歯間部歯肉を自然な形に
2009年05月13日(水)
歯間ブラシは、単に入るから使うのではなく、その目的を考えて使用すべきである。たとえば、歯肉に炎症があり出血するから使用するなど。 特に若年者では、歯肉の可能性を考えて、歯間部歯肉が自然な形になるように、歯間ブラシを使わないプラークコントロールも一つの選択肢として考えている。
症例
患者 22才男性
初診 平成9年12月15日
主訴 左下6番が噛むと痛い
現症 歯肉が全体に赤く腫れている
特に右上1,2が著しい
プロービング値は4~7mmで、出血が著しい
縁下歯石多量
家族歴 母親が重度歯周炎 kojima-dental-office.net/20091015-1119
経過
初診時、歯肉の腫れや出血の著しい間は歯ブラシのみを指導した。2週間後歯ブラシの使い方もなれてきたが、歯間部の清掃がうまくできないので、歯間ブラシも指導した。
1年後 プラークコントロールが定着し、歯肉の状態も落ち着いてきたので、歯間ブラシの使用を中止し歯肉を見守ることにした。
2年後 定期的なブラッシング指導とスケーリングを続けて2年間経過を見ていたが、右上1,2番部がどうしてもプロービング値が6mmあり、出血も伴うので、その部位のみフラップ手術を行う。その後鼓形空隙がかなり大きく開いたが、歯間部の清掃は歯間ブラシを使用せず根気よくハブラシとフロスを使用していた。
3,5,7,9年後 8年ほどかけてようやく歯間部の歯肉形態が自然になってきた。プロービング値は2~3mmを維持している。
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