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乳歯の反対咬合は自然治癒するのか?

1985年06月08日(土)


 日本では3歳児の約4%が反対咬合である。そのうち、永久歯歯列になると、その6%が正常咬合になり、94%が反対咬合のままである。大人の歯が生えるときに自然に治るのは、かなり少数派である。反対になっている下の前歯が4本以上、上の前歯がほとんど見えないくらい咬みこんでいる、近親者に反対咬合の人がいる、このような場合には自然に治る可能性は極めて低い。
 小児の反対咬合では上顎の劣成長に起因とすることが多く、逆被蓋の状態では咀しゃくによる発育刺激が上顎骨に伝わらない(噛んでも下の前歯が上の前歯を突き上げない)。永久歯の反対咬合が確認できるまで歯の萌出を待っていると、正常発育曲線までの距離がどんどん乖離してしまい、治療が難しくなったり、治療期間が延びたりする。早期に治療を開始するほうが正常な発育曲線に短期間で追いつくことができる。さらに反対咬合で起こってしまった唇・筋肉・舌の不正を正して本来の機能を獲得することもできる。
children1 また、上下顎で発育する時期が異なる。上顎の成長を促すような処置は10歳前後までに行うことが望ましいので、早期に開始すると余裕を持って処置できる。しかし、治療が遅れると短期間に急激な処置をしないと間に合わなくなる。本人や保護者の理解・協力が得られるならば「できるだけ早く・見つけたらすぐに」治療すべきだと考える。そして、一度正常咬合に治った後も、安心はできない。上顎に遅れて下顎は女子が15歳頃、男子が18歳頃まで成長するので、定期検診が大切である。
ムーシールド講演会 柳澤 宗光先生
kojima-dental-office.net/20110313-2558#more-2558
 5歳児の反対咬合
kojima-dental-office.net/20110304-769#more-769

 

自然治癒症例
患者  6歳女性
初診  昭和57年3月23日
主訴  受け口になっている
家族歴 特に反対咬合は見られない
現症  上顎乳歯が反対咬合になってる
経過  
昭和57年
 3/23 上顎B~Bが反対咬合
      反対咬合について説明後、未来院
S57.3.23.A S60.6.8.A

昭和60年
 6/8  上顎2~2が正常咬合

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