石川県歯科医師会・石川県看護協会連携事業 研修会
2019年01月27日(日)
テーマ 在宅療養者の歯科と看護の連携を切り拓く
日時 平成31年1月27日(日) 10:00~12:30
講演Ⅰ 10:00~11:30
演題 訪問歯科診療から要介護高齢者の「食べる力」をサポートする
ー在宅療養高齢者の口腔機能管理と食支援ー
講師 公立能登総合病院 歯科口腔外科 部長 長谷剛志
講演Ⅱ 11:35~12:15
演題 歯科と訪問看護で療養者を元気にしよう
講師 石川県訪問看護ステーション連絡会 木谷幸子
場所 石川県歯科医師会館
サテライト会場 同時中継
・珠洲市総合病院
・市立輪島病院
・公立能登総合病院
・加賀市医療センター
対象者 歯科医師、医師、歯科衛生士、看護師、
介護・母子保健に関わる全ての職種の皆様
メモ
講演Ⅰ 訪問歯科診療から要介護高齢者の「食べる力」をサポートする
1.食べる力が低下する原因
1)加齢に伴って生じる機能低下によるもの(廃用)
①甘みや塩味の感受性が低下→甘じょっぱい味を濃くする
2)疾患や病気が原因となって生じるもの
①機能的原因→脳血管障害や神経変性疾患に関連して
口腔から食道までの運動や感覚が障害される
②器質的原因→炎症や腫瘍に関連して嚥下に関わる構造が障害される
③心理的原因→認知機能低下に関連して食行動に関わる心理面が障害される
認知症 専門医が教える最新事情
kojima-dental-office.net/blog/20180102-8482#more-8482
【認知症分類により食行動の現れ方が違う】
A.アルツハイマー型認知症
・どうやって食べればいいんだろう
・甘みを好む
・2段階ステージ 失禁・歩行障害がターニングポイント
環境との関わり障害←食支援
身体機能の障害 嚥下力の低下(筋力が落ちる)
B.レビー小体型認知症
・虫がいっぱい入っている
・スプーンがうまくつかめない
・パーキンソン症状 食べこぼし、姿勢の傾き、送り込み障害
C.血管性認知症
・むせて上手に食べられない
・正常な部分が比較的最後まで残っている
D.前頭側頭型認知症
・早く食べたい
・たくさん食べたい
・我慢できない
注意点
*丸飲みによる窒息
*義歯を食べ物と思いこみ飲み込む
*薬が口の中に停滞している
2.食支援
1)キュアからケア
①急性期は医療の視点から
・安全を重視
・管理が目的
②回復期、生活期、終末期は生活の視点←歯科介入
・尊厳を重視
・支援が目的
口腔リハ 摂食嚥下機能の回復や維持向上を目的に
訓練や支援計画を立案し多職種連携
2)食事場面の観察が大切
①食べれるか食べられないかを決める前に確認しよう
・本人の意思、食物認知機能、食形態
・覚醒、姿勢、好き嫌い、体調、介助手技、歯科的問題
・食欲、薬の影響、リハの効果
②食事観察サポートソフト「いーとみる」の活用
www.eatmiru.com/
観察力→洞察力
・食事場面の観察
・長所と短所の見える化
・食形態の検討
③かにやしろえび
・か 食環境
・に 認知機能 特性を把握する
・や 薬剤 薬剤性嚥下障害
・し 心理 うつやストレスの他に、過去の記憶や嗜好も
・ろ 老化 筋肉量の減少、消化液の減少、腸の動きの低下
・え 栄養 免疫力の低下、意識レベルの低下
・び 病気 脳血管疾患や神経変性疾患
講演Ⅱ 歯科と訪問看護で療養者を元気にしよう
・訪問看護の実際とサービス内容
・訪問歯科診療と連携した事例紹介
・訪問看護師からの訪問歯科診療について質問
- カテゴリー: 歯科訪問診療