令和6年能登半島地震
2024年03月01日(金)
2024年1月1日(月・祝)16時10分頃、石川県能登半島を震源地とする「令和6年能登半島地震」が発生。続けて3回揺れ、3度目が一番大きかった。今まで経験したことのない揺れで、柱が軋み怖かった。その後もかなり大きな余震が続いていた。トラウマケアガイド
石川県能登に大津波警報、日本海沿岸に津波警報が発令され、内灘町は海岸に近いため近くの高台にある向粟崎小学校に避難。マスクをして、マフラーを巻きダウンを着込み、厚底のトレッキングシューズを履く。毛布やホッカイロの防寒対策もしっかりして。校庭にだんだん人が集まりはじめ、30分ほどすると、体育館や教室に移動した。職員室が総合受付、保健室が救急医療相談室となった。トイレは水が使えなかった。青空が広がっていたが、日が暮れると、かなり寒くなった。新聞紙が役立った。順次ストーブが配置され、暖をとった。家族全員分を避難者名簿に記入した。
歯科における震災時の対応 2007年3月25日(日)能登半島地震
kojima-dental-office.net/20080901-135
余震もだんだん落ち着き、津波の状況も分かってきたので、8時頃帰宅する。我が家は海抜8.6m。地震直後石川県輪島市では1メートル20センチ以上、金沢港で90センチの津波。その後、気象庁は1日午後8時半に石川県能登の大津波警報を津波警報に切り替え、さらに2日午前1時15分に日本海沿岸の津波警報を津波注意報に切り替えた。
幸いにも屋内は物が多少落下する程度でほとんど問題はなかった。診療室もカルテなどが少しだけ散乱していたが、器具・機材などは問題なかった。電気は使えたが、水とガスは止まっていた。トイレは1カ所だけ井戸水だったので使えた。後で、ガスも安全装置が働いただけと気付き、解除したら使えるようになった。おせちやお餅を食べて就寝。寝ていても余震が分かった。
2日朝7時から文化会館で給水開始、長蛇の列。コンビニからミネラルウォーターやパンが消えた。午後1時過ぎ、水道が復活した。6日に飲料水として利用可能の知らせ。
内灘町のホームページ 断水に関するお知らせ 2024年1月2日更新
www.town.uchinada.lg.jp/site/earthquake/15222.html
現在、地震による漏水の多発により、広い範囲で断水が続いております。破損箇所を把握するため、一時的に水が流れますが、飲み水としてはご利用できません。蛇口を回して水が出る場合でも、使用は控えて下さい。
1.各地の被害状況(2日)
www3.nhk.or.jp/news/html/20240102/k10014306401000.html
被害甚大。2007年の地震とはレベルが違う。
・令和6年能登半島地震 震度分布の強弱が局地的に
xview.bosai.go.jp/view/index.html?appid=41a77b3dcf3846029206b86107877780
・深刻な液状化で地域が壊滅的被害 内灘町の今 1月5日
www.youtube.com/watch?v=_9QlaJMkOhQ
内灘町でもここから5キロ離れた西荒屋はすごい状況、被害地域がまだら。この地域一帯は26日現在も断水が続いている。
内灘町の液状化による被災状況
www.pref.ishikawa.lg.jp/kankyo/suidou/documents/ekijoukakisyahappyo.pdf
石川県内の液状化しやすさマップ
www.hrr.mlit.go.jp/ekijoka/ishikawa/ishikawa.html
・海底が隆起? 防波堤の外まで陸になり、海ははるか先に
(東京新聞2024年1月6日)
www.tokyo-np.co.jp/article/300858
・岸部の海底85kmが隆起して露出、海岸が最大200m海側にせり出す
(読売新聞2024/01/06)
www.yomiuri.co.jp/science/20240106-OYT1T50195/
2.石川県保険医協会 「令和6年能登半島地震」特設ページ
ishikawahokeni.jp/2401notojisin/
<目次>
▼ 会員専用|被災状況確認
▼ 医療機関向け|厚労省発出通知
▼ 国・石川県|情報サイト
▼ 志賀原発に関する情報
▼ 報道関係
A.被災医療機関の経営支援
ishikawahokeni.jp/notojisin-keieisien/#kyugyoteate
①医療機関向けの補助金や融資制度
②スタッフへの給与など
スタッフに休業手当を支払った場合は⇒雇用調整助成金の特例措置により助成
スタッフに休業手当や賃金を支払っていない場合は⇒労働者は雇用保険の失業給付
③令和6年能登半島地震に係る石川県なりわい再建支援補助金
www.pref.ishikawa.lg.jp/kinyuu/keieishien/nariwai.html
参考に なりわい再建支援事業
中小企業庁
www.chusho.meti.go.jp/saigai/r6_noto_jishin/dl/nariwai.pdf
・医療機関等でグループを構成し、復興事業計画を作成。
以下のようなグループ例が想定される。
例1:在宅当番医や在宅歯科当番医グループ
例2:診療所がグループをつくり、○○地域の総合病院的な役割をになう。
例3:県医療計画に基づき、病診連携を行い、○○地域の医療提供体制を構築する。
・復興事業計画の作成にあたっては、グループ共同で行う取組を明確にすることが必要。取組の例として以下のようなものが考えられる。
例1:夜間、休日における医療提供の充実(在宅当番医制等)
例2:急性期から慢性期、在宅医療等へ、患者の状態に応じ医療提供するための連携を充実(クリティカルパス、医療と介護の連携など)
*能登地震|『福祉マップ』資料編を期間限定で無料公開
ishikawahokeni.jp/map-siryou/
石川県内の▼高齢者の施設、▼障害のある人の施設、▼子どもの施設、▼救護施設、▼行政・相談窓口等(当事者団体・家族会等含む)の一覧を掲載しています。ぜひご活用ください。
B.被災者の支援制度について
①石川県(被災者向けの情報)(2024年3月1日時点)
www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/202401jishin-mokutekibetsu.html#syoukai
公的な支払いや税金の減免など分野別にまとめられている
②石川県行政評価事務所
www.soumu.go.jp/kanku/chubu/ishikawa.html
生活支援窓口案内(ガイドブック)や相談先
3.内灘町津波ハザードマップ
kojima-dental-office.net/20130311-2921
4.輪島へのアクセス 3日19時30分
石川県道路交通情報
www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/202401jishin-mokutekibetsu.html?fbclid=IwAR1_Tu0lm9saWgI8kWOqls6V-jVTBvLwH6cca1ml-xlMwiuKw_Lyfozwxkc#jouhou
災害派遣医療チーム「DMAT」や道路整備の重機、ライフラインの復旧、被災地への物資が渋滞のため思うように進まない。個人の移動はもうしばらく我慢。
港が使えず、海路のアクセスも不可。
志賀町長 再稼働に慎重 原発避難経路「抜本的見直し」
www.chunichi.co.jp/article/847988
想定されている避難経路が今回の地震で壊れ、寸断したことを受け「海にも空にも逃げられない。現実的でなく、訓練のための訓練だった。抜本的に見直す必要がある」と語った。
今の石川県で原発災害が起きたら避難できない
www.tokyo-np.co.jp/article/307567
災害派遣医療チーム「DMAT」
www.city.okazaki.lg.jp/houdou/p039920.html
石川県からのDMAT派遣要請を受け、1月2日(火曜日)12時48分に岡崎市民病院DMATが出発しました。全国から100チーム以上が続々と入る。
5.スーパーの袋と新聞紙で作る避難所の簡易トイレ
www.sanipak.jp/media/technic/a68
6.石川県歯科医師会 災害歯科支援チーム(JDAT石川)
www.ida1926.or.jp/member/members/index.php#202401141
石川県歯科医師会災害対策本部 石川県JDAT(石川県歯科医師会災害歯科支援チーム)による被災地支援活動への参加協力のお願い
①七尾市、志賀町、中能登町
令和6年能登半島地震 避難所等における歯科口腔保健アセスメント・医療支援を実施
1月6日(土)石川県医療対策課より、市町からの要望と道路状況等を検討した上で派遣要請があり、派遣先は、七尾市、志賀町、中能登町の3市町で可能な限りすべての避難所を訪問してほしいとの依頼があった。
石川県歯科医師会公衆衛生部、医療管理部に加え、現地の郡市歯科医師会、石川県歯科衛生士会からの派遣メンバーにより石川県歯科医師会 災害歯科支援チーム(JDAT石川)を立ち上げ、1日あたり、歯科医師3名、歯科衛生士2名のチームを2チーム編成し、計10名で7日(日)8日(月・祝)の2日間避難所を訪問した。
宿泊施設なし 寝袋と2泊3日分の食料は各自で用意する
・訪問避難所
1月7日(日) 志賀町 10施設
1月8日(月・祝) 中能登町 4施設 七尾市 8施設
・活動内容
【歯科口腔保健アセスメント】
避難所の規模や滞在人数、歯磨き用の水や場所といった口腔清掃環境、歯ブラシ、義歯洗浄剤などの口腔清掃用具の確保の状態、痛みや義歯に問題のあるものの状態などを確認し、評価する
【施設管理者、または避難者全体に対しての啓発】
口腔ケアができない状況や、食生活の乱れから不潔になり、また避難生活で活動量の低下から口腔機能が低下することで、肺炎のリスクが高まることや、集団生活の中で口腔環境が悪化するとインフルエンザなどの感染症のリスクが上がることを説明し、できる範囲で口腔ケアに努めてもらうように啓発する
【ポスターの貼付】
【支援物資の配布と使用方法の説明】
(現時点では歯ブラシと水を使わないでケアできるウエットシート、マウスウオッシュ、キシリトールガム中心)
【個別相談、応急診療】
避難所内巡回し個別に相談受付
今回は処方のみの対応(抗生剤、鎮痛剤など)
【配布支援物資】
歯ブラシ 約3000本
マウスウオッシュ 約5000個
ウエットシート 約700個
キシリトールガム 約10000個
②穴水町
【日時】 2014/1/14
【訪問施設 (8施設)】
・JAおおぞら穴水
・穴水町さわやか交流館プルート
・穴水町役場
・あゆみの里
・介護老人保健施設あゆみの里(口腔ケア用品の支給のみ)
・のとふれあい文化センター
・グループホーム聖頌園
・穴水中学校
7.日本歯科医師会
www.jda.or.jp/jda/release/detail_238.html
令和6年1月1日(月)
・日歯が災害対策本部(仮称)を設置、情報収集等を開始
令和6年1月5日(金)
・石川県歯科医師会から二次災害の危険性が高く、外部からの人的支援を受ける状況とはなっていないため、お控えいただきたい旨の連絡があり、待機。
・日本歯科医師会が石川県歯科医師会へ愛知県歯科医師会所有の歯科診療車「歯~とぴあ号」を貸与するように依頼。愛知県歯科医師会は車両掲載機器の整備を実施、待機。
令和6年1月13日(土)
・石川県知事が厚労大臣に対し日本災害歯科支援チームの派遣を要請。
厚生労働省が歯科医療従事者派遣依頼を発出
令和6年1月14日(日)
・日本歯科医師会が各都道府県歯科医師会に対し「災害歯科支援チーム(JDAT)」の派遣要請
令和6年1月16日(火)
・日本歯科医師会が愛知県・福井県・富山県・福島県・長野県の5県歯科医師会に対し、1月18日(木)からの第一陣の派遣を要請依頼
現地調査の為、金沢市石川県歯科医師会に入り各団体との調整
【活動予定】
・支援チームについて
各都道府県歯科医師会はチームを編成し日本歯科医師会に申請登録。
日本歯科医師会が申請があった都道府県歯科医師会のチームを精査し、要請
要請があったチームが順次活動。
※混乱を回避するため、日歯が一元管理
・歯科診療車「歯~とぴあ号(愛知県歯科医師会)」を石川県歯会館に派遣
8.断水していてもタービンが使える方法
メーカーによっては断水時に外部ポンプを用意できるケースもある。
株式会社ジーシー 大阪支店 機械営業係は、4日に石川県入りし、
被害状況(断水期間や被害規模、交通網の状況、二次災害の可能性など)と地震や水害による医療機器の取り扱いに関する確認及び注意事項を確認の上、
台数に限りがあるので、GCのチェアを使っている歯科医院に1医院につき1台の加水ポンプの取り付け作業に回っている。当院もGCのチェアを使っているが問題はなかった。1月22日現在、要望のあったジーシーのユニットは全てすでに対応した、他社メーカーも順次準備しているとの報告あり。
地震や水害による医療機器の取り扱いに関する確認及び注意事項
令和2年9月8日
日本歯科器械工業協同組合
手順
電気が通っていて、下水道が使える場合に「水ポンプ」を以下の要領で使用する。
①ユニット立ち上がり部の止水栓を止める。
②ポンプに水を溜める。
③ユニットの外部の水の取り口に接続する。
④水ポンプ内に圧力をかける(自転車の空気入れの要領で)
*ポンプは市販品の加圧ポンプ噴霧器(工進 HS-503W)を歯科用ユニットに接続できるようにするために、部品を変更、追加。基本的にそれぞれのユニットメーカーが準備されたものをご使用する。ただし、水タンクは加圧する必要があり、エアーの取り口はメーカーによって異なる。
今後、業務継続計画の見直しと2008年に石川県保険医協会が作製した「震災時の歯科医院の減災対応」のバージョンアップも必要。
業務継続計画
kojima-dental-office.net/20210420-5687#more-5687
・非常用電源 蓄電池・太陽光発電(屋根への設置は倒壊リスクも考える)
・断水対応 水の備蓄、井戸水の手動ポンプ
震災時の歯科医院の減災対応
kojima-dental-office.net/20080901-135
- カテゴリー: 緊急時の対応