本の世界
本の世界
2025年10月11日(土)
NHK3か月でマスターする
古代文明 10月号
2025年10月1日発行
NHK出版
1430円
mag.nhk-book.co.jp/article/79132
www.nhk.jp/g/ts/3JYG9W8MQ5/
ギョベックリ・テペから見つかる“古代の記録”は、これまで私たちが“常識”として考えていた文明の始まりに対して、全く異なる視点を与えてくれている。 続きを読む
2023年11月12日(日)
-ハルマッタンの風に運ばれて-
著者 池田憲昭
口腔保健協会
2023年9月30日
1800円
若いときの出会いは大切。それを受け取れる素晴らしさに感動。
池田憲昭氏講演会
「開発途上国における保健システム強化支援について」2008年10月19日
kojima-dental-office.net/20081019-2742#more-2742
格差社会において20年以上グローバルヘルスの現場で「派遣された国の人たちが公平に適切な保健サービスを受けることが可能になるような行政の強化や仕組み作り」を現地の人たちと共にしてきたと私は思っている。しかし、パンデミックの今は、経済的格差がむしろ拡大するという現実に直面している。 続きを読む
2018年07月16日(月)
昭和大学 名誉教授 向井美恵
kojima-dental-office.net/20060723-1429#more-1429
ぜんほきょう 2018年6月号
全国保育協議会 続きを読む
2025年05月29日(木)
17世紀オランダ風俗画家の軌跡
小林頼子著
1999年10月30日発行
NHKブックス
1160円
オランダ風俗画から見えてくる日常生活に心が躍り、フェルメール絵画の中に流れる不思議な時間に魅了される。フェルメールは、行為の伴わぬ単身の風俗画という新たな独自の世界を、貪欲なまでの模倣の精神と豊かな創造的エネルギーによって描き始めてわずか数年で創り上げた。考え抜かれた消失点・消失線、遠隔点・対交線に基づいた空間構成法によって視覚印象との不自然さを解消させ、光と質感の描写も独特のものへと鍛え上げた。1675年に43才という若さでこの世を去った彼にもう少し時間があったなら、どんな作品に進化しただろうか。
17世紀オランダは、他のヨーロッパ諸国に先駆けて市民主体の社会が実現し、国教と定められたプロテスタントが基本的に教会内を宗教画で飾ることを禁止していたので、絵画の購入層が王家、貴族、教会といった大口の顧客ではなく、市民、農民といった一般の人々だった。だから小さな絵が多く、庶民の日常の姿を反映する風俗画が好まれた。 続きを読む
2023年06月24日(土)
栗山英樹著
光文社
2019年10月30日発行
1300円
参考に
歯科関連ニュース 5.4.14.【7】WBC優勝 栗山英樹監督に学ぶ
kojima-dental-office.net/20230414-6934
野球ノートをつける習慣
小学校1年から野球を始めた。小学校当時は、その日の練習メニューを書き出したり、気になったプレーを図解したりしていた。中学から高校、高校から大学と野球を続けていく中で、ノートと向き合う気持ちは変わっていく。チームが勝つためにどうすればいいのか、という考えが織り込まれていく。テスト生でヤクルトスワローズに入団してからも、練習後や試合後にノートを開くことは習慣化されていたが、自分のプレーを整理できず、書けない日もあった。
学生時代から本には親しんできた。本を読んでいくうちに、成功を収めたと言われる人たちの共通点は、古典に当たっていること、『四書五経』、『論語』、『易経』、『韓非子』といったものの教えが時代を超えて模範的で普遍的な価値を持つこと、に気づいた。2012年に北海道日本ハムファイターズの監督になってからは、リーダー論や組織論などのビジネス書にヒントを求めることが多くなった気がする。野球ノートをつけることと、古今東西の古典を中心とした読書の旅を並行していくと、野球を野球の常識だけで読み解くべきではないという思いに辿り着く。 続きを読む
2022年08月16日(火)
よみがえる天才7
海棠 尊 著
ちくまプライマリー新書
2022年3月10日発行
920円
座右の銘は「任人勿疑、疑勿任人」(人を疑うに任ずるなかれ、人を任じて疑うなかれ)
あだ名は「ドンネル(雷)」
医学は、誤解と誤謬を是正しながら築き挙げられていくもの。彼の人生を理解することは、現在の衛生行政の誤謬を理解する一助となる。北里が直面していた問題は、決して過去のことではない。 続きを読む
2022年12月11日(日)
月刊保団連 2022年12月号
特集「食べる」「話す」「息をする」が苦手な子どもたち
口腔機能の発達と育成支援
現代日本人の歯並びが最悪なワケ
人類学から考える咀嚼期の発達と退縮
国立科学博物館人類研究部名誉研究員 馬場悠男 著
人類は、道具使用と肉食によって咀嚼器を退化させた。その過程で、喉頭が頸まで下降し、睡眠時無呼吸の究極要因が生まれた。ただし、その後でも、例えば縄文人は、歯列が広くて歯並びがよく、正常な口腔容量を保っていたので、睡眠時無呼吸を起こすことはなかった。ところが、現代日本人では、歯並びが極端に悪くなり、口腔容量が不足し、しばしば睡眠時無呼吸を起こす。 続きを読む
2025年11月03日(月)
坂井建男 監修
2024年7月5日 発行
三笠書房
847円
生物学では「進化=進歩」ではない。意味のない「退化」はない。「退化」も進化の一つの形。進化は、集団が世代を経るごとに変わっていく性質の累積的変化のこと。その過程では、生物の持つ器官が姿を変えていく。パターンは2つ。動物の体内で、完全に機能を失い、わずかに形だけをとどめるように残ったものが「痕跡器官」。痕跡器官は、進化の上で、遺伝子が書き換えられた不必要な器官。遺伝子は、一度変化すると、元の姿に戻ることがない。これは「進化不可逆の法則」と呼ばれる。もう一つは、生物の体で必要性が薄れた器官が本来の働きでない機能、異なった用途で用いられる場合の「転用」。転用は、進化上のリサイクル活動。陸上へ上がる時に、魚類のヒレは手足として転用され、空気を吸うための肺は腸の一部から転用された。 続きを読む
2024年11月28日(木)
著者 エットハミ・ムライ・アメド/寺田なほ
KTC中央出版
2015年6月16日発行
1600円
手間を惜しまず料理し、食べることを楽しむ暮らしを紹介するエッセイ集
想像もしないような食材を組み合わせるモロッコ料理は、美味しいものを食べるのが好きな人たちをうならせる。皿の上には、長い歴史とベルベル民族の伝統、そして異民族がもたらした食材や文化の影を舌で味わう楽しみがある。
たった数種類のスパイスが素材の味を引き出し、どの料理も優しい味わいに仕上がる。炭火で柔らかく煮込まれるタジン、もっちり蒸し上がったクスクス、新鮮な魚料理など、モロッコ料理の世界をのぞいてみて欲しい。この本で、楽しい料理と幻想的な街並みの国を旅して欲しい。 続きを読む
2025年09月19日(金)
鈴木俊貴著
2025年1月28日発行
小学館
1700円
僕は珍しい生き物を対象としたわけでもなければ、特殊な技術を使ったわけでもない。身近な野鳥のシジュウカラを対象に、双眼鏡とレコーダー、そして、ちょっとしたアイデアで研究を進め,「シジュウカラは言葉を持つ」ことを発見した。
鳥たちは他の種類の動物の言葉まできちんと理解し生きている。種の壁を越えた会話は鳥同士に限らない。実はリスも小鳥の言葉を理解できる。シジュウカラが「ヒヒヒ」と鳴くと、リスは慌てて藪にダッシュする。リスよりも小鳥の方が目が良く、いち早くタカの襲来に気がつくことが多い。リスたちはそれを知っていてカラ類の群れの近くにいる。数十万年前、僕たちの祖先がまだアフリカで暮らしていた頃は、人間も鳥の言葉を理解していたに違いない。生まれて間もない赤ちゃんを猛禽類や肉食獣から守るためにも、鳥の言葉は役に立ったはず。
しかし、現代人のほとんどは正しく自然を見る目を失ってしまった。いつしか人間は自らの持つ「言葉」によって、人間と自然に乖離が生まれ、動物たちの言葉を理解できなくなってしまった。それどころか、自然の関わり方も、共生から利用へと変わってしまった。 続きを読む
