入れ歯について
2012年12月15日(土)
トラブルが生じた時に、冷静に考え自分を信じることが大切だと思う。目の前の現象にとらわれて、慌てふためいて対応すると、取り返しのつかないことが起きる。
今回の症例でも、義歯が合わない、即、義歯の調整と思いこまずに、なぜだろうと、ふと間を置いたことが良かった。10日ほどの義歯未装着によって歯が移動するかもしれないという柔軟な発想が成功への秘訣だった。 続きを読む
2010年02月13日(土)
舌側隆起は外骨症の一種であり、局所の骨質の発育異常によって生じると考えられ、病理組織学的には骨腫ではなく、層板骨の増殖からなっている。しかし、それは、入れ歯をつくる時に、大きさや疼痛の緩和策などの設計に大きな影響を与える。今回は外科的にそれを除去することにより、入れ歯を小さく片側だけにすることができた。また、将来的にも入れ歯の安定に役立つと思う。 続きを読む
2009年04月08日(水)
ほとんどの歯は重症度歯周炎に罹患し、プロービング・デプスは5mm以上であり、出血を伴っていた。臼歯部の咬合は崩壊し、下顎前突になっていた。これまで都合の悪い歯のみを治していたが、意を決してプラークコントロールから始めることになった。患者本人の意欲が観られて少し遅れて、歯周初期治療とジスロマックの内服、残根状態の抜歯、義歯の修理、下顎前歯のパワーチェンによる矯正、根管治療、歯冠補綴を行った。そして最後にノンクラスプデンチャーを装着した。その後も定期健診を続けている。 続きを読む
2009年10月28日(水)
咬耗が烈しく、特に下顎を前方位へ移動させ、両側1番のみを咬合させる習癖がある。そのため義歯が揺さぶられて歯肉アーム部に歪みが生じ、破折する。そこで口蓋部を金属にして強度を増し、また、下顎前方位で上下1番が咬合しないように調整し変形を防ぐことにした。改めて咬合力による変形と咬合調整の重要性を痛感した。 続きを読む
2008年10月01日(水)
上顎骨欠損に伴う機能障害としては、上顎洞や鼻腔への穿孔による、鼻咽腔閉鎖不全や発音障害、嚥下障害があります。これらに顎補綴装置を適用することによって、穿孔部の閉鎖、固有口腔が形成され、食物の咀嚼、飲み込み、会話が可能となり、QOLの向上を期待することができます。基本的には有床義歯に穿孔部を閉鎖する栓塞子が付加された形態の装置が多く用いられています。 続きを読む