エッセイ
エッセイ
2023年02月08日(水)
日本国憲法第二十五条は、(1)「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 (2)「国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と、規定している。これは国民には生存権があり、国家には生活保障の義務があるという意である。
また、国民健康保険法により、国民は、「皆保険体制(国民全員が公的保険に加入)」、「フリーアクセス(いつでもどこでも平等に医療を受けられる)」、「現物支給(保険証一枚あれば、窓口負担だけですぐ医療を受けられる)」の権利を有している。
しかし、政府は、効率だけが価値判断基準となり、憲法・国民健康保険法の精神を忘れている。高齢者の負担増に加え、入院の食費・居住費などの給付削減に突き進んでいる。健康保険証を廃止し、マイナンバーカードとの一体化にも踏み込んできた。 続きを読む
2020年12月25日(金)
2月3日にダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に着岸し、検疫を実施した。翌日、乗客にSARS-CoV-2 RNAが検出され、乗客、乗員全員が船内隔離された。乗員1,068人, 乗客2,645人の計3,713人が搭乗していた。その後4月15日までに確定症例712例が確認され, 少なくとも14例の死亡が、また, その他に検疫官や船会社の医師ら外部から対策に入った9人の感染も確認された。乗員の中では食事担当スタッフ(5.7%)は他スタッフ(0.7%)に比べ累積罹患率が有意に高かった。3月1日にすべての乗客、乗員の下船が完了した。新型コロナウイルスが国民的な関心事となったのは3月からだった。4月7日に緊急事態宣言が出された。 続きを読む
2024年09月14日(土)
久しぶりに名古屋への予定を立てる。北陸新幹線が2024年3月16日に金沢から敦賀まで延伸したので、並行在来線はJR西日本から切り離され、金沢~敦賀間が第三セクター化された。新幹線と整備新幹線との違いを改めて痛感する。そのため、これまで特急「しらさぎ」で直結していた金沢から名古屋が、敦賀での乗り継ぎが必須となった。在来線への乗り換え苦労と待ち時間もあり、便利が悪くなった。到着時間もほとんど変わらない。米原で新幹線にもう一度乗り換えれば少し早くなる。 続きを読む
2022年07月19日(火)
2021年3月に「世界経済フォーラム」が、政治・経済・教育・健康の4項目で国内の男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。日本は156カ国中120位であり、先進国では最下位、多くの新興国・途上国より低かった。政治分野で女性の進出が遅れていることが、日本の総合順位が低い最大の理由である。
ジェンダー・ギャップ指数2021
www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/202105_05.html
妊娠・出産は「生物学的性差」に基づいている。ただし育児は女性だけではなく、男性にもできる。社会には今なお「育児はママの仕事」という意識が根強く残っている。「男性でもできるのに、女性しかできないとされていること」、逆に「女性もできるのに、男性しかできないとされていること」、このような思いこみや決めつけが「ジェンダー・ギャップ」を生む。 続きを読む
2023年03月18日(土)
人生80年
第1時代 育てられた25年
第2時代 働き、社会貢献した40年
第3時代 自分を大切にする15年
定年、引退、退職後には、4つの選択肢がある。仕事、趣味、ボランテイア、そして「何もしない」。
しばらくゆっくりしたい、色んなことを自由に楽しみたいと思う。それでも、何か定まった時間、月日や曜日、季節があり、それと一つにこだわらず、いくつかあった方が良い。 続きを読む
2023年10月17日(火)
歯並びの叢生は、約50年前まではあまり見られなかったが、診療室で約30年前より永久歯に見られるようになり、約10年前より乳歯にも見られるようになってきた。3歳児健診でも、下顎の乳前歯で叢生が見られるようになった。
厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 歯科口腔保健の推進に関する専門委員会の報告書によると、歯科口腔保健の推進に関する基本的事項19項目の中で、唯一悪化しているのは「3歳児の不正咬合」であった。この原因は、添い乳と食姿勢や食べ方、鼻閉などによる口腔機能発達の仕方にあると推測され、それらを学ぶ機会が重要である。そして、これを、2024年度から実施予定の次期「健康日本21(第3次)」の重要課題とし、国及び地方公共団体の施策等に反映させるべきである。 続きを読む
2023年07月26日(水)
国が今年10月から始める「適格請求書保存方式(インボイス制度)」では、免税事業者が発行する請求書は消費税の仕入税額控除の要件を満たさなくなる。但し、2026年9月までの3年間は免税事業者からの仕入れにつき仕入税額相当額の80%を控除可能、2029年9月までの3年間は50%控除可能とする経過措置があり、2029年10月からは控除不可となる。
歯科医院で問題となるのは歯科技工所との関係だろう。他にも金属回収業者等がある。保険治療中心の「免税事業者」又は自費診療等が5千万円以下の「簡易課税事業者」の歯科医院は適格請求書=インボイスの収集は不要で、歯科技工所が免税事業者でも問題はない。多くの歯科医院はこれに該当する。 続きを読む
2010年08月28日(土)
自分におごることなく、自分の仕事に自信を持つ。卑屈になることなく、謙虚であり続けたい。異種の情報源に積極的に接するようにして感性を磨き、常に学ぶ心を持つ。「皆のために何が」を考え、自分ができることを探す。声が掛かる間は、無理せずマイペースに、自分の信ずる仕事を一生懸命に成し遂げたい。 続きを読む
2022年07月04日(月)
新型コロナウイルスによる感染拡大が始まった当初、治療薬のない現実を考えると、おそらく世界中の感染拡大と戦っていた医療従事者の大部分が、感染拡大をなんとか最小限とするために、そして何より重症化や死亡を抑制するために、ワクチン接種推奨を共有していた。
2020.3.18.新型コロナウイルス感染症
kojima-dental-office.net/20200219-4888 続きを読む
2021年05月18日(火)
歯科医師又は歯科衛生士による介護職員への助言・指導を評価した施設が算定できる口腔衛生管理体制加算は、平成21年に新設されて以来、施設入所者全員の口腔ケアの強化に貢献してきた。歯科医師または歯科衛生士が介護施設へ毎月赴き介護職員と顔を合わせて、入所者の口腔ケアや口から食べる支援に関してきめ細やかに議論し、その継続によって連携・コミュニケーションを深めてきた。研修会を開催し、それぞれの共通理解を育み、疑問点を解決してきた。
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