小島歯科医院 名誉院長ブログ

口腔内異常出血

1988年01月08日(金)


S62.1.9.C患者  30歳男性
初診  1988年1月8日
主訴  血が止まらない
既往歴 高血圧
現症  右下8番部から異常出血
経過
 1/8 ボスミンガーゼで圧迫止血しながら県立中央病院へ
    血友病の疑いで血液内科へ紹介
    第VIII因子が40%(正常値60~150)
 3/5 異常なく来院
その後半年に1度の定期検診を続けている
2020年
R2.3.6.D 3/6 右側に汚れが多いが、口腔内を維持している

血友病A
 ・血液凝固因子のうち性染色体であるX染色体上にある第VIII因子の欠損あるいは活性低下による遺伝性血液凝固異常症
 ・血友病患者のほとんどが男性
   (女性の場合にはX染色体が二本あるので、1本に異常がなければ補完される)
 ・因子活性率が1%未満を重症、1〜5%を中等症、5%以上を軽症と慣例的に呼ぶ
 ・血小板機能は正常なので、出血時間は正常
 ・因子補充療法(活性が20%以上を目標)
 ・アスピリンおよびNSAIDを避ける(ともに血小板機能を阻害する)
 ・抜歯およびその他の歯科手術が回避できるように,定期的な口腔ケアが欠かせない

全身疾患と歯科治療の最新記事