のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

本の世界

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トヨタはどうやってレクサスを創ったか

2011年03月23日(水)

トヨタはどうやってレクサスを創ったか“日本発世界へ”を実現したトヨタの組織能力
So It’s TOYOTA
高木晴夫著
ダイヤモンド社
2007年9月28日発行
1800円
 本書は、トヨタと関係会社の方々に対し直接インタビューし調査した情報を基に、「日本発世界」を可能にした組織とリーダーシップについて書かれている。世界一の規模になろうとする日本一のトヨタが、バブルが弾け、国内シェア40%を割り込んだ2000年の時点で、危機の予兆を嗅ぎ取り、その10年後を見据えた課題を見つけ、その課題に対する解決策を練り、ブランドの再構築に挑んだ。そして、日本の価値、日本の文化、日本のよさを世界へ発信した。 続きを読む

ジャンケン文明論

2009年09月02日(水)

李 御寧(イー・オリョン)著
新潮新書
2005年4月20日発行
720円
 民主党が大勝した。4年前は自民党が大勝した。小選挙区制では、僅差でも裏表がはっきりし、振り子の振り幅が著しく現れる。そして、政権交代が起きた。それぞれに、ぬるま湯から目を覚ますいい機会になった。初体験に不安や戸惑いはあるが、実体験が今後に役立つであろう。
 しかし、日本に果たしてこの激変を起こす制度が定着していくだろうか。今一度考えるためこの本を読んで頂きたい。また、イデオロギーや宗教の争いやテロの解決の糸口になるかもしれない。 続きを読む

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

2016年01月18日(月)

なぜ、この人と話をすると楽になるのかニッポン放送アナウンサー 吉田尚記著
太田出版
2015年2月6日発行
定価1111円+税
 本書は、8回にわたりニコニコ生放送でコミュ障のアナウンサー吉田尚記が話した内容を構成したもの。20年かけて編み出した実践的な会話の技術を惜しみなく披露。相手を楽にさせる会話力!話すことが苦手な全ての人を救済する、コミュニケーションの極意!! 続きを読む

認知症 専門医が教える最新事情

2018年01月02日(火)

認知症伊東大介著
 慶應義塾大学医学部 神経内科・メモリークリニック専任講師
講談社
2011年11月20日発行
定価 840円+税
 参考に
 認知症と歯科疾患
kojima-dental-office.net/20171211-4060

1.認知症
 認知症は年齢とともに増加する。わが国では、75~79歳では10人にひとり、80~84歳では4人にひとり、85歳以上ともなると半分以上が認知症。記憶力や判断力などの知的能力が何らかの原因で低下し、次第に悪化して仕事や社会生活に支障をきたした状態。認知症の中で最も多いのがアルツハイマー病で、ほぼ6割。次に多いが脳血管性認知症、2割を占める。3番目がレビー小体型認知症で、この3種類で8割半ば近くになり、これらを3大認知症と呼んでいる。
 認知症の診断は、ある程度の期間、観察してからでないと診断できないものがある。 続きを読む

17歳のための世界と日本の見方

2019年12月09日(月)

17歳のための世界と日本の見方セイゴオ先生の人間文化講義
松岡正剛著
発行所 春秋社
2006年12月25日発行
1700円
 本書は、帝塚山学院大学教授時代の一年生を対象とした「人間と文化」と題する講義がもととなっている。著者の新たな視点による世界と日本の比較を通して、人間文化に潜む共通性や意外性を探る。今の日本はアジアともアメリカともかなり片寄った付き合いをするようになっていると語る。世界が「精神と物質」や「善と悪」など二分法に語られてしまうことには、いろいろ限界がある。日本には二分法ではない見方があったが、それをいつの間にか忘れてしまった。足し算の「文明」、引き算の「文化」。 続きを読む

人生はそれでも続く

2022年11月23日(水)

著者 読売新聞社会部「あれから」取材班
新潮新書
2022年8月20日 発行
820円
 新聞の視点は「今」であることが多いが、物事には「その後」がある。ニュースの当事者たちのその後をたどってみよう、という発想で始まったのが、読売新聞の人物企画「あれから」。2020年2月から原則月1回のペースで朝刊に掲載。徹底的に人選にこだわり、「ぜひこの人に話を聞いてみたい」という人物を捜す。取材期間は短くても3ヶ月、長い場合は1年近くをかけた。取材を始めてみて、特異な体験をくぐり抜けた人が語る言葉というのは、何ともいえない奥行きや心を揺さぶる切実さがある。 続きを読む

リニア中央新幹線をめぐって

2021年11月14日(日)

原発事故とコロナ・パンデミックから見直す
山本義隆著
みすず書房
2011年4月9日発行
1800円
 私がJR東海によるリニア中央新幹線計画の「問題性」に注目したのは、福島の原発事故直後に国土交通省が、原発事故に対するなんの反省もなくリニア計画にお墨付きを与えたことを知った時から。以前の「科学技術ジャーナリズムの役割」は「啓蒙」だったが、現在は「批判」でなければならなくなった。
 2020年、水問題をめぐるJR東海と静岡県の対立が報道された時、「10・8山崎博昭プロジェクト」のホームページにリニア計画について思うところを表明した。それを大幅に加筆・改稿して書籍化した。 続きを読む

10歳から身につく問い、考え、表現する力

2018年07月24日(火)

img028ぼくがイェール大で学び、教えたいこと
斎藤淳
NHK出版
2014年7月10日発行
780円
1.「正解」を欲しがる子どもたち
 いきなり「正解」に飛びつこうとする態度は、実社会では使い物にならない。生きていく上で「正解がない」状況は頻繁に発生する。問われるべきは「正解とされてきたものが何か」ではなく、「正解という前提が崩れた時に、どのように対処すればよいのか」ということ。それはとても苦しい営み。答えはすぐには出ず、試行錯誤の連続。試行錯誤を許す余裕がないと、ものを考える楽しみが理解できない続きを読む

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