6歳児の下顎前突
2016年11月14日(月)
 当院にて1年半ほど前に、乳前歯は切端咬合に見えるが、下顎の右側偏位によって右側乳犬歯が逆被蓋となる乳歯列の下顎前突であると診断し、食事時の姿勢や奥歯でよく噛むことを指導していた。そして、永久歯萌出と学校歯科検診を契機に本格的に治療を開始することになった。
 当院にて1年半ほど前に、乳前歯は切端咬合に見えるが、下顎の右側偏位によって右側乳犬歯が逆被蓋となる乳歯列の下顎前突であると診断し、食事時の姿勢や奥歯でよく噛むことを指導していた。そして、永久歯萌出と学校歯科検診を契機に本格的に治療を開始することになった。
参考として
ムーシールド講演会 1
kojima-dental-office.net/20090215-2556
ムーシールド症例
5歳児の反対咬合
kojima-dental-office.net/20110304-769
患者  6才女児
初診  平成21年8月17日
主訴  歯並びを治したい
現症  右側の乳犬歯が逆被蓋になっている
    下顎が右へ偏位している
    デンタルプラークが非常に多い
治療計画
1.プラークコントロール
2.口の働きの育成
3.就寝時ムーシールドを装着
4.上顎1番が逆被蓋の場合はリンガルアーチに変更する
経過
8/17  口腔内の状態を見てもらい、検査内容や今後の予定をお話しする  
8/20  唾液量 1.8ml/5分
      舌打ちがうまくできず、「タ」「ラ」の発音が不明瞭
      食事を水分で流し込んで食べる
      食事時にクチャクチャ音がする
                       赤染めによるブラッシング指導
      踵をしっかり床につけて食べるように姿勢を指導する
8/27  下口唇を上顎前歯で噛む訓練
      口蓋に付けた海苔を舌尖で剥がす訓練
      就寝時にムーシールドの装着を開始
10/13 上顎乳切歯が自然脱落
      口蓋に付けた海苔は舌尖で直ぐに剥がせるようになる
      踵を台の上にしっかり付けて姿勢良く食事している
      水分を摂らずによく咬んで食べるように心がける
      舌打ちの練習を開始する
平成22年
1/28  上下左右の乳犬歯の咬合が変化してきた
      水分がなくても食べられるようになった
                       
11/2  デンタルプラークが非常に多い
      上顎前歯は唇側にあるが開口になっている
       →前歯でかじり取る食べものを増やす
      唾液量 3.5ml/5分
      舌打ちが少しできるようになる
      唇をブルブル震わせることができるようになる
平成23年
6/6   前歯正常咬合になる
      唾液量 5.0ml/分
      イカのリングが食べられるようになる
      舌を丸めたり広げたりできるようになる 
                        
12/13 食事時にクチャクチャ音がしなくなった
      1日1回ミラノールによるうがいを始める
平成24年
8/20  正中が揃う
      ムーシールド終了
その後3ヶ月に1度の定期検診
平成28年
11/14 正常咬合







