保隙装置(乳歯義歯・小児義歯)
2009年07月11日(土)
左右両側にわたる2歯以上の子どもの歯(乳歯)が欠損している場合に乳歯義歯を応用する。成人の義歯と同じく食物の摂取、咀嚼、発音などの機能回復という目的に加えて、将来萌出してくる大人の歯(後継永久歯)のためのスペース確保という保隙装置の役割も併せ持つ。
乳歯義歯 7歳男性 昭和59年11月21日装着
参考に
乳歯咬合崩壊 乳歯義歯 8月25日装着
kojima-dental-office.net/19960518-3488#more-3488
低年齢で子どもの歯(乳歯)を抜いたままに放置しておくと、隣の歯が傾いたり、移動してきたりして、大人の歯(後継永久歯)が生える場所がなくなったり、変なところに生えてきたりする。また、対合歯が延びてきてかみ合わせがおかしくなる。それらを防ぐために乳歯義歯を保隙装置として使用する。
そして、成長発育に大切な時期の栄養確保に留まらず、食べる機能や発音機能の発達にも欠かせない。前歯部の場合は外観の回復も果たし、積極性や率先性にも寄与する。
定期検診では、食べる機能を果たしているか、歯槽骨や顎の正常な成長発育が抑制されていないかをチェックする。
他の保隙装置としてはクラウンループがある。
片顎1歯の乳臼歯の早期喪失の場合に、クラウンループは萌出余地を確保し、永久歯を正しい位置へ誘導する。
クラウンループ 7歳男性 平成8年3月1日装着
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