ぶくぶくテスト
2018年08月16日(木)
スコア判定基準
1 口に水が入れられない(危険)
2 口に水を入れることができるが、
そのまま飲み込むか口の外にもれる
3 口に水を数秒間含めていられる
左右対称にぶくぶくできる
左右非対称にぶくぶくできるが頭も一緒に動いてしまう
4 左右非対称にぶくぶくできるが、水がもれてしまう
左右非対称にぶくぶくできるが、遅い
5 左右非対称に上手に動かせる
(昭和大学歯学部 教授 弘中祥司の発表資料より
2018年8月5日 ジョイント4リレー講演2018)
口腔機能のスクリーニングとして「ぶくぶくうがい」はうってつけであるが、これまで「うがい」に明確な評価方法が確立していなかった。「ぶくぶくテスト」はスコア判定基準が1~5となっている。1~3の左右非対称に動かせない群は専門家に相談しましょう。4,5の左右非対称に動かせる群は食事中の動きを観察し、以下の支援のヒントを参考にしてください。
参考に
ぶくぶくテストを利用した口腔機能評価と支援のヒント
~食べ方が気になる子どもへの支援~
東京都多摩小平保健所
指導 昭和大学歯学部口腔衛生教室
www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tamakodaira/shikahoken/shikahoken.files/bukubukutest.pdf#search=%27%E3%81%B6%E3%81%8F%E3%81%B6%E3%81%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%27
食事中の動きの観察
*食事姿勢がわるい
*食事の中断や拒否、多動がある
*かまずに丸飲み、早食いがみられる
*口に食べ物を一杯押し込む
*口唇を閉じないで食べる
*食べるとき舌を突き出す
*チュチュ食べ(おっぱいを飲むようにチュチュという動きで
食べ物を飲み込もうとする)
*食べ物を取り込むとき口を大きく開けすぎる
支援
・おいしく食べる環境づくりにも気をつけましょう
・食べるときの姿勢
・食べるとき口びるを閉じません
ストローでコップの水をぶくぶく吹ける時と吹けない時で対応が違う
・口いっぱいに食べ物をつめこみ、よくかまないでのみこんでいます
一口では入らない大きな食物をかじりとる練習
・口にためてなかなかのみこみません
飲み込めないときは食べ物の硬さや大きさを変えましょう
飲み込まないときは空腹になるようにしましょう
・口をあけたまま飲み込んでいます
口びるを閉じ鼻で息をする練習をしましょう。
前提として
10年ほど前から、保育現場などから「噛まない子」「噛めない子」や「なかなか飲み込まない子」というような報告が多くなり、そして、診療室でもぶくぶくうがいができないお子さんも見られるようになってきた。
日本歯科医師会 母子健康手帳活用ガイドでは、ぶくぶくうがいは健常児の場合、3歳児で約50%、4歳児では約75%の子どもたちができるようになる。また、ガラガラうがいは、鼻咽腔を閉鎖し、誤嚥や嚥下反射が起こらないように呼気を利用して行うため、ブクブクうがいに比べて難しい動作となるので、健常児の場合、3歳児で約25%、4歳児で約50%、5歳児で約75%の子どもたちができるようになるとされている。
日本歯科医師会 母子健康手帳活用ガイド うがいの練習・指導
www.jda.or.jp/news/boshikenkou.html
ちなみにフッ素洗口の開始時期は、厚生労働省のガイドラインでは4歳としているが、WHOでは6歳としている。
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