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口腔機能の発達と口腔筋機能トレーナーを用いた咬合誘導について

2021年07月31日(土)


講師 長門 佐 氏(ながと歯科・小児歯科医院 院長)
 A.愛知学院大学歯学部同窓会石川県支部 学術講演会
日 時 : 2021年7月31日(土) 20:00~21:30
開催形式 : WEB配信(Zoomミーティング)
 B.石川県保険医協会主催 ハイブリッド講演会
日時 2020 年 11 月 26 日[木] 19:30~21:15 ごろ
会場 石川県保険医協会 会議室 および 「Zoom」ハイブリッド講演会
 前回の長門先生の講演 乳幼児期に必要な口腔機能の発達と食との関連(1)
kojima-dental-office.net/20150510-1156
 7月31日(土)午後8時から久しぶりに同窓会の先生方の顔を拝見した。30名以上の参加があった。
 11月26日(木)午後7時半から長門 佐 氏による講演会「口腔機能の発達と口腔筋機能トレーナーを用いた咬合誘導について」が、ウィズコロナの時代に歯科部の新しい挑戦第3弾として開催された。会議室に9人とズームオンラインに19人のハイブリッド形式だった。
 長門先生のひたむきな口腔機能を育てたいという思いがひしひしと伝わる講演でした。今井一彰先生や元開富士雄先生との出会い、オーストラリアでフォレル先生やフラッター先生に直接指導を受けられたことなど、突き抜けたバイタリティに感服した。
 子供たちのノンカリエスをとことん追求したことから始まった。バイトウイングで隣接面カリエスをチェックしていた。熊谷崇先生の診療所を訪ね、カリオロジーを学ぶ。叢生がきっかけとなり、口腔機能、特に口唇閉鎖機能に着眼点を置くようになる。前述の先生や柳澤宗光先生、岡崎好秀先生、福岡雅先生などから様々なことを学び、「口腔機能を育てたい」というライフワークが進化していく。「ポカン口」、「富士山型の上口唇」「習慣的口呼吸」「V字歯列弓やスペース不足」のメカニズムを解説された。その影響は不正咬合にとどまらず、猫背や運動能力や学力の低下、アトピー性皮膚炎やぜんそくにも及ぶ。そして治療方針と実際が症例別に紹介された。各種T4Kやi-2、ムーシールドやプレオルソtypeⅢの使い方もお話しされた。また、生後6ヶ月までのうつ伏せ寝や横向き寝などの睡眠態癖が発育の阻害因子となり歯並びを悪くするので、上を向いて寝かせるように妊産婦教室などで指導していた。
 臨床経験と考え方の発想は非常に参考になり、質疑応答もスムーズに行われ、有意義な会となった。今後もこの経験を活かし企画を考えていきたい。

 元開富士雄先生
kojima-dental-office.net/20150726-1159
 岡崎好秀氏
kojima-dental-office.net/20071014-1435#more-1435
 福岡雅氏
kojima-dental-office.net/20090222-1450#more-1450
 柳澤宗光先生
kojima-dental-office.net/20110313-2558

メモ
1.ポカン口と習慣性口呼吸(定義や名称は確立していない)
kojima-dental-office.net/20081120-232#more-232
 ①寝ている時も口呼吸
   ・激しい運動すれば誰でも口呼吸になるが、普通は鼻呼吸
     換気量35L/ 分を超えると、口呼吸をする
   ・小林製薬のナイトミン 鼻呼吸テープを薦めている
 ②正常とは
   ・口唇が閉じている
            ・鼻呼吸
   ・舌背が軽く口蓋についている
 ③唇の状態
   ・上唇 乾燥していて灰色っぽい、富士山型
   ・下唇 ウェッティで赤っぽい、たらこ唇
 ④関連症状
   ・上顎前突
   ・猫背
   ・運動能力・学力の低下
     疲労感や頭がぼーっとしている
   ・アトピー性皮膚炎やぜんそく
   ・診療中に寝てしまう子が多い
 ⑤子育ての違いによって人為的に作られている
   ・離乳食介助時に上唇をムグッと閉じさせず、
    早く食べさせようと口唇閉鎖を待てずに
    スプーンを上あごにこすりつけて食べさせている

2.睡眠態癖
 ①うつ伏せ寝や横向き寝が発育の阻害因子となる
  ・生後6ヶ月までに決まる(妊婦教室などで指導)
    その後治そうとしてもなかなか治らない
  ・上を向いて寝かせる
    飛行機に乗る際に使うU字形の仮眠枕で頭を固定するなどの工夫
  ・下側の歯列が抑圧されたり、叢生となる
    乳歯列にも見られるようになってきた
  ・下側の目が小さくなる
    向き合う母親は反対の目が小さくなる
  ・顔の下側の歯列弓が圧平される
    八重歯となり上顎2番が口蓋側へ

3.筋機能トレーナー
 ①T4K、V字形歯列
kojima-dental-office.net/20170116-3588#more-3588
  ・下顎前歯の叢生は下顎2番萌出時にT4K
    下顎歯列弓の横幅が大きくなる時期は6~10歳
  ・昼1時間の訓練が上顎を育て、夜使用時に下顎の発育を促す
  ・T4Kを使用すると、萌出順位4→5→3が
    歯列改善に有利な萌出順位4→3→5が多くなる
  ・ソフト→破れるようならハード
  ・種類の使い分け
    ブロードソフト、ラージ、T4A
  ・禁忌
    非協力的、重度のⅢ級、完全な鼻閉、臼歯部反対咬合、
    睡眠態癖(うつぶせ寝・横向き寝)、舌癖を持つOpen Bite
    上下の正中のずれが激しい場合、
    上顎6番近心傾斜しながら萌出(スペースメーカーを使用する)
  ②上顎前突
   ・i-2
  ③下顎前突
kojima-dental-office.net/20110304-769#more-769
   ・3歳半頃から6歳にムーシールド
   ・永久歯2番萌出する頃にプレオルソタイプⅢ
     昼1時間以上の訓練が必要になる
   ・犬低になる可能性が高い

A.愛知学院大学歯学部同窓会石川県支部 学術講演会
日 時 : 2021年7月31日(土) 20:00~21:30
開催形式 : WEB配信(Zoomミーティング)
演 題 : 口腔機能の発達と口腔筋機能トレーナーを用いた咬合誘導について
講 師 : 長門 佐先生​(17回生)

 B.石川県保険医協会主催 ハイブリッド講演会
   口腔機能の発達と口腔筋機能トレーナーを用いた咬合誘導について
講師 長門 佐 氏(ながと歯科・小児歯科医院 院長)
日時 2020 年 11 月 26 日[木] 19:30~21:15 ごろ
会場 石川県保険医協会 会議室 および 「Zoom」ハイブリッド講演会
対象 石川県保険医協会会員の歯科医師
定員 会場参加 10 人 Zoom 参加 30 人
申込締切11/16[月]※事前質問がある場合は 10/30[金]必着
申込 裏面の「参加申込書」をご覧ください長門先生講演会チラシ
 本講演会は会場と Web によるハイブリッド形式で開催します。裏面の「参加申込書」、「注意事項」をよくお読みになられた上でご参加くださいますよう、お願い申し上げます。
主催・お問い合わせ 石川県保険医協会
〒920-0902 金沢市尾張町 2-8-23 太陽生命金沢ビル 8 階
電話 076-222-5373 E メール ishikawa-hok@doc-net.or.jp

ご案内
 ウィズコロナの時代に歯科部の新しい挑戦第3弾は、会議室とオンラインのハイブリッド講演会です。
 講師は、今年5月に発刊した「お口の機能を育てましょう―歯科医師からのメッセージ 改訂版食物アレルギー対応」の編集委員、保険医協会食育プロジェクトメンバーである長門先生です。ライフワークである口腔機能の発達とその臨床経験についてざっくばらんに語っていただきます。「ポカン口」、「富士山型の上口唇」「習慣的口呼吸」「V字歯列弓やスペース不足の改善」などなどの興味をそそられるお話も聞けると思います。また、口腔機能発達不全症の指導や訓練に参考になると思います。奮ってご参加ください。
 「お口の機能を育てましょう 歯科医師からのメッセージ(改訂版)」発刊
kojima-dental-office.net/20200503-5190
 シンポジューム「食育プロジェクトの最近の話題」
kojima-dental-office.net/20081002-1445#more-1445
 オンライン赤本勉強会2020
kojima-dental-office.net/20200716-5202

長門 佐 (ながと たすく) 先生 ご略歴
 1983 年 愛知学院大学歯学部卒業
 1983 年 第1補綴学教室入局
   同年 名鉄病院勤務
 1989 年 ながと歯科・小児歯科医院 開業
 2006~2019 年 金沢市歯科医師会理事
 2010 年 MRC オーストラリア・ブリスベン研修
  (Dr.Farrell & Dr.Flutter 口腔筋機能トレーナー研修)
◆所属学会等
 2005 年 Oral Physician 認定医
 国際外傷歯学会(IADT)
 自家歯牙移植外傷歯学研究会
 日本歯内療法学会
 日本小児歯科学会

  講師 抄録
 近年、乳幼児のむし歯は予防・啓発が進み、かなり減少しました。しかし、口腔機能の獲得や育成に関しては十分に考えられてきたとは言えないように思います。
 出生後ヒトの口腔機能はオッパイを吸うことから始まり、離乳食が始まることでさらにその機能は高まり、人間らしい口腔機能を獲得していくと考えられます。
 しかし最近、口腔機能のなかでも、口唇閉鎖機能が十分に獲得されていない「ポカン口」と言われる子どもたちが多くなってきたように思います。富士山型でしまりのないルーズな上唇、いつも口が開いている、下唇は濡れているが上唇は乾燥しているというような特徴を持った子どもたちです。歯牙は口唇圧と舌圧のニュートラルゾーンに並ぼうとするので、ポカン口のように口唇閉鎖機能が十分に獲得されていない子は、上唇圧が弱く舌圧に押されて出っ歯になります。このように口腔機能が正常か否かは歯並びという形として現れてきます。
 「正常な口腔機能」の確たる定義はありませんが、そのひとつに、安静時には口は閉じられ、舌の背面(舌の上面)が口蓋(上顎の天井)にくっついて、鼻で呼吸をしているということが挙げられます。これらの事を獲得するための訓練をするだけでも、歯列の形態が良くなります。
 私が臨床で使用している「口腔筋機能トレーナー」は、口腔周囲筋を訓練することで口腔機能を正常に向かわせ、歯列不正改善にも役立っているように思いますので、今回は症例などをご紹介したいと思います。
 また、口腔機能が正常であっても、うつ伏せ寝・横向き寝等の睡眠態癖、鼻疾患、アレルギーなどで歯並びが悪くなるようですので併せてご紹介したいと思います。

 講演会開催にあたっての注意事項
○ 本講演会は会場(保険医協会 会議室)とWeb(Zoom)を組み合わせて開催いたします。
○ 安心・安全な講演会運営のため、保険医協会では、
 ①ドアの開放と定期的な換気、
 ②参加者間の距離の確保、
 ③会場内備品等の消毒、
 ④スタッフの体調管理徹底を行います。
 会場でのご参加を希望される方におかれましては、下記の事項についてご協力いただきますよう、切にお願いいたします。
 Ⅰ 会場では、マスクの着用、手洗いにご協力下さい。
 Ⅱ 37.5℃以上の発熱がある・体調不良の方につきましては、参加をご遠慮下さい。
 Ⅲ 万が一クラスターが発生した場合、行政機関や保健所に対して会場参加者の氏名・連絡先を開示することにご了承いただくとともに追跡調査にご協力ください。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況によっては、延期やWebのみの開催となる場合がありますので、ご了承ください。

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