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ALS患者の訪問評価

2008年09月07日(日)


 9月7日(日)午前10時に食べにくくなってきたALS患者宅をケアマネージャー同席のもとにリハビリテーション科医師、歯科医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士の5人が訪問しました。それぞれが、担当分野について現時点での評価をしました。
 患者は今年に入ってから歩けなくなり、体重も減少しています。また、おかゆに粉末状にした色々なものを混ぜて食べていました。喉頭の努力性の上下運動を伴いながら、かなり苦労して嚥下していました。誤嚥はほとんどありませんでしたが、咽頭残留感がありました。その時には、浅いコップになみなみと水を入れて、一気にがぶがぶと飲んで重力で流し込んでいて驚きました。今後予想される機能低下や利用できる介護サービスも視野に入れて、必要十分なカロリーをいかに安全に摂取できるように経口摂取ワーキンググループで食事の工夫や胃ろうを検討したいと思います。
 歯科的には、舌の萎縮に伴う機能低下と舌苔に対する口腔ケアが課題です。舌及び口腔周囲筋に対するリハビリと義歯の改良が、食塊を形成しやすく、嚥下しやすくする手助けになると思います。また、歯ブラシ操作に問題も出てきますので、義歯の清掃器具の工夫や舌苔ケアのアドバイスができます。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)
 脊髄、脳幹や大脳皮質の運動ニューロンのみが選択的に障害される病気を運動ニューロン病と総称しています。この中で最も多いのが筋萎縮性側索硬化症(ALS)です。有病率は10万人に5人程度で、難病に指定されています。女性よりやや男性に多く、中年以降に発症します。遺伝を示すことはほとんどありません。残念ながらまだ病気の正確な原因はわかっていませんが、予後を改善する薬も開発されています。

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