあったが帰宅。5時頃と翌朝に電話で、よく寝ていて今のところ異常のないことを確認する。無事に生着することを祈る。 続きを読む
2011年12月11日(日)
前医にてインプラントを勧められ、セカンドオピニオンを求めて来院。口腔内の状態を観察し、不安や疑問点などの話をよく聞き、患者さんが抱える悩みの本質を確認し、共感する【カウンセリングの4つの基本姿勢(観察、傾聴、確認、共感)をとる】。そして、違った角度からの治療法やそれぞれの利点と欠点などの情報を提供し、選択肢の幅を広げて、自分自身で冷静によく考える時間と家族などに相談できる環境を整えてあげる。また、現在の口の中の状態や問題点をもっと明確にするための検査と保険歯科治療の適応について説明する。 続きを読む
2010年10月14日(木)
移植歯周囲の歯肉が週単位で綺麗に治っていく様子をご覧ください。術後3週間のプラークコントロールと適度な咬合が必要である。歯肉が歯根面の生と死を明らかにする。 続きを読む
2008年08月11日(月)
8月8日オリンピック開会式が始まって暫くして一本の電話。「3歳の子どもが転倒して前歯が奥にへこんでいる。金沢医科大の救急では歯科の先生に連絡が付かない。」20分ほどで来院した。全身や顔面など他に異常はなかった。口の中を見ると左のAのみが舌側にあり反対咬合になっていた。 続きを読む
2002年01月26日(土)
患者 56歳女性
初診 平成14年1月26日
主訴 刺さった釣り針を除去して欲しい
現症 右下3/4番部歯肉に釣り針が刺さっている
現病歴 買ってきた甘鯛を焼いて食べていたら、痛みが走った。
そのまま来院。
処置 口腔内を消毒後、浸潤麻酔を施し、反しをうまく外して釣り針を除去 続きを読む
2009年07月31日(金)
再植歯の予後は、生存している歯根膜の量により決まる。注意すべき点としては、歯が歯槽窩から離脱していた時間、脱離歯(完全脱臼歯)の汚染・感染度、脱離歯の貯蔵状況、脱離歯の歯髄の状態などがある。しかし、歯根膜の重要性が確立されていない時期には、脱離歯を感染予防のために煮沸したり、歯根膜を完全に剥離して再植することもあった。また、現在でも、歯根膜の損傷や歯根乾燥による歯根膜変性がある一定の範囲を超えると、炎症性骨吸収や骨性癒着を起こすこともある。 続きを読む