第９回食育講演会

2013年08月29日（木）

『お口の機能を育てましょう―歯科医師からのメッセージ』 出版記念講演会
　　　　講　師：近藤 政子
　　　　近藤クリニック　小児歯科学会認定小児歯科専門医
　　　　石川県保険医協会・食育プロジェクト委員
と　き：2013年8月29日（木）
　　　　午後6：30～8：30

ところ：近江町交流プラザ　4階　集会室
　　　　　金沢市青草町８８
対　象 ： 歯科医師、医師、歯科衛生士、保育士、栄養士
　　　　　お子さんをおもちの方、その他興味のある方はどなたでも
参加費：無料　チラシ　第９回　食育講演会   
主催　：石川県保険医協会 食育プロジェクト
◎参加者にはパンフレット『お口の機能を育てましょう
―歯科医師からのメッセージ』を１冊進呈します。
kojima-dental-office.net/20130619-1477

　８／２９（木）午後６時３０分から近江町交流プラザにて開催されました。会場は超満員の熱気で、エアコンフル稼働でも扇子が必要でした。食育プロジェクトの生い立ちや活動内容、冊子を作り始めた経緯について司会としてお話し、西田会長のご挨拶がありました。それから、近藤 政子先生が、「今の子供達にどんなことが起きているのか、それに対してどうすれば支援できるのか」について具体的に体験談も交えて話され、「噛むことによってどんないいことがあるのか」などについてもエビデンスに基づいて説明されました。そして、もう一度、総合的に「発達段階別に歯科医の視点からのアドバイス」を分かり易く解説されました。

石川保険医新聞　報告記事
                                              小野栄子（石川県保険医協会事務局）
　8月29日、近江町交流プラザで第9回食育講演会が開催された。当会が6月に発行し、県内外から好評を得ている食育パンフレット『お口の機能を育てましょう―歯科医師からのメッセージ』の出版披露講演も兼ねており、講師はパンフレットの執筆・編集にあたり中心的な役割を果たした食育プロジェクトメンバーの近藤政子先生（木越町、近藤クリニック）が務めた。以下に講演内容を紹介する。

日ごろ、子どもたちの口腔内に接する歯科医師がもった問題意識―それは、本来、顎が発育し永久歯が生えてくるための備えをする時期に口腔内の発育が進んでいない、歯並びが悪い、口唇が引き締まっていない、口唇を閉じずに食べる、舌の動きが悪い、舌小帯の伸びが悪い等。では、これらの問題等を改善・解決するにはどうすればよいか。そのヒントは「離乳食期・幼児食期」にあった。
日々、意識することなく繰り返している「食べる」という行為は、単に歯で噛み、喉へ送るだけではない。この間に、五感と脳を活発に使うだけでなく、口唇と前歯と舌で食べ物を捕える、前歯で噛み切る、口唇と上顎切歯乳頭部で食べ物の様々な性状を感知する、柔らかい物は舌と上顎で押しつぶす、硬い物は奥歯で噛み砕き、舌と頬、顎運動で歯から落ちたものを繰り返し歯の上にのせ、唾液とよく混ぜ合わせる、そして喉で送り込むというように、一つ一つが驚くほど豊かに機能し、「摂食」という行為を成り立たせている。生まれてから乳しか飲めなかった子どもが、大人と同じ物を食べられるまでにはこのような口腔機能を獲得しなければならない。そこで重要なのが、離乳食期と幼児食期に、保護者らが「子どもの口腔機能を育てる」という意識をもって、口腔機能の発達状況を観察し、発達段階にあわせて適切な食材や調理法で与えていくことである。
講演では「離乳準備期」「ゴックン期」など7つの時期に区分し、各時期の舌と口の働き、歯の萌出状態、食べられるものの目安を確認し、食べるときの姿勢など「歯科医師からのアドバイス」や、誤嚥や窒息などの「注意点」などが丁寧に紹介された。詳しくはパンフレットを参照いただきたい。
自身の診療や介護・子（孫）育ての豊かな経験を踏まえた近藤先生の講演は、参加者から「わかりやすい」と大変好評であり、今回参加できなかった方のために第２弾講演も企画することとなった。ぜひご参加いただきたい。

申込方法 ： 必要事項（団体名、電話番号、参加者名と職種）を明記し、ＦＡＸ
（下記）またはE-mailを送付下さい。
申込締切：8月22日（木）
申込先　：石川県保険医協会
www.ishikawahokeni.jp/
　〒920-0902石川県金沢市尾張町2-8-23
　太陽生命金沢ビル８階
　ＴＥＬ 076-222-5373
　ＦＡＸ 076-231-5156

◎駐車場のご利用について
近江町交流プラザの駐車場は、夕方5時以降入庫の場合、無料となります。
満車の場合は近隣の有料駐車場をご利用ください。