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第6回食育講演会

2009年11月07日(土)


離乳の支援 ~「もの」から「人」へ 「教える」から「支える」へ~
講師 石川県健康福祉部少子化対策監室 濱口優子氏
とき:2009年11月7日(土)午後6時半~8時半
ところ:石川県地場産業振興センター新館第12研修室(定員100人)
対象:医師、歯科医師、会員医療機関のスタッフ、食育関連職種の方など
参加費:無料
主催:石川県保険医協会食育プロジェクト
メモ
 歯科医師、歯科衛生士の他に医師、看護師、助産師、言語聴覚士、保育士、調理師など様々な職種の方々が参加していた。
参考として
ミニ講演 離乳の支援
kojima-dental-office.net/20090326-1456#more-1456

1.「食」の支援の考え方が変わった!
 ①平成15年に栄養改善法が廃止になり、「健康増進法」が施行された。
   それに伴い集団給食施設が特定給食施設になり、学校、保育所、病院などの給食が集団から個々人への対応(栄養管理)になった。
   栄養改善法
www.houko.com/00/01/S27/248.HTM
   健康増進法
www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/law/index_1.html
 ②平成17年に「栄養所要量」が廃止になり、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」に変わった。
   平均的なカロリー量やタンパク質量の「もの」を提供するから、食べた「人」を診ていくという考え方に大きく変わった。真の必要量は誰にもわからないから、個々のアセスメント(身長、体重など)や継続的なモニタリングすることにより確かめ、また、不足や過剰のリスクを生じる確率を低くする。そして、2010年度版では、生後1才未満が2区分から3区分に変更になり、生後6ヶ月未満(0~5ヶ月)、6ヶ月以上9ヶ月未満(6~8ヶ月)、9ヶ月以上1才未満(9~11ヶ月)になった。
    日本人の食事摂取基準
www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2.html
 ③保育の一環として食育を考える
  食育は生きる上での基本であり、知育、徳育、体育の根本をなす。栄養士任せではなく、保育士自らが支えていくことになった。「赤・黄・青(どの栄養素がどのくらい必要か)を教える」から「食べる力の育ちを支える」また、「集団から個人を見る」に変わった。
  平成16年「保育所における食を通じた子どもの健全育成(いわゆる『食育』)に関する取組の推進について」
  平成17年「食育基本法」
  平成21年「保育所保育指針の改定について」
 ④平成19年「授乳・離乳の支援ガイド」
  「『もの』から『人』へ」と「『教える』から『支える』へ」を基本として作成された。これまでのこんな風にしてくれとか、手順を教えていた基本ではなく、支援者のためのガイドである。子どもにさせるのではなく、動きを引き出すにはどうすればよいかが書かれている。目的は「子育て支援」であり、授乳・離乳の基本を教えることではない。一人一人の発達を重視し、食べる機能の発達に着目している。
参考図書
   授乳・離乳の支援ガイド 実践の手引き
      財団法人 母子衛生研究会 編集
   母子保健事業団 発行
   2008年3月25日発行
   3500円
2.お母さんの悩みってどんなこと?
    不安は授乳期と離乳期に多い。
3.今どきの授乳・離乳最新情報
   目的は母親に自信を持ってもらうこと。
 ①授乳
   お母さんがタマゴや牛乳を止めても、子どものアレルギー発症率低下には関与しない。
   ミルクを作るお湯は一度沸騰させて70℃にして使う。
   母乳を飲ませられないことで、お母さんが自信を失わないように配慮する。
      乳首は赤ちゃんの上顎の凹みの形に合ったもので、一人一人違う。
 ②離乳
   以前は「離乳準備期」として離乳開始前に乳汁以外の味に慣れさせるために果汁などを与えていたが、栄養学的にも意義が認められないので与えなくてもよい。哺乳反射や舌を押し出さなくなった時期に始めれば親子とも無理がない。「初期」「中期」「後期」「完了期」などの区別を無くして一連の流れで考え、時期ではなく、赤ちゃんの動きを見ることが重要である。そして、離乳の開始や終了の時期も生後5~6ヶ月頃、12~18ヶ月頃となり、目安量も何g→何gから何g~何gになった。また、離乳開始頃は味付けの必要はない。
4.離乳期の食のポイント ~一人一人の発達を支援~
  離乳食開始時スプーンを下唇にのせることと、上唇を閉じてきて(捕食)からスプーンを抜くゆとりを持つことが大切であり、食べればよいのではなく、食べる機能を育てることが重要である。スプーンの深さや先端の形も3種類ほどあり使い分けする。食べる量を見るのではなく、成長曲線(母子手帳にある)で成長を確認する。10ヶ月頃、目の前の食べ物をつかむ動きを止めないようにする。手づかみ食べは「自分で食べる機能」と「食べる意欲・生きる意欲」を発達させる。一人で座れるようになったら、足底が床にしっかり着く安定した姿勢で食べさせ、テーブルの高さは肘の高さが目安である。
5.口腔機能の発達と食の支援
  以前に比べて指示が曖昧になり、かえって混乱が起きたり、お母さんにどう伝えればよいか難しくなった。そこで、何のために何を今発達させているのかを分かりやすく理論的にお話しして不安を無くす。「食べる」ことは学習であり、効率よく学ぶ教材が離乳食である。何を学んでいるのかを理解し、子どもの動きを引き出す支援をする。しかし、離乳が完了する生後18ヶ月に、大人と同じものをすべて食べられるわけではなく、繊維性食品は無理である。また、機能の発達を無視して食べさせると、口の発育・発達に問題が生じることもある。
 ①噛んで食べる機能発達を育む食べさせ方の支援
   飲み込む動きを引き出す
   口に取り込む動きを引き出す
   噛む動きを引き出す
 ②食器から水分を飲む機能発達への飲ませ方の支援
   コップから水を飲む動きを引き出す
 ③発達に合わせた調理形態の支援
   飲み込みやすい物性の食品
   つぶれやすい物性の食品
   噛みやすい物性の食品

                  報告者 不島 健持 (金沢市開業・歯科)
11月7日、石川県地場産業振興センターにおいて、石川県健康福祉部少子化対策監室の濱口優子先生をお招きし、『「離乳の支援」~「もの」から「人」へ、「教える」から「支える」へ~』というタイトルで第6回食育講演会を開催した。近年様々な分野において関心の高い食育関連の講演とあってか、歯科医師、歯科衛生士の他に看護師、助産師、言語聴覚士、保育士、調理師など様々な職種の方から66人のご参加をいただいた。
ご講演要旨は、1.「食」の支援の考え方が変わった! 2.お母さんの悩みってどんなこと? 3.今どきの授乳・離乳最新情報 4.離乳期の食のポイント ~一人一人の発達を支援~ 5.口腔機能の発達と食の支援 6.「食」の支援は「子育て支援」であり、以下のご説明をいただいた。
「食」の支援の考え方の変化として、給食に関し、平成15年の「健康増進法」の施行により給食が集団から個々人の年齢や栄養状態などを考慮し提供されるようになった。そして、平成16年「保育所における食を通じた子供の健全育成(いわゆる「食育」)に関する取り組みの推進について」、平成17年「食育基本法」、平成21年「保育所保育指針の改定について」により、食育は生きる上での基本であり知育・徳育・体育の基礎であるとし、食育の推進にあたり「教える」のではなく「支える」という方向性が打ち出された。このような背景の中、平成19年「授乳・離乳の支援ガイド」が「『もの』から『人』へ」と「『教える』から『支える』へ」を基本として作成された。子育てにおいて母親の不安は授乳、離乳に関わることが多く、その不安を解消し母親が自信を持って地域の中で楽しく子育てができることを支援するため、口腔機能の発達や授乳と離乳についての正しい情報を分かり易く理論的に説明することが大切である。「食べる」ことは学習であり、効率よく学ぶ教材が離乳食であり、離乳を通し、食べ方、飲み方の発達を育む支援、お母さん自身の体験を支援することが求められる。
ご講演後、歯科関係はもとより医師、言語聴覚士、保育士の方々よりご質問をいただき、活発な討論が交わされた。また、講師の先生自らご用意いただいた離乳食を試食する機会を得、離乳の進め方に関しより理解を深めることができた。
今回、管理栄養士という立場から行政サイドでご活躍の先生のご講演を賜り、共感を覚えるばかりでなく、新たに認識させられたことが多かった。食育活動の必要性を再認識するとともに、その充実のため各関連分野の交流が求められると感じた。

抄録
 お口の摂食機能は、乳幼児期において哺乳から大人の食べ方へと劇的に変化します。中でも離乳期間は、生後5ケ月頃よりほんの1年ほどの間に、唇、舌、アゴの複雑な運動を発達させ、摂食、嚥下、発音などの機能を習得する大切な時期です。お口の機能が未成熟ですと、アゴの発育や咬み合わせの不正を招くことが指摘されており、ひいては全身の発育に影響するものと考えられます。このような観点から、乳幼児期における口腔機能の正しい発育に関する啓蒙、離乳期における口腔機能の習熟の支援、などは我々歯科医にとって重要な社会的責務と考えております。
 以前より、歯科からの食育活動として、食育講演会を開催してきました。第6回目となる今回は、離乳期における摂食支援を、管理栄養士という立場から積極的に行っている濱口先生をお迎えし、ご講演を賜ります。実際の現場での食育活動に基づく先生のご講演は、大変楽しく会員の皆様に益すること大と確信しております。
 今年3月に同講師にミニ講演を依頼し、好評のため再講演をお願いした企画です。たくさんのご参加お待ちしております。

【講演内容】
1.「食」の支援の考え方が変わった!
2.お母さんの悩みってどんなこと?
3.今どきの授乳・離乳最新情報
4.離乳期の食のポイント ~一人一人の発達を支援~
5.口腔機能の発達と食の支援
6.「食」の支援は「子育て支援」

○講師プロフィール
S57.3 県立七尾高等学校卒
S61.3 同志社女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒
S61.4~ 石川県職員(管理栄養士)
      七尾保健所・羽咋保健所・輪島保健所等勤務
H10.4~ 石川県健康福祉部健康推進課
H14.4~ 能登中部保健福祉センター羽咋地域センター
H18.4~ 石川県健康福祉部子ども政策課
H19.4~ 石川県健康福祉部少子化対策監室子育て支援課
H21.4~ 石川県健康福祉部少子化対策監室

● 保育所や放課後児童クラブ、児童養護施設等子どもが育つ場所での食育として、子どもが主役の体験型食育を地域に普及し、子どもの生きる力をはぐくむという視点で食育活動に取り組んでいる。

※参加申込書には以下を記載してください。
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次のいずれかの方法でお申込みください。
①裏面の申込書に必要事項を記入の上、Fax送信
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〒920-0902 石川県金沢市尾張町2-8-23 太陽生命金沢ビル8階
電話: 076(222)5373 Fax : 076(231)5156 Email : iskw_ono@doc-net.or.jp

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