小島歯科医院 名誉院長ブログ

治療のあれこれ

嚢胞による萌出障害

2019年02月21日(木)

H1.4.24.D 下顎頬側に球形の骨膨隆が認められた。そして、X線写真にて埋伏歯が存在していた。境界明瞭な透過像は確認できなかったが、薄ぼんやりした球形の陰影が認められた。それで、県立中央病院口腔外科へ紹介する。濾胞性歯嚢胞(Follicular Cyst)と診断され、明らかに萌出障害の原因だった嚢胞の開窓術を施行してもらう。当院にて繰り返しガーゼ交換を行い、埋伏歯を正常な位置へと咬合誘導していく。
 含歯性歯嚢胞とは、従来、濾胞性歯嚢胞と呼ばれているもののうち、埋伏歯が存在するもの。エナメル上皮腫との鑑別が大切。 続きを読む

正中離開

2008年11月05日(水)

矯正016患者 8才男性
初診 昭和58年7月20日
主訴 前歯に隙間ができました 続きを読む

上顎6番が萌出してこない

2010年12月15日(水)

上顎6番未萌出1 学校歯科検診に行くと、小学2,3年生でも上顎6番が萌出していない児童を時々見かける。歯科医院で精査すると、乳歯Eの遠心に食い込んで萌出できない時と7番歯胚形成がない場合がある。前者の場合は、歯肉弁切除と6番遠心移動の工夫をすれば萌出が促される。 続きを読む

事故で歯が抜けたらどうしますか??

2008年08月18日(月)

脱落歯は再植できます
歯根のまわりの細胞が生きていれば成功します
 ①脱落歯を乾燥させないようにします
 ②歯の根をなるべく触らないようにします
 ③脱落歯は牛乳の中へ入れて持ってきます
   (牛乳はPHが適し、浸透圧も適しています。滅菌してあります。)
   牛乳がなければ、口の中(舌下)に入れてきてください
 ④なるべく早く来院してください 続きを読む

先天性欠如と乳歯残存による萌出障害

2023年06月27日(火)

 局所的な現症だけにとらわれずに、広い視野を持って診察し、しっかりと診断をする。先天性欠如や乳歯残存がもたらす影響について、患者さんに正確に事実を伝え、必要な処置を提案し、同意を得て適切な時期に実施する。併せて、食生活の改善指導と口腔機能向上の訓練も行う。
 萌出障害の咬合誘導
kojima-dental-office.net/20111016-2447#more-2447 続きを読む

歯の移植

2009年07月29日(水)

 自家歯牙移植には、歯根吸収という問題があったが、歯根膜の未分化間葉細胞を意識することにより予知性が高くなり、臨床的手段の一つとして提案できるようになった。可撤式義歯、遊離端ブリッジ、矯正的歯牙移動、インプラントなどと比較して、利点欠点をよく考えて適応症を選択する。そして、セメント質や歯根膜の保護に加えて、ある程度の咬合力や咀嚼力と術前術後の良好な口腔清掃状態が必要であり、移植歯の据わりのいい位置になるまで待ってから補綴することも大切である。 続きを読む

ドーピングと歯科治療

2005年10月20日(木)

 国体に出場するのですが、歯の治療は差し支えないですか?
 
歯科治療で使用される抗生剤、消炎鎮痛剤は、使用可能と思われます。念のために、その他の治療薬も含めてアンチドーピング 使用可能薬リストで確認してください。そして、競技種目や、新しい薬など詳しいことは、スポーツドクターや薬剤師に相談してください。問い合わせる時は、薬品名を正確に伝えてください。また、市販の複合薬には、十分注意してください

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抜歯後に骨が露出

2009年04月07日(火)

 歯を抜いた後、傷が治らなかったり骨が露出する報告が増えています。骨粗鬆症などの治療薬を飲んでいることが原因と考えられます。また、歯ブラシの傷から起きることも報告されています。
 注意が必要。骨粗鬆症の薬と口の中とは関係ないとの自己判断は禁物。歯科医院に通院する場合は必ず飲んでいる薬を報告し、主治医に相談してください。 続きを読む

5歳児の反対咬合

2023年02月25日(土)

5歳児の反対咬合②1 当院では幼児から小学生の食べる機能を支援している。食事の姿勢や食べ方、食形態、口唇閉鎖等々である。その中で、反対咬合ではムーシールド、歯の萌出スペース不足ではT4Kも一つの選択肢として考えている。一番の変化は舌の可動範囲増ではないかと思う。舌が口腔底によどんでいるような反対咬合の幼児に、ムーシールドを2,3ヶ月夜間に装着していると、舌尖が口蓋乳頭部にしっかり当てることができるようになり、舌打ちがうまくできるようになり、前歯部の被蓋が改善してくるようである。飲み物がなくても奥歯でしっかり噛んで食事ができるようになり、唾液の分泌量も増えていく。食事時間も短くなり、発音が明瞭になったり、口呼吸から鼻呼吸の変化もある。
 4前歯が生えそろう、8歳前後からムーシールドからプレオルソタイプⅢに変更し、16歳頃まで日中1時間のかみ合わせる練習により咬合を安定化させる。 続きを読む

手足口病

1988年08月04日(木)

S63.7.23.A S63.7.23.A (2)

患者 5歳女児
初診 昭和63年7月23日
主訴 口の中にできものができた
現症 口腔内歯肉頬移行部にアフターが2カ所
   わずかに触ると痛い
   手のひらなどにも発疹あり
診断 手足口病によるアフター性口内炎
経過
 7/23 食べ物は刺激の少ないもの、脱水に注意
      手洗いなどの感染対策を指示
 8/4  よくなる 続きを読む

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