のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

近代医学は誤解と誤謬を是正しながら築き上げられている

2022年07月04日(月)


 新型コロナウイルスによる感染拡大が始まった当初、治療薬のない現実を考えると、おそらく世界中の感染拡大と戦っていた医療従事者の大部分が、感染拡大をなんとか最小限とするために、そして何より重症化や死亡を抑制するために、ワクチン接種推奨を共有していた。
 2020.3.18.新型コロナウイルス感染症
kojima-dental-office.net/20200219-4888
 mRNAワクチンは、スパイク蛋白に対する免疫応答を誘導するものであり、これが感染予防や重要化予防に貢献しているのは事実である。一方、懸念材料もある。このスパイク蛋白は単に細胞への侵入に関与しているだけでなく、コロナ特有の病態(血栓形成や血管障害)とも関与する可能性が否定できない。報告されている mRNA ワクチンによる副反応の一部が、新型ウイルス感染によって起こる病態と類似した部分があることも、今後十分に検討される必要がある。
 新型コロナウイルス感染症のイロハ
kojima-dental-office.net/20210730-5596
 さかのぼれば、1890年、北里柴三郎は破傷風免疫動物の血清中に毒素を無毒化する「抗毒素」を確認。北里の報告を聞いたコッホはベーリングにジフテリア菌で同様の実験をするように命じ、同様の抗毒素が得られた。北里とベーリングの執筆論文で、血清療法と免疫学が産声を上げた。
 海棠 尊 著「北里柴三郎」
kojima-dental-office.net/blog/20220816-15525#more-15525
 人類が最初に対策を見つけた伝染病は天然痘だった。子供を中心に流行し、約3割が死亡した。スペインが新大陸に上陸したときは、それまで存在していなかった天然痘が先住民の間で猛威を振るい、人口を半減させた。「細菌」という概念すらもない時代に、まだ見ぬウイルスに最初に挑んだのは、エドワード・ジェンナー(1749~1823・英国)。彼は1796年、8歳の浮浪児に牛痘を接種した。すると回復後、少年は天然痘に罹らなかった。そして「種痘」という「原因は不明だが経験則で見出した有用な予防法」が確立していった。
 牛痘の膿にあるウイルスは、長い船旅の間に感染力を失ってしまうため、日本には、なかなか伝わらなかった。1849年に長崎に痘苗がもたらされた。大阪の緒方洪庵、福井の笠原良策が種痘館を設置し、子供を集めて種痘を接種し、宿泊させて経過観察する。感染力を保つ牛痘の維持には、接種後1週間で発症し膿が出たときに次の子に継代しなければならなかった。江戸では皇漢医が足を引っ張り西に遅れること7年後、1858年に「お玉ヶ池種痘所」が設立された。種痘の普及により、非科学的な皇漢医は衰退した。
 人類が地球上から撲滅できた最初の、そして現在のところ唯一の感染症は天然痘。1980年に世界保健機関(WHO)によって天然痘根絶宣言が発表されたが、同じオルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスが新たな脅威となるかもしれない。流行地のアフリカから世界各地へ拡散している事例が報告されてきた。症状は発熱と発疹を主体とし、多くは2−4週間で自然に回復するが、小児等で重症化、死亡した症例の報告もある。

人口動態統計月報(概数)令和3年5月分
www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2021/dl/all0305.pdf
 ○死亡数 3ページ
  令和3年5月 117、556 令和2年5月 107、484  
      差し引き増減 10、072
 ○死因別死亡数 12、33ページ
  令和3年4月分 
   死因(死因簡単分類) その他の特殊目的用コード 死亡数 1554
   死因(感染症分類) 新型コロナウイルス感染症 死亡数 1554  一致
  令和3年5月分
   死因(死因簡単分類) その他の特殊目的用コード 死亡数 3092
   死因(感染症分類) 新型コロナウイルス感染症 死亡数 3090
*差分「2」は、「新型コロナワクチンによる副反応を原死因とする死亡」として
集計された者の数を示す。
 参考に
 人口動態統計月報(概数)の公表結果に関する考え方について
www.mhlw.go.jp/content/10601000/000838465.pdf
 ○ 人口動態統計月報(概数)令和3年5月分の結果(同年10月1日公表)において、その死亡数に、新型コロナワクチンの副反応を原死因として集計された者が、実数として含まれている。
 ○ 他方、副反応合同部会においては、新型コロナワクチンと死亡との因果関係について、現時点で因果関係が否定できないと評価された事例はない。

 

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