食支援と口腔清掃の相互実習
2025年10月22日(水)
22日(水)夕陽ヶ丘苑にて学習会「口腔ケアを考える」第3回 食支援と口腔清掃の相互実習」を開催した。みんな楽しく真剣に取り組んでくれた。インドネシアからの技能実習生も2人参加していた。持ってきた歯ブラシの大きさにビックリ。アンケートを読むと、気づきは人それぞれ。利用者さんの支援に役立ててほしい。
27年前に当院で開催した柴田 浩美による「摂食の基本と実習」を思い出す。食べるという行動はだれでも同じなので、自分自身のことを、よく知れば他の人にも通用する。障害があれば、そこだけカバーしてあげれば上手く食べられる。
介護予防事業所における口腔ケア従事者育成事業
学習会「「口腔ケアを考える」第3回 食支援と口腔清掃の相互実習
講 師 ママとこどものはいしゃさん 内灘院
小島歯科医院 名誉医院長 小島登
日 時 2025年10月22日(水)16:30~17:00
会 場 特別養護老人ホーム夕陽ヶ丘苑
参加者 介護士16名
用意するもの
参加者 各自の歯ブラシ、コップ、スプーン
施設 水、とろみ茶、お茶ゼリー、バケツ
第1回 口から食べる支援と口腔リハビリ
kojima-dental-office.net/20240920-7726#more-7726
第2回 口腔状態の観察と本人・家族・介助者の口腔清掃
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摂食の基本と実習
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高齢者施設等における口腔ケア従事者育成事業の過渡期
kojima-dental-office.net/blog/20250807-22603
相互実習 2人一組
A.食支援
1.コップでとろみ茶を飲んでもらう
2.スプーンでプリンを食べてもらう
被験者は目を閉じて実施
①食べ物を舌の真ん中に置いて口を開けたままゴックンしてもらう
②スプーンを下唇に触れて合図をして上唇で食べ物を捉えて口を閉じてゴックンする
③被験者の右利き・左利き、麻痺側を聞いて食べてもらう
足を浮かしたり、背もたれを倒したりにも挑戦する
*お茶ゼリーの味を体験
*下唇がスイッチ、上唇が1回量
*飲み込むときの舌先の位置を認識する(上顎義歯の重要性を確認)
B.口腔清掃
①下7番舌側と上7番の遠心 頬を広げる
②歯ブラシによる上唇小帯の痛みを体験
アンケート
【内容について】
参考になった 16人
普通 0人
理解できなかった 0人
【感想、意見、質問等をご記入ください】
・食事介助時の角度や声かけ、食べ物を置く場所など改めて一つ一つのことが大切なんだと思い直した。口腔ケアも口の開け方、ブラシの角度など受ける側の立場に立ってやってみてとても参考になった。
・無意識にやっていた動作によって痛くなることがあることが分かりました。口を開けたまま飲み込もうとしても口にたまったままだと分かりました。
・1日3回、口腔ケアをさせてもらっていますが、きれいにすることだけを考えていました。磨く強さなども考えていきたいと思います。食事介助も同じですね。
・目をつぶると、声かけされていてもちょっと不安な感じがあった。何も考えずに口に運ぶ動作による利用者の感じ方少し理解できた。利き手によって微妙に感じ方が違うことが分かった。とろみ茶がいつものお茶にとろみを付けているだけなのにまずいと思った。
・歯ブラシが歯茎に優しく当てているつもりでも思いのほか痛いことが分かった。スプーンが口に入る位置によって食べやすさや飲み込みやすさが違うことが分かり今後の参考にしようと思う。
・利用者さんの飲み込みが難しいことを身をもって体験できた。舌の感覚を理解して介助に役立てていきたい。
口を開けたままでの嚥下は難しく、今後はしっかり口を閉じていることを確認しながら介助していこうと思う。とろみ茶がまずい。目を閉じたまま介助されるのは、やはり怖いので何をするか説明することの大切さが分かった。利き手側からの介助は考えたこともなかったので試してみたいと思った。
・飲み込むときに舌の位置があること、食べ物をどの位置に置けば良いかが分かった。
・口を開けたまま飲み込むことがとても難しいことが分かりました。目を閉じるととても怖く声かけが大事なことに気がつきました。歯ブラシは自分が思うより優しく小刻みに当てないと、利用者さんが痛い思いをしてしまうかもしれないと気がつきました。
・目を閉じてお茶を飲んだが怖かったし、誤嚥しそうになった。利き手の方から介助してもらう方が食べやすかった。舌の位置が大事なことも分かり勉強になり良かった。奥歯の歯磨き介助は難しかった。今日学んだことを今後利用者さんに役立てたい。
・普段食べさせもらうことも歯を磨いてもらうこともないので、それだけでも良い経験になった。言葉がけが大切だと再認識した。
・口を開けての飲み込みきできないことが分かった。
・目を閉じて口を開けてゴックンするのは無理だった。いろんな体験ができて良かった。
・いきなり舌の真ん中に食べ物を置くと食べにくい。食べ物を捉えるのに上唇や上顎義歯がとても大事な役割を持っていることを知り、とても勉強になった。
・体験しながらだとただ聞くだけじゃなく実際にやってやられて利用者さんの気持ちが分かった。自分のやっているやり方じゃだめだなと。もっとよくできるなと思いました。
・解除する側とされる側の立場での感じ方を体験できた。
・特にないです。
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