歯牙腫による萌出障害
2017年01月17日(火)
出るだけ早い時期に異常に気づき、原因を探します。できるだけ侵襲が少なく、短期間で済む処置を考え、またその時でないと回復できないことや、後からでもできることをお話しして、一番良い時期を選択します。
この症例では県立中央病院にて腫瘍を除去していただき、そして3ヶ月間の床矯正を行いました。しかし、当院ではそれよりも発育、発達に重点を置いています。飲み物を飲まないでよく噛んで食べることや発音練習、舌のトレーニングなどの口の機能訓練をすることにより、バランスの良い審美的な正常な咬合へと導かれていきました。また、矯正治療が終わってからもブラッシング指導やクリーニングなどの定期検診で見守り続けます。 子供の頃苦労がしましたが、あのとき治療を受けて良かったと笑顔で来院する患者を見ますと、小さなお手伝いができたことをうれしく思えます。
参考に
萌出障害の咬合誘導
kojima-dental-office.net/20111016-2447#more-2447
症例
患者 9歳 女性
初診 1983年10月19日
主訴 1舌測転位
診断 左上12部歯牙腫
経過
1983年
10/19 左上1番が舌側転位で来院
10/24 県立中央病院にて手術
11/26 術後経過良好
12/3 床矯正開始
1984年
2/25 左上1番が正常咬合
3/24 床矯正終了
1985年
9/14 11歳 左上3番が低位
1987年
12/24 13歳 正常咬合
1990年
1/18 15歳 正常咬合
1998年
4/27 24歳 正常咬合
2017年
1/17 43歳 正常咬合
- カテゴリー: 口の機能のお手伝い萌出障害・過剰歯・先天性欠如