小島歯科医院 名誉院長ブログ

樋口進氏講演会「ネット・ゲーム依存」

2022年04月07日(木)


         実態と診断、そして治療・対策
講師  樋口進氏
   (独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター院長)
 *講師はオンラインにて神奈川から講演します
 ネット依存・ゲーム依存がわかる本
kojima-dental-office.net/blog/20200106-13564#more-13564
 ネット・スマホ依存症教育(井沢 朗 氏)
kojima-dental-office.net/20191212-4807
 依存症の勉強会(精神保健福祉士)
kojima-dental-office.net/20190926-4706
 著者 有田秀穂 セロトニン研究の第一人者「医者が教える疲れない人の脳」
kojima-dental-office.net/blog/20220109-15262#more-15262
メモ

A.依存とは
  ある行動の行き過ぎ(依存行動)+その行動による明確な健康・社会問題
B.ゲーム依存
  ・医学的問題となるのはほとんどオンラインゲーム
  ・20歳以下の男の子に多い
  ・最近、小学生の国民生活センターへの相談が増えている
  ・過剰使用でも、問題がなければ依存ではない
C.ゲーム障害とは
  ・睡眠障害、昼夜逆転、引きこもり
  ・体力低下
  ・学業への影響
  ・家族、対人関係への影響
D.ゲーム・ネット依存の予防
 a.依存にまで至っていないケース
   ・両親と本人と相談の上、本人も納得したルールを作る
  1.使用時間を決める
    ・使用終了の時間を決める(ブルーライトの問題も考えて寝る前○時間前)
    ・香川県ネット・ゲーム依存症対策条例を参考に両親と子供とで話し合う
www.pref.kagawa.lg.jp/documents/1150/wvl90x200716114340_f01_1.pdf   https://www.pref.kagawa.lg.jp/kosodate/tiikikosodate/wvl90x200716114340.html
     ①18歳未満のコンピューターゲームの使用は1日60分(休日90分)まで
     ②中学生以下は午後9時、
      高校生などは午後10時以降のスマートフォン使用を控える
    *依存症の場合は時間を決めても守れないから、かえってバトルとなる
  2.使用場所を決める
    ・自室ではなく、目の届くところで使用させる
  3.使用金額を決める
    ・課金の限度額を決め、小遣いの範囲に留めさせる
    ・親の無断で決済させない
    ・親がクレジットカードやお金をしっかり管理
    ・課金に関連する問題は
      消費生活センター・国民生活センターに相談
www.kokusen.go.jp/map/
      返金になることもある
  4.書面で残す
    ・守れなかったときにはどうするかまで決め、必ず書面に残す
    ・冷蔵庫など目に付くところに貼っておく
  5.親もルールを守る
    ・親も一緒にネットフリーの時間を守る
 b.教室での予防教育
    ・グループワーク
    ・集団のルール作り
    ・問題点の共通理解
E.依存の治療
 a.自分の意思で行動を変えていくように援助
    ・ルールを緩めると、自分を考え直す
    ・自分でも必ず何とかしようと思っている
    ・本人の言い分の中に改善のヒントが必ずある
    ・他の行動に置き換える、ゲームの優先度を2番以下にする
    ・できたら褒める、できなければ再度相談
 b.入院
    ・スマホを断ち、自分を見つめ直す
    ・劇的に変わる
 c.グループワーク、キャンプ
    ・良くなっていく人を見て自分を考え直す
    ・良くなった経験者の話を聞く
    ・望した家族が改善した家族の話を聞く
 d.他の疾患との治療のバランスを考える
    ・発達障害との合併症
 e.年齢による理解度を考える
    ・中高生までの問題で、それ以降は生活に支障なくゲームとうまく付き合う
    ・高校まで全日制ではなく、通信教育が多いが、
     半年ほどその気になればゲームを棚上げして大学へ行く

石川県保険医協会 第48回定期総会記念講演
kojima-dental-office.net/blog/20220302-15371#more-15371
と き  2022年3月6日(日)13:00~15:00
ところ  オンライン講演(Zoomウェビナー) または ホテル金沢
 *直近の新型コロナウイルス感染状況により、会場参加をご遠慮いただく場合があります。
   あらかじめご了承ください。
対 象  どなたでも(オンライン定員500人、会場定員50人)
参加費  無料
参加申し込み    樋口先生講演会チラシ
 オンライン参加 フォームより申込
ishikawahokeni.jp/sokai48/
 会場参加 必要事項を記入にてFAX
 076-231-5156
締め切り 3月1日(火)
主催   石川県保険医協会
 開催にあたって
「依存」と言うと、アルコール、薬物などがイメージされますが、近年のインターネット・スマートフォンの普及により、ネットやSNS、ゲームのやり過ぎで睡眠障害となったり、家庭内の暴言・暴力に至るケースが増えています。
 世界保健機関(WHO)でも2018年6月に、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新たな疾病として認定し、「国際疾病分類」の一つに加えました。さらに、コロナ禍によりインターネットの利用時間が増え、依存傾向はさらに深まっていると考えられます。
 依存かの判断はどう行うのか、もし依存かもしれないと思ったらどうしたらよいのかを、日本国内で初めて「ネット依存治療専門外来」を開設した久里浜医療センター院長の樋口進氏にご講演いただきます。久里浜医療センターでは「ゲーム依存」久里浜医療センタに関する初の全国調査を行っており、樋口氏は調査の責任者を務めていらっしゃいます。
 医療・福祉関係者、学校関係者、当事者、保護者の方など、興味のある方はどなたでもご参加ください。

後援  石川県、金沢市、金沢市教育委員会、石川県医師会、石川県歯科医師会、
    石川県小児科医会、日本精神科病院協会石川県支部、
    石川県日本精神科診療所協会、石川県医療ソーシャルワーカー協会、
    石川県社会福祉会、石川県精神保健福祉協会、
    朝日新聞金沢総局、石川テレビ、エフエム石川、テレビ金沢、
    北陸朝日放送、北陸中日新聞、北陸放送、北國新聞社、
    毎日新聞北陸総局、読売新聞北陸支社(以上、申請予定)
石川県保険医協会
 金沢市尾張町2-8-23太陽生命金沢ビル8階
 TEL 076-222-5373
 FAX 076-231-5156
  Email  ishikawa-hok@doc-net.or.jp

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