のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

医師や歯科医師の働き方改革

2022年07月19日(火)


 2021年3月に「世界経済フォーラム」が、政治・経済・教育・健康の4項目で国内の男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。日本は156カ国中120位であり、先進国では最下位、多くの新興国・途上国より低かった。政治分野で女性の進出が遅れていることが、日本の総合順位が低い最大の理由である。
 ジェンダー・ギャップ指数2021
www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/202105_05.html
 妊娠・出産は「生物学的性差」に基づいている。ただし育児は女性だけではなく、男性にもできる。社会には今なお「育児はママの仕事」という意識が根強く残っている。「男性でもできるのに、女性しかできないとされていること」、逆に「女性もできるのに、男性しかできないとされていること」、このような思いこみや決めつけが「ジェンダー・ギャップ」を生む。
 2014年、資生堂は、美容部員に向けて子供がいる女性も夜間や休日の勤務を検討するメッセージを出した。多数の女性従業員を抱え、女性役員もいる「女性に優しい企業」資生堂が、母親に厳しい措置をとったと思われたため、「資生堂ショック」と呼ばれた。働く女性が増え、出産後も働き続ける人が増えたら「ママだけ特別扱い」できなくなるのは当然である。同じ仕事をして同じ報酬をもらうためには、負担の平準化が必要となる。
 世代が若くなるほど、男性職員も子育てに関わることが当たり前と考えるようになっているから、24時間稼働している医療や介護現場でも同じようなことが起きている。本気でジェンダーの課題に取り組むもうと思ったら、男性の働き方改革、特に、男性の家事・育児・介護を応援するための労働環境整備や社会の意識改革が必要になってくる。
 保険医協会は、女性が人間として尊重され、尊厳を奪われずに、公平にチャンスのある社会として次世代に引き継がれるように、法律や制度を扱う意思決定層への女性のさらなる登用を求める。
 参考に
 治部れんげ著「男女格差後進国」の衝撃
  無意識のジェンダー・バイアスを克服する
kojima-dental-office.net/blog/20220611-15490#more-15490
 月刊保団連 2023年6月号
 特集 ジェンダー平等で多様性ある社会へ
hodanren.doc-net.or.jp/publication/gekkan/2023-06/
 フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか
kojima-dental-office.net/blog/20220211-15333#more-15333
 出口治明著「自分の頭で考える日本の論点」
 論点3  日本人は働き方を変えるべきか
kojima-dental-office.net/blog/20210126-14561
 内田也哉子 中野信子 著「なんで家族を続けるの?」
kojima-dental-office.net/blog/20220503-15457#more-15457
 DV防止法施行に伴う医療機関の役割
kojima-dental-office.net/20020115-5703#more-5703

 ちなみに自分は平日休日にかかわらず、家事に毎日約3時間ほど費やしている。それでも家事の3分の1くらい、気づかないことが多くあると思う。
   仕事             3~4時間
   畑、花壇、庭の手入れ     3~4時間
・家事
   朝と昼の食事作り         1時間
   漬物、ピクルス作り           20分
   野菜の管理                                                10分
   食器洗い、片付け、食器棚整理      40分
   部屋などに掃除機をかける           30分
   風呂掃除                10分  
   ゴミ出し(週2回)不燃物(月1回)   10分
    リサイクル(月1回)、粗大ゴミ(年2回)
   食卓、洗面、玄関などの花の管理      10分 
   仏壇の管理                10分 
   ペットの世話               10分
   照明器具や冷暖房器具、電気器具の管理   10分
・育児
   孫が来たときに見守りとミルクや食事介助
・介護
   両親が亡くなったので今は無し

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