舌を口蓋に押しつける力が弱い(低舌圧)
2025年12月18日(木)
舌がしっかり持ち上げられないと、クチャクチャ食べになってしまう。そのために、吸綴窩の名残があり、口蓋がドーム型になっていないこともある。陰圧になりやすい狭い口から食べやすい広い口へ移行せず、唇や舌の食べる働きに遅れを生じやすくなる。そして、歯が内側に倒れたままで口の中も狭く歯がデコボコに生えている。
舌圧測定により低舌圧の評価をする。舌圧プローブを舌と口蓋との間で随意的に最大の力で数秒間押し潰してもらい、最大舌圧を計測する。舌圧が、各年齢のcutoff 値以下を低舌圧とする。3才は4.0以下,4才は9.0以下,5才は12.0以下,6才は17.0以下。 

検査の数値が正常範囲に達していないものがすべて異常ではない。正常範囲だから良いということではなく、経時的に低下を示す場合は、口腔機能発達不全症の可能性がある。したがって、最大舌圧についても、成長発育に伴う変化を継続的に観察することが重要である。舌圧が十分に発達していない小児に対しては必要に応じて3か月に1回のペースで測定を行う。最大舌圧の測定結果は患者モチベーションの維持につながり、舌のトレーニングの効果の判断基準ともなる。
4歳になるがクチャクチャ食べが治らない
kojima-dental-office.net/20181017-4489#more-4489
口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方
www.jads.jp/assets/pdf/basic/r06/document-240402-2.pdf
舌圧測定器
www.gc.dental/japan/products/professional/small-instrument/jmstpm02
【舌圧改善のための訓練】
1.口腔筋機能療法MFT
①オープンアンドクローズ
舌を上あごに吸いつけたまま、口を大きく開けたり、かんだりをくり返す(かんだときも、くちびるを開けている)。
②ポッピング
舌全体を上あごに吸い上げ、“ポン”と音を出す(舌の先はスポットにつけ、まるめない)
濁らないクリアな音になるように。
2.ガムトレーニング
ガムを丸めてスポットに押し付けるトレーニング:
① ガムを丸めて上顎前歯の裏側にある口蓋のスポットに舌で強く押し付ける、くっついたガムを舌先で剥がす。これを5回繰り返し。
② いつも舌が上あごに位置するように習慣付ける。
- カテゴリー: 口の機能のお手伝い
