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ヘルスカウンセリング

1999年05月16日(日)


  -患者の隠れたニ-ドを知る-
日時  1999年5月16日  (日)9時~15時
講師  筑波大学教授  宗像 恒次先生
会場  都ホテル (JR金沢駅正面)
対象  歯科医師、歯科衛生士
主催    石川県保険医協会

 先生との関わりは、昨年春のデンタルショ-で一冊の本と巡り会ったことから始まりました。先生の「歯科衛生士のためのヘルスカウンセリング」でした。この本に共鳴し、院内のスタッフにも読んでもらいました。
 歯科衛生士のためのヘルスカウンセリング
kojima-dental-office.net/blog/20210911-14907#more-14907
 仲間の歯科医師、歯科衛生士と抄読会を開き、議論しました。閉じた質問、開いた質問が新鮮な心の出会いでした。患者指導においても、医療者側から見た最高の押しつけから患者自身が動機づく環境整備へのシフトが必要でしょう。ぜひ先生のお話を直接、もっと聞きたいとの要望が強く、ここに突然の連絡にもかかわらず快く石川県での講演をお引き受けくださいまして誠にありがとうございます。

-講演要旨-
 患者さん自らの価値観や人生の目的に照らし、本人自身で適切な治療法を選択するよう支援するには健康相談法とは異なるヘルスカウンセリング法が必要となります。すなわち患者さんの隠れたニードに気づくには本人の気持ちや感情の理解が必要であり、また歯科心身症のように身体化したストレスに気づき、癒すには身体症状のイメージを用いて感情に気づくことが必要です。またブラッシングの習慣化や禁煙などセルフケアを促すにはその行動を妨げる過去のトラウマ感情を癒すことが必要で、そのクイックな対応を行うヘルスカウンセリング法は21世紀の歯科革命に不可欠となりましょう。

保険医協会新聞
 5月16日(日)午前9時から午後1時まで、金沢都ホテル飛翔の間において、筑波大学教授 宗像 恒次先生をお招きして学術講演会が開かれました。テ-マは、歯科におけるヘルスカウンセリング -患者の隠れたニ-ドを知る-でした。会場には、歯科医師、スタッフ約60名が集まり、歯科医療の外側から見た的確な話に心を打たれました。これから外の世界との交流がますます必要になるでしょう。患者と医療サイドのニ-ドのずれに早く気づき、自己満足的な、善意の医療者側から見た最高の押しつけから患者自身が動機づく環境整備へのシフトが必要でしょう。特に、これまで医療が科学的に異常がある疾患にのみに目を向けていましたが、これからは、異常はないが少し調子が悪い、このまま行くとどうなるのだろうかと思う不安や恐怖を持つ病気も取り組んで行くことになるでしょう。
 これからの歯科医療は、患者さんが主体となり、まず事柄や原因を追求するのではなく、ブロッキングをはずし、本人の気持ちや感情を理解し、本当は何を求めているのかについてのニ-ドを適切に受け止める必要があります。さらには、本人も気づかない問題を浮き彫りにし、自分自身で決断できる支援体制も欠かすことが出来ません。そのためには、一方的な相談や指導ではなく、共通化する患者の世界に立つヘルスカウンセリングが役立つでしょう。ニ-ドを確認したうえで、治療や予防法をお話ししていこうと思うようになりました。

-宗像 恒次 氏 プロフィール-
1948年 大阪府豊中市生まれ
1973年 東京大学大学院修了 社会学修士、保健学博士

<経歴>
世界保健機関(WHO)エイズ世界対策研究顧問
厚生省HIV感染者カウンセリング検討会委員
厚生省エイズ国際協力推進検討委員会委員
国立精神・神経センター、社会文化研究室長
米国カリフォルニア大学神経精神医学研究所、客員研究員
米国ハーバード大学医学部社会医学科、客員研究員
インド・マドライカマラジュ大学客員教授
第6~8、10~12回国際エイズ会議科学プログラム委員
日本学術会議行動科学研連委員
日本公衆衛生学会評議員

<現在>
筑波大学教授、体育科学系健康学分野
ハーバード大学医学部医療文化センター国際委員
ヘルスカウンセリング学会会長
国際社会学会(ISA)精神保健部会会長
日本精神保健社会学会会長
日本保健医療行動科学会会長
東京都エイズ対策専門家会議委員
神奈川県エイズ問題専門家会議委員
建設省河川審議会専門委員(環境教育)
Culture , Medicine and Psychiatry , Consulting Editor
日本健康科学会理事
日本精神衛生学会理事

<専門分野>
精神保健学、健康カウンセリング、健康社会学、健康科学

<主著>
単著『精神医療の社会学』(弘文堂)1984
共著『燃えつき症候群』(金剛出版)1988
編著『医療・健康心理学』(福村出版)1989
単著『ストレス解消学』(小学館ライブラリー)1991
単著『エイズの常識』(講談社現代新書)1993
編著『高齢者のメンタルヘルス』(金剛出版)1994
単著『エイズ心の時代への扉』(明石書店)1994
共著『服薬指導のためのカウンセリングテクニック』(ミクス)1995
編著『青少年のエイズとセックス』(日本評論社)1996
共著『栄養指導のためのカウンセリング』(医歯薬出版)1996
単著『最新行動科学からみた健康と病気』(メヂカルフレンド社)1996
単著『本当の自分を見つける本-イイコ症候群からの脱却』(PHP研究所)1997
単著『SATカウンセリング技法』(広英社)1997
単著『自己カウンセリングで成長する本』(DANぼ)1997
監著『歯科衛生士のためのヘルスカウンセリング』(クインテッセンス)1997
単著『マインドウィルス』(法研)1998
単著『子供達は成長したがっている』(広英社)1998
単著『親子カウンセリングで成長する本』(DANぼ)1998
単著『自ら愉しむ人間のすすめ』(亜紀書房)1998
共著『ヘルスカウンセリング』(現代のエスプリ、至文堂)1999

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