お大事に
2006年04月15日(土)
4月から新保険業法や電気用品安全法が施行されたが、国民の生活を良くするためになっているのだろうか。仲間の助け合いを長年続けていた共済を、無理矢理に営利目的の保険と同じ取り扱いにして、存続できないように規制した。そのため、国民は、将来設計の変更を余儀なくされ、不安が増すばかりである。また、メーカーが古い製品の責任が持てないとのことで、学生街にあるリサイクルショップでの、卒業生と新入生の中古家電製品の売買を規制した。そのため、学生の利便性が失われ、粗大ゴミも増えていく。
そして、4月からの診療報酬改正により、医療が、「お大事に」の道から離れていくように思えてならない。ビジネスなら、自分の欲しいものを受け取った側がその時満足してお金を支払い、お互いに「ありがとう」が成立する。しかし、医療現場では、患者さんは「ありがとう」だけど、こちらは、「ありがとう」ではなく、やはり「お大事に」だろう。後々のことまで考える思いやりが、医者の姿ではないか。
このままでは、改革と称してどんどん知らない間に決まっていく。いつから理論武装した弱肉強食が横行し、弱い者いじめを卑怯と思わなくなったのだろうか。
参考に
国家の品格 強い者が弱い者をやっつけることは卑怯である。
kojima-dental-office.net/blog/20090306-1364
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