歯周炎の歯肉変化 2
2010年01月28日(木)
歯周病原因菌増殖の影響が歯肉にとどまらず、コラ-ゲンバンドルを越えて歯槽骨にまで及び、歯周炎の結果として骨吸収が見られます。患者自身が行う原因に対する治療(プラ-クコントロ-ル)に少し遅れて、後遺症に対して評価して処置(後始末)を行い、機能回復を目指します。歯肉の発赤、腫脹の改善が見られてから、処置が治療環境を整えて治癒の手助けになります。治療と処置を区別して考えます。
原因-診断-治療-治癒 -患者
結果-評価-処置-機能回復-医療機関
この症例の場合は、来院当初見られた歯肉の赤い腫れは本人の努力によりかなり改善されました。しかし、3ヶ月においても健康な歯肉の状態ではありませんでしたので、局所麻酔を施して歯根面をきれいにしました。術後20日で健康な歯肉が回復し、1年後のレントゲン写真でも骨吸収像は安定していました。その後定期検診を続けられ10年後においても健康な歯肉の状態が続いています。
症例
患者 43歳 女性
初診 1992年1月6日
主訴 右上一番の口蓋側歯肉の発赤・腫脹
診断 成人性歯周炎
経過
翌日 右上一番の口蓋側歯肉の発赤・腫脹
10日後 発赤・腫脹が消退傾向 1ヶ月後
18年後
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