下顎前突
2023年02月25日(土)
当院では幼児から小学生の食べる機能を支援している。食事の姿勢や食べ方、食形態、口唇閉鎖等々である。その中で、反対咬合ではムーシールド、歯の萌出スペース不足ではT4Kも一つの選択肢として考えている。一番の変化は舌の可動範囲増ではないかと思う。舌が口腔底によどんでいるような反対咬合の幼児に、ムーシールドを2,3ヶ月夜間に装着していると、舌尖が口蓋乳頭部にしっかり当てることができるようになり、舌打ちがうまくできるようになり、前歯部の被蓋が改善してくるようである。飲み物がなくても奥歯でしっかり噛んで食事ができるようになり、唾液の分泌量も増えていく。食事時間も短くなり、発音が明瞭になったり、口呼吸から鼻呼吸の変化もある。
4前歯が生えそろう、8歳前後からムーシールドからプレオルソタイプⅢに変更し、16歳頃まで日中1時間のかみ合わせる練習により咬合を安定化させる。 続きを読む
2016年11月14日(月)
当院にて1年半ほど前に、乳前歯は切端咬合に見えるが、下顎の右側偏位によって右側乳犬歯が逆被蓋となる乳歯列の下顎前突であると診断し、食事時の姿勢や奥歯でよく噛むことを指導していた。そして、永久歯萌出と学校歯科検診を契機に本格的に治療を開始することになった。 続きを読む
2010年07月21日(水)
成人の反対咬合は、小さい頃からの食生活やプラークコントロールに影響を与え、虫歯、歯周病さらには歯牙欠損を引き起こしている。咬合のバランスの崩れから顎関節や咀嚼運動にも変化をもたらしている。また、劣等感などの心理的障害や人格形成にも大きな影響を与えている。 続きを読む
2015年06月01日(月)
乳歯列期に「被蓋を改善して経過観察」する事を両親に理解してもらい、協力を得て治療を進めることにした。始めは印象も採ることはできなかったが、次第に歯科医院の雰囲気にも慣れ、両親やスタッフの努力の甲斐あって、4ヶ月後には模型を作ることができた。ムーシールドにも慣れ朝まで装着できるようになり、コミュニケーションや意思の疎通が取れるようになった。そして、咬合面に光重合型アイオノマーを添加することにより、左右のバランスが取れるようになり、1年後に正常被蓋になっていった。 続きを読む
1985年06月08日(土)
日本では3歳児の約4%が反対咬合である。そのうち、永久歯歯列になると、その6%が正常咬合になり、94%が反対咬合のままである。大人の歯が生えるときに自然に治るのは、かなり少数派である。反対になっている下の前歯が4本以上、上の前歯がほとんど見えないくらい咬みこんでいる、近親者に反対咬合の人がいる、このような場合には自然に治る可能性は極めて低い。 続きを読む