咬合面に歯石
2011年09月15日(木)
歯石は、耳下腺開口部付近の上顎臼歯の頬側部と顎下腺や舌下腺開口部の対面にある下顎切歯の舌側に多く見られる。しかし、臼歯部咬合面に見られることはほとんどない。たまに、対合歯がない場合や寝たきりで口から食べていない方に、歯を覆い尽くし咬合面にまで及ぶことはある。
今回、右側上下臼歯部咬合面裂溝に歯石が見られた。成因として考えられることは、歯ブラシが臼歯咬合面に届いていなかった。それでも咬合面裂溝に歯石がきれいに付くことは珍しい。また、右下奥の方が痛かったので、しっかりとした物を噛んでいなかったことと、間食を不規則に摂ることが要因ではないかと思われる。
約3ヶ月毎のブラッシング指導と歯石除去を継続することによって、健康な歯肉、口腔内を獲得できるようになる。そして、生活習慣も改善されてきた。
患者 20才男性
初診 平成23年8月27日
主訴 右下奥の方が冷たい物にしみる
現症 発達障害があり、コミュニケーションがやや取りにくい
右側上下臼歯部咬合面裂溝に歯石
右下6番咬合面にう蝕があり、歯石で埋まっていた
食事らしい食事は1日1回であり、間食が不規則である
睡眠時間は約4時間
経過 8/27 ブラッシング指導を行い、歯石を取り除き、歯面清掃を行う
その後、約3ヶ月毎のブラッシング指導と歯石除去を8年間にわたり継続している。
参考に
患者 41才男性
初診 昭和60年7月29日
主訴 歯肉腫脹
現症 下顎前歯に歯石
歯肉全体に腫脹、出血
1ヶ月後にきれいになるが、その後痛い時だけ来院し投薬のみ。4年後、歯石著しく、抜歯となる。
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