小島歯科医院 名誉院長ブログ

治療のあれこれ

乳歯の反対咬合は自然治癒するのか?

1985年06月08日(土)

 日本では3歳児の約4%が反対咬合である。そのうち、永久歯歯列になると、その6%が正常咬合になり、94%が反対咬合のままである。大人の歯が生えるときに自然に治るのは、かなり少数派である。反対になっている下の前歯が4本以上、上の前歯がほとんど見えないくらい咬みこんでいる、近親者に反対咬合の人がいる、このような場合には自然に治る可能性は極めて低い。 続きを読む

上顎顎補綴装置

2008年10月01日(水)

顎補綴001 上顎骨欠損に伴う機能障害としては、上顎洞や鼻腔への穿孔による、鼻咽腔閉鎖不全や発音障害、嚥下障害があります。これらに顎補綴装置を適用することによって、穿孔部の閉鎖、固有口腔が形成され、食物の咀嚼、飲み込み、会話が可能となり、QOLの向上を期待することができます。基本的には有床義歯に穿孔部を閉鎖する栓塞子が付加された形態の装置が多く用いられています。 続きを読む

口蓋の埋伏歯を抜歯

2013年12月12日(木)

口蓋の埋伏歯1 口蓋部に硬組織が顔を出し、総義歯の適合が悪くなり来院した。パノラマX線装置では断層幅から外れているので、状況を把握できなかった。咬合法にて歯を、また、CTにて歯牙形態と周囲組織との位置関係を確認した。術前のイメージ通りに抜歯することができ、リスクを理解、回避することもできた。3D画像は非常に有用であった。 続きを読む

口臭が気になる方はご相談ください

2008年07月31日(木)

臨床家のための口臭治療ガイドライン
kojima-dental-office.net/20021110-2951#more-2951
 口臭に関して,1)口臭を気にしたことがないし,実際の口臭はない人,2)口臭がないのにあると信じ込んでいる人,3)社会的容認限度を超える口臭があり,本人もそれを認識している人,4)確かな口臭を持っているがその認識がない人,の4タイプに分類される。このうち,口臭を主訴として来院されるのは2)と3)のグループ。心因性の口臭患者のケアは単純ではないが,診断手順を誤らなければ決して怖くはない。また,実際に匂いのある真性口臭症患者は,通常行う歯科治療と口腔清掃で、ほとんど100%治癒する。 続きを読む

舌に生まれつき黒いアザ

2010年07月20日(火)

 生後1ヶ月の子供の母ですが、子供の舌に生まれつき黒いアザみたいなものがあります。1ヶ月検診の小児科医に紹介された皮膚科の先生は、このような症状を診たこともなく、原因も解りませんが、舌のカビでもなく、生まれつきのものなので、様子見ということになりました。他の病院でも診て頂いたほうがいいのでしょうか?このような症状、他にもありますか?教えて下さい。よろしくお願いします。 続きを読む

咬合の安定を考える

2010年12月01日(水)

咬合の安定を考える 虫歯による歯の崩壊があまりにも進むと咬み合わせに変化が起こり、顎関節や全身にも影響を及ぼす。複雑に絡み合った様々な要素を解きほぐし、問題点を説明し治療計画を提案し、全体像と優先順位を相談する。間食を含めた食事の改善とプラークコントロールの定着を目指す。同時に全身状態や口腔内の反応と健康に対する意識の変化を見ながら、順序立てて治療を進めていく。 続きを読む

味覚障害

2008年07月31日(木)

 最近は、亜鉛欠乏による味覚障害よりも、唾液分泌低下に伴う味覚障害や抗精神薬による影響の方が多い。すなわち、味覚分子の味覚神経のセンサー部分への到達の問題や味覚神経そのものの感覚閾値の上昇や障害がある。
 唾液分泌低下の原因となっている薬物のコントロールが一番大事である。 続きを読む

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