お口の機能を育てましょう
2018年11月08日(木)
触覚には、二つの神経伝達ルートがあります。一つは、生体の防御や危険回避を行う原始感覚系の神経回路であり、もう一つは、対象物の大きさや性状や形などの識別を行う識別感覚系の神経回路です。
生まれてしばらくは、原始感覚系の神経回路が優位にあるために、子どもは不意に顔や身体を触られることを嫌がります。次第に識別感覚系を獲得していきます。その時に大切なのが、アイコンタクトです。子供と見つめ合い、優しく全身を触れることで、情報が入りやすい体と心が形成されていきます。ところが、目を合わさない母親の行動は、過敏で情報が入りにくい子供になりやすくなります。母子の信頼形成に時間がかかる子は、不安も大きく環境適応が遅くなります。特に敏感なお子さんは、大きくなっても後ろから不意に触られるとビクッとします。 続きを読む
2022年12月06日(火)
最近、味覚に過敏な子どもが増えているように思える。歯ブラシ指導に使う赤染液を「イチゴ味ではなくフドウ味にしてほしい」と要望する。歯をクリーニングする時の歯磨き剤も「イチゴ味が嫌い、ぶどう味がいい、青リンゴ味がいい」とか様々な味に敏感。実際の食べ物でも、イチゴを食べない子どもは味が苦手と言う。
味覚過敏の原因は、発達障害、とくに自閉特性がある方に多く見られる症状。けれど、「味覚過敏=発達障害」とは限らない。味覚過敏と好き嫌い、味覚障害とは違う。 続きを読む
2007年05月22日(火)
食具を使わせたらよいかの1つの目安は、物の硬さに応じて握り、握りつぶさなくなった時期でしょう。手づかみで食べることによって、1歳半頃になりますと、上肢、手指と口の動きの協調運動ができるようになり、スプーンなどの食具を用いて食べられるようになります。スプーンの口に入る位置ははじめ口角ですが、上手になってくると口の正面からになります。 続きを読む
2024年05月15日(水)
生後3~4ヶ月には果汁を飲ませない方がよい。生後6ヶ月頃頃になって果物を食べさせたい時は、ジュースではなく果物を潰して、繊維質を含んだ果肉ごと与える。
アメリカ小児学会は、1歳までの乳児にジュースを与えることを勧めていない。幼児期の砂糖、ジュース、甘いものは膵臓に負担をかける。膵臓は4歳頃完成し、インスリンを作れるようになり、血中の糖質量をコントロールできるようになる。 続きを読む
2009年10月17日(土)
質問
低体重児と口腔の関係は、機能的なことや歯列形態のことで何かありますか?
回答
噛む能力は生まれつき備わっているわけではなく、訓練によって身に付くものでです。ほんの少し心がけるだけで、口腔の機能や形態は、発達、成長していきます。低体重児で生まれても、咀嚼発達のレベルに応じた離乳食のかたさを順序正しく進めれば問題ありません。そして、もう一つ大切なことは楽しい食卓です。 続きを読む