小島歯科医院 名誉院長ブログ

イチゴ味が嫌い

2022年12月06日(火)


 最近、味覚に過敏な子どもが増えているように思える。歯ブラシ指導に使う赤染液を「イチゴ味ではなくフドウ味にしてほしい」と要望する。歯をクリーニングする時の歯磨き剤も「イチゴ味が嫌い、ぶどう味がいい、青リンゴ味がいい」とか様々な味に敏感。実際の食べ物でも、イチゴを食べない子どもは味が苦手と言う。
 味覚過敏の原因は、発達障害、とくに自閉特性がある方に多く見られる症状。けれど、「味覚過敏=発達障害」とは限らない。味覚過敏と好き嫌い、味覚障害とは違う。
 野菜の好き嫌いの克服術
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 味覚障害
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 触覚の伝達ルートには、原始感覚系と識別感覚系がある。生まれてしばらくは、原始感覚系の神経回路が優位にあるために、生体防御や危険回避の行動をとる。特に敏感な子は不意に顔や身体を触られることを嫌がる。
 原始感覚系が優位なお子さんは、母親が子どもと見つめ合い、優しく全身を触ることで、情報が入りやすい体と心が形成される。目を開けアイコンタクトができるようになれば次第に識別系感覚系へと移行していく。触覚は、「触られる」感覚ではなく、「触る」という能動的な感覚機能である。だからこそ、乳児にとって玩具舐めや指しゃぶりは触覚を活性化させる重要な行為といえる。手と口の感覚は連携しているから、手で触れられないものは食べられない。危険回避が食べ物に現れると、偏食や味覚過敏になる。

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