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胃液嘔吐による酸蝕症

1982年04月22日(木)


S57.4.14.B S57.4.14.A

患者  24歳女性
初診  昭和57年4月14日
主訴  上顎4前歯がしみる
現症  ダイエット継続にて胃液嘔吐が頻回にある
    上顎6前歯口蓋側の歯頸側1/2に陥凹が見られる
     (切端咬合であり、咬耗ではない)
    唇側にもわずかに脱灰が見られる
診断  酸蝕症
経過
 4/14  知覚過敏処置
 4/22  左上1番の根尖部歯肉及び左顔面が腫脹
       抗生剤内服及び感染根管処置
 酸蝕症は、細菌の関与がない酸による化学的な歯質の溶解。まず歯科医師に相談し、病気にいたる原因が、内因性なのか外因性なのかを究明する。その後に歯科的処置を受ける。
 内因性の逆流性食道炎や頻回な嘔吐がある場合には医科への受診をお勧めする。胃液が口腔内に逆流することで歯が溶け出してしまい、知覚過敏や冷水痛がみられ、重症になると噛み合わせ時の痛みを生じたり歯が折れたりする(破折)。嘔吐を減らす・なくすことがもちろん重要だが、日頃の注意も必要。口腔内が酸性の状態のまま歯磨き粉(多くは研磨剤が入っている)で歯磨きをすると、歯がすり減ってしまい、さらに酸蝕症を進めてしまう。酸性の飲み物(フルーツジュース、炭酸飲料など)を減らすことも必要。特に就寝直前は要注意。
 外因性の場合は、頻回な酸性食品や飲料の摂取などの生活習慣を見つめ直し、行動変容が必要。

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