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抗生剤の選択・使用法を学ぶ

2009年07月25日(土)


 歯科感染症、特に抗菌剤に対する医科感染症の専門家からの広角度の視野は非常に興味深いものであった。科学的に系統だてられた考え方にただだ納得するばかりであった。医学的な理論構築に基づいた抗生剤投与を心がけ、保険診療との矛盾にも声を上げていきたいと思った。

歯科に必要な一般医学の講演会
– 基礎知識と最前線- シリーズ第⑤回
歯科診療に関連する感染症の話
講師:松島実氏(羽咋診療所所長)
と き:2009年7月25日(土) 18時半~21時半
ところ:金沢都ホテル5階兼六の間(金沢駅東口正面)
    (金沢市此花町6-10 TEL 076-261-2111)
対 象: 会員医療機関の歯科医師、医師、スタッフ(定員50人)
参加費: 無料(会員医療機関からの参加の場合)
主 催: 石川県保険医協会

メモ
1.感染症治療の基本 感染臓器、起炎菌、重症度を想定して抗菌薬を決める

2.抗菌薬選択の原則 狭域スペクトル(目的以外の細菌を殺さない)

3.セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、キノロン系は本来嫌気性菌には弱い

4.治療薬選択のポイント 歯科においてグラム陽性連鎖球菌のカバーは必須、
           重症例では嫌気性グラム陰性桿菌も重要になる

5.重症例の第1選択ユナシン、オーグメンチンであるが、
         アモキシシリン+メトロニダゾール、クリンダマイシンも可
         いずれも保険の歯科適応症に承認されていない
 *歯科適応症の承認拡大運動を展開すべきである
  参考に
 保険収載への薬剤師からの提案
kojima-dental-office.net/20170618-3730

6.抗菌薬の効果が時間依存性か濃度依存性かを知り、投与方法を変える
 時間依存性(ペニシリン、セフェム)はMICを超える時間が長い方が効果があり、1日3から4回以上に分けて投与する
 濃度依存性(キノロン)は最高血中濃度が高い方が効果が高くなるから、1日1回まとめて投与する

7.抗菌薬の保険適用量が古い時代のものほど少ないために、単純に量が足りなくて効果見られないこともある。最近のものは適用量が多いので効果が高いのではないか。
  アモキシシリンではアメリカの4gに対して日本では1g
  一方、ジスロマックは日米ともに500mg

8.キノロンの問題点 抗結核作用があり、診断されていない結核患者に投与された場合
         診断が遅れる可能性がある

9.薬物相互作用 βラクタム系には多くなく、キノロン系、マクロライド系には注意が必要
 キノロン系では、制酸剤や便秘薬などのAl,Ca.,Fe,Zn,Mgを含む製剤は抗菌薬の吸収を低下させ効果を減弱させる

<講演内容>
①歯科感染症の治療
・抗生剤の選択・使用法を中心に
②職業感染予防策
・B型肝炎、C型肝炎、HIVの感染予防策
③インフルエンザ・ノロウイルス
・ブタインフルエンザ、トリインフルエンザ、
新型インフルエンザ
・ノロウイルス
④滅菌・消毒の考え方
・歯科診療における消毒・滅菌の考え方

<案内文>
歯科の臨床においては、先生方それぞれに「いつもの使い方」の薬剤をお持ちのことだと思いますが、症状によっては抗生剤の選択や使い方で迷うことはありませんか?
今回は感染症専門医の松島実先生に、医科の立場から見た歯科感染症の薬剤の選択・使用法についてお話をしていただくことになりました。
抗生剤の特徴を知り、より効果的な投薬を行いたいとお考えの先生方には、目から鱗の内容(例えば、ジスロマックは良く効いて、クラビットはあまり効かないと感じるのは投与量の問題に過ぎない等)の興味深いお話を聞くことができると思います。
また、現在日本でも感染が認められている新型インフルエンザや各種新型インフルエンザ、ノロウィルスについての情報や、日常の滅菌消毒、B型肝炎・C型肝炎・HIV等の職業感染予防策について、専門医としての切り口からお話していただきます。
松島実先生のお話は日常の臨床において役立つ内容が多く、明快かつ分かりやすいと好評です。
どうぞご期待ください。

○● 申込方法●○
次のいずれかの方法でお申込みください。
・下記の必要事項を記入の上、Fax送信
・必要事項を明記した電子メールを下のアドレス宛てに送信
・電話による申込み
①保険医協会の会員の有無
 ( ) 保険医協会の会員医療機関である(他県の保険医協会の会員も含む)
 ( ) 保険医協会の会員医療機関ではない
 ( ) この機会に、保険医協会に入会する
②医療機関名
③参加者名        ( 歯科医師・医師・スタッフ)
④住所
⑤電話番号
⑥講演会名と講演日

■石川県保険医協会■
金沢市尾張町2-8-23太陽生命金沢ビル8階
TEL 076-222-5373
FAX 076-231-5156
Email iskw_ono@doc-net.or.jp

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