「義歯ネーム入れ」ボランティア 2011
2011年10月06日(木)
石川県保険医協会歯科部では、今年度10月8日(イレバ)~11月8日(イイハ)、「入れ歯デイ」から「いい歯デイ」にかけて、施設に訪問して義歯にネーム入れをするボランティア事業を企画しました。入れ歯の取り違え防止に役立ち、本人や家族の口の中への関心が高まると思います。内灘地区においても、内灘町地域包括支援センターの協力を得て実施することになりました。
10月5日、6日の午後1時から2時まで有料老人ホーム「ハマナス」を訪問し、10人の義歯に名前を入れに行きました。団らん室の大きなテーブルにて、汚れないように新聞紙を広げ、ゴムマットの上に器材や材料を並べ、準備完了。名前を間違わないように入れ歯と名前を何度も確認し、名前を入れる部分を削り、名前入り用紙をのせ、透明レジンで覆い、固まってから研磨しました。
自分の入れ歯に名前を入れてもらう入居者さんと、入れ歯を削る音を聞きつけた職員さんや入居者さんたちが集まってきました。初めて見る光景に興味を持ち、いろいろと質問してきました。その人たちと会話しながら、楽しく作業しました。
石川県保険医協会事務局印象記
今日は、「義歯ネーム入れ」のボランティアをされる小島先生に同行し、有料老人ホーム「ハマナス」を訪問してきました。ハマナスは定員20人、職員約10人(パートを含む)の小規模の有料老人ホーム。もともとグループホームだっただけあり、いわゆる「施設」という感じがせず、アットホームで落ち着いた雰囲気がとても良かったです。
団らん室の大きなテーブルに、汚れないようにと新聞紙を広げ、ゴムボードと機材、そして今回ネームを入れる入れ歯を並べます。名前を入れ間違わないように入れ歯と名前を何度も確認し、いよいよ作業開始です。ネームを入れる部分を削り、小さなネームペーパーをのせ、透明のレジンを塗って乾かして、最後に磨きあげます。文字にすれば簡単ですがとても細かい作業なんですね。
入れ歯を削る音を聞きつけた職員さんや入居者さんたちが、「歯医者さんの音がするー!」と言いながら集まってきました。どうやって名前を入れるのか、みなさん興味津々です。自分の入れ歯に名前を入れてもらう入居者さんは、大事な入れ歯をいじられて少し不安そうです。モゴモゴと何かおっしゃりながら、心配そうに見守ります(入れ歯が入っていませんので、あまり聞き取れず…)。
小島先生は作業をしながら、治療の相談にのったり、入れ歯の装着具合を確認したり、世間話をしたりと、手も口も忙しそうです。でも、こういう対話の時間が大切なのかもしれません。歯って大事なんだ、歯医者さんも怖くないんだ~と、歯医者さんをより身近な存在にしてくれます。職員さんや入居者さんともすっかり仲良しに。
「さあ、完成しましたよ!」小島先生から自分の名前が入った入れ歯をもらい、入居者さんも嬉しそうです。さっそく口に入れますと、小島先生の顔を見上げ、「バッチリです!」と一言。お礼を言いながら、何度も口から入れ歯を取り出しては、自分の名前を確かめていらっしゃいました。職員さんも「これで、誰も入れ歯を無くさんね!」と喜んでいました。
この「義歯ネーム入れ」ボランティアは、保団連が行うイレバデー(10月8日)からイイハデー(11月8日)キャンペーンの一環で行っています。歯の大切さ、保険で良い歯科医療の取組みを県民に広く知ってもらうことを目的に、石川では今年初めて開催することになりました。内灘町、野々市町、金沢市で合わせて約40人分の義歯に名前を入れます。そして今回訪問する施設には、「『保険で良い歯科医療』の実現を求める請願署名」に協力をお願いすることになりました。
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