乳幼児期の相談
2018年10月17日(水)
母乳の時は口の中が狭い方が陰圧になり飲みやすい。口の中が広くなっていくと、舌が動きやすくなり、いろんなものを噛んで食べられるようになる。しかし、例えば離乳期に上唇を働かせ唇を閉じさせることを意識していないと、唇の形が山形のままとなり口呼吸になりやすい。また、幼児期初期にコップ飲みをさせずに、マグカップにストローを使っていると、陰圧になりやすい狭い口から食べやすい広い口へ移行せず、唇や舌の食べる働きに遅れを生じやすくなる。舌がしっかり持ち上げられないと、クチャクチャ食べになってしまう。そのために、吸綴窩の名残があり、口蓋がドーム型になっていないこともある。そして、歯が内側に倒れたままで口の中も狭く歯がデコボコに生えている。
食事時にすこし注意して、舌と唇の訓練すれば、2,3ヶ月で良くなる。 続きを読む
2013年10月09日(水)
質問
パンフレット『お口の機能を育てましょう』の読者から「添い乳の弊害について」の質問です。
コラムの原本
横になりながら授乳すること(添い乳)はお母さんにとっては楽ですが、子供のお口の機能に与える影響(添い乳の弊害)の面から、今後、検討される必要があるのではないかと私たちは考えています。
パンフレット『お口の機能を育てましょう―歯科医師からのメッセージ』
kojima-dental-office.net/20130619-1477#more-1477
日本式の添い寝と欧米式の「おやすみ」と言うだけで一人で寝かせる方法
kojima-dental-office.net/blog/20230828-17350#more-17350 続きを読む
2024年10月23日(水)
「母乳神話」が崩れる
・母乳(乳糖)が歯を脱灰し、う蝕の進行を早める可能性がでてきた
・ビフィズス菌が口腔内、特に重度の小児う蝕患者から多く検出される
・ビフィズス菌は糖をエサにして、代謝産物として酢酸と乳酸(4:1の割合)
Press Release
東北大学大学院歯学研究科 2019年5月29日
新たなう蝕関連細菌ビフィドバクテリウム菌の糖代謝機構の解明
乳糖を利用し酢酸を産生する細菌による「う蝕病因論」の新展開に期待
www.dent.tohoku.ac.jp/news/file/20190529.pdf 続きを読む
2021年11月26日(金)
「食べるために脳を働かせること」が必要です。「食べたい」の意思は心が支配していますので、「お腹が空いた」という信号を脳がきちんと受け取らなくてはなりません。この「お腹が空いた」を認識する食欲中枢を働かせるためには、セロトニンという不安抑制に働く脳内物質が欠かせません。このセロトニンを分泌させる一番の条件が、早寝早起き。眠る時間帯が重要で、夜10時~朝8時の10時間より、夜8時~朝6時のほうがセロトニンをきちんと取り込めます。小学生なら9時までに寝たほうがいいです。 続きを読む
2010年06月03日(木)
口腔育成の立場からは、好き嫌いは発達・学習現象と考えています。親が「この子はこれが嫌いなんだ」と小さい頃から決めつけないことが重要です。
3歳未満では乳臼歯がしっかり噛んでいませんので、野菜や肉類は嫌いというより食べられません。特に繊維性の野菜は噛み切れませんので、葉ものは食べにくいです。3歳を過ぎると、脳が発達して食べられない食品は減少します。しかし、まだうまく食べられない物もありますので、楽しい形や噛み切れる形状などの工夫が必要です。また食事時間の2時間前は、おやつなどをあげず、空腹にしておく事もポイントです。ふつうは10から15歳までに嫌いだった食品でも大部分が食べられるようになります。 続きを読む
2024年07月02日(火)
おしゃぶりの方が指しゃぶりより比較的止めやすい。
口腔の感覚がきわめて敏感な乳児にとって、玩具舐めや指しゃぶりは触覚を活性化させる重要な行為である。脱感作は、あくまで自分で自分の身体を触ることができるようにするためのものであることを認識することが必要。また、口唇や舌の意識的な運動が離乳食への移行にも役立つ。 続きを読む
2024年05月15日(水)
生後3~4ヶ月には果汁を飲ませない方がよい。生後6ヶ月頃頃になって果物を食べさせたい時は、ジュースではなく果物を潰して、繊維質を含んだ果肉ごと与える。
アメリカ小児学会は、1歳までの乳児にジュースを与えることを勧めていない。幼児期の砂糖、ジュース、甘いものは膵臓に負担をかける。膵臓は4歳頃完成し、インスリンを作れるようになり、血中の糖質量をコントロールできるようになる。 続きを読む
2010年10月30日(土)
質問
1歳過ぎても蒸かしたサツマイモを食べないで、はき出してしまうのですが、どうしたらよいでしょうか。奥歯はまだ生えていません。ジャガイモなど他の芋類も食べません。
子供の発達と保育士のかかわり研修
kojima-dental-office.net/20101024-629#more-629 続きを読む
2009年10月17日(土)
質問
低体重児と口腔の関係は、機能的なことや歯列形態のことで何かありますか?
回答
噛む能力は生まれつき備わっているわけではなく、訓練によって身に付くものでです。ほんの少し心がけるだけで、口腔の機能や形態は、発達、成長していきます。低体重児で生まれても、咀嚼発達のレベルに応じた離乳食のかたさを順序正しく進めれば問題ありません。そして、もう一つ大切なことは楽しい食卓です。 続きを読む
2010年10月20日(水)
■質問
生後1歳1ヶ月になるのに歯が1本も生えてきません。
離乳食もかなり苦労しています。どうしたらよいでしょうか。 続きを読む