歯が凸凹になるのは、骨が小さくなったからではなく、歯が内側に倒れているから
2026年01月16日(金)


現代人の顎骨は小さくなったのか?
現代人は、昔の人と比べて顎が小さくなったと言われてきた。しかし、日本大学松戸歯学部 葛西教授は興味ある研究を発表している。それは「縄文人と現代人の顎の大きさは同じ」という、今までの常識を覆す研究結果。葛西教授によれば、「縄文人と現代人の下顎骨をCTスキャンした数字を比較した結果、歯列幅は縄文人が広かったが、骨体最大幅や骨体基底幅は縄文人、現代人ともほぼ同じ」とのこと。つまり、歯が内側に倒れている。
内側に寝ている現代人の歯
下顎の骨自体の大きさに大きな変化がないのに、歯列幅だけが小さくなっている現代人。その理由は縄文人の歯が垂直に生えているのに対し、現代人の歯は大きく舌側に倒れているために、歯列幅が狭くなっている。
この原因について葛西教授は「臼歯本来の役割であるすり潰しながら噛む運動(臼磨運動=グラインディング咀嚼)が少なくなっているため」と分析している。「1日30回」など噛む回数だけでなく、「噛み方の質」が大切。上下するだけの噛み方(チョッピング咀嚼)に加えて、臼歯の横の動き(グラインディング咀嚼)を行う。
参考に
1.歯列と顎骨との関係 葛西 一貴 / 林 亮助
(モリタ デンタルマガジン 131号 WINTER 2009年12月1日発行)
www.dental-plaza.com/academic/dentalmagazine/no131/131-2/
縄文時代人の小児の大臼歯を観察すると、成人とは異なり、現代日本人と同様に舌側傾斜しており、下顎体に沿って舌側方向に萌出していく様子がわかる。つまり、ヒトの下顎臼歯は舌側方向に萌出し、咬合、咀嚼機能や舌の影響を受けて次第に頰側方向に直立していくが、縄文時代人は強い咀嚼機能を有していたため、臼歯は萌出後、徐々に頰側方向に直立する。一方、軟食化が進み、咀嚼運動時にグラインディング(臼磨)運動をしなくなった現代日本人では、頰側への歯軸の変化は少ないといえる。
2.お口の機能を育てましょう
kojima-dental-office.net/category/ikusei/function
3.歯と口腔の健康づくり推進計画や食育推進計画に「口の働きを育てる」施策を
kojima-dental-office.net/blog/20251021-22617
4.陰圧になりやすい狭い口から食べやすい広い口へ
kojima-dental-office.net/20181017-4489#more-4489
母乳の時は口の中が狭い方が陰圧になり飲みやすい。口の中が広くなっていくと、舌が動きやすくなり、いろんなものを噛んで食べられるようになる。しかし、例えば幼児期初期にコップ飲みをさせずに、マグカップにストローを使っていると、陰圧になりやすい狭い口から食べやすい広い口へ移行せず、唇や舌の食べる働きに遅れを生じやすくなる。舌がしっかり持ち上げられないと、クチャクチャ食べになってしまう。そのために、吸綴窩の名残があり、口蓋がドーム型になっていないこともある。そして、歯が内側に倒れたままで口の中も狭く歯がデコボコに生えている。顎の骨が小さいから、歯がてこボコになるわけではない。食事時にすこし注意して、舌と唇の訓練すれば、2,3ヶ月で良くなる。
5.特に添い乳の影響が大きい
kojima-dental-office.net/20131009-208#more-208
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