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摂食嚥下障害と薬との関わり方

2018年11月28日(水)


 薬のことで悩んでいたり、困っている介護者の負担を少しでも減らせるようにと、今回企画しました。
<研修内容>
A.薬の粉砕について
  認知症などにより薬が飲めなくなっている利用者に対して粉砕するときの注意点や、ほかの飲ませ方の工夫をお伝えします
B.摂食嚥下に影響する薬剤
  病気を治療するはずの薬で逆に嚥下障害を引き起こす!?
参考に
 第1回サポーター研修会  摂食姿勢について「姿勢が変われば嚥下が変わる」
kojima-dental-office.net/20140715-1331
 第2回サポーター研修会  食べるための姿勢を考える(車椅子編)
kojima-dental-office.net/20151102-1389
 第3回サポーター研修会  誰でもできる嚥下食・キホンのキ
kojima-dental-office.net/20161102-3005#more-3005
 第4回サポーター研修会 今夜は嚥(宴)会 ハッピーに!~家族と楽しむハレの日~
kojima-dental-office.net/20171122-3985#more-3985
メモ
A.嚥下障害がある方への薬の飲ませ方
  認知症による投薬拒否や嚥下能力低下、経管栄養などの薬剤投与に関すること、注意すべきことや薬剤変更の必要性を薬剤師に相談する。服薬ゼリーを利用するのか、口腔内崩壊錠へ変更するのか、粉砕や簡易懸濁するのか等々の服薬方法を薬剤師に伝えて、処方薬が可能なのか問い合わせる。噛んでも支障がない薬なのか、多剤との配合が粉砕や簡易懸濁で影響がないか、また、胃ろうの時に使える薬剤なのかも。
 1.粉砕調剤
  ①コーティング剤をふるいにかけて取り除く
  ②粉砕による悪影響
   ・徐放性および腸溶性の崩壊により一気に溶けて副作用が強く出ることがある
   ・感覚器への影響(苦み、、におい、刺激感、しびれ感)
   ・容器への付着ロス
   ・作業者が粉砕時に微量の薬を吸い込み健康被害
 2.簡易懸濁法
    内服薬経管投与ハンドブック 藤島 一郎 (監修)、倉田 なおみ (編集)
  ①シリンジ内で55度のお湯を使って錠剤やカプセルを崩壊しやすくする
    (お湯2:水1) 10分で37度(人肌)になる
  ②錠剤をつぶしたりカプセルを開封したりしない
  ③溶かすのではない、胃ろうから入りやすくする
    容器ですると沈殿物が残り、容量が少なくなる
  *胃ろうの時にマグミット錠(アルカリ性)を他の薬と混ぜない
B.摂食嚥下に影響する薬剤
 1.摂食嚥下と薬剤に関する論文
  ①薬剤起因性の摂食嚥下障害に初めて気づくのは
   ・ほとんどが看護師、
      ぐっと離れて家族や、介護士、本人など食事中身近にいる人
  ②摂食嚥下障害を引き起こす薬剤
      抗精神病薬(リスペリドン、ハロベリドール、クエチアピン)がほとんど
  ③誤嚥性肺炎と抗コリン薬
 2.摂食嚥下の5期と薬剤
img112  ①先行期に影響を及ぼす薬剤
   ・「食べる」行為を妨げる   向神経薬、抗不安薬、抗コリン薬
   ・食器を扱う行動を妨げる  抗けいれん薬、抗コリン薬  
  ②準備期に影響を及ぼす薬剤
   ・口腔内乾燥を引き起こし、食塊形成を妨げる薬剤
     抗精神病薬、抗うつ薬、躁病治療薬、ベンゾジアゼピン系薬、利尿剤
     抗パーキンソン薬、抗コリン薬、β刺激薬、抗ヒスタミン薬
   ・咀嚼行動を妨げる薬剤
     向神経薬、抗不安薬、睡眠薬、抗コリン薬、口腔粘膜を阻害する薬剤(NSAIDs)
      ・味覚異常を引き起こす薬剤
     抗悪性腫瘍薬、抗菌薬、抗リウマチ薬
  ③口腔期に影響を及ぼす薬剤
   ・口腔内乾燥を引き起こす薬剤
     抗精神病薬、抗うつ薬、躁病治療薬、ベンゾジアゼピン系薬、利尿剤
     抗パーキンソン薬、抗コリン薬、β刺激薬、抗ヒスタミン薬
   ・覚醒状態や認知機能を傷害する薬剤
     向神経薬、抗不安薬、抗コリン薬
  ④食道期に影響を及ぼす薬剤
   ・食道粘膜を刺激、または潰瘍の原因となる薬剤
     NSAIDs、テトラサイクリン系抗菌薬、抗がん剤、ビスホスホネート製剤
   ・下部食道括約筋圧を低下させる薬剤
     Ca拮抗薬、テオフィリン製剤、ベンゾジアゼピン系薬、ジフェンヒドラミン、     亜硝酸剤、プロプラノロール、アテノロール、フェノバルビタール
  ⑤咽頭期に影響を及ぼす薬剤
   ・ベンゾジアゼピン系薬物
 3.対策
  ①抗コリン作用薬は減量、変更・中止
   ・口腔内乾燥については中止後の治癒率は高くない
   ・消化管運動の低下は2週~3ヶ月で軽快
   ・意識レベルでは中止、減量後速やかに改善
  ②味覚異常
   ・細胞障害によって引き起こされるため治癒率は低い(40%以下)
   ・口腔ケアを併用する
  ③嚥下障害(ベンゾジアゼピン系薬剤、抗コリン薬)
   ・口腔期~咽頭期の障害は、その多くが減量・中止によって改善

第5回サポーター限定研修会
講師 北塚らいふ薬局 丸一泰雅
日時  平成30年11月28日(水)
      19時~20時30分 ※受付18時30分~
会場  金沢西病院  2階研修ホール
      石川県金沢市駅西本町6丁目15-41
持ち物   手拭きタオル
定員    先着30名 
   ※定員になり次第締め切らせていただきます
参加費  無料    第5回サポーター研修会ちらし
申込方法  下記アドレスへ、メールでお申し込みください。
kanazawazaitaku.nst.supp@gmail.com
      締切:11月21日(水)まで
主催 金沢在宅NST経口摂取相談会

 

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