こどもの食べるを育てよう! 2017
2017年06月15日(木)
15日(木)午前10時からカンガルーム(子育て支援センター)にて食育講話「こどものお口と健康を考える」。熱心にメモをとり聴講されていました。レジュメを昨年より詳しくしたので10分ほど予定時間を超過してしまい、託児の方々にご迷惑をかけてしまいました。
講話後、託児されていたお子さんと一緒に町の栄養士さんが作ったおやつを試食しました。お母さんの歯みがきを嫌がる1歳児の対応、フッ素利用の適応年齢の質問がありました。また、歯並びを診て欲しい、試食時に舌が左右に動いているか診て欲しい等の相談がありました。
子どもの食べるを育てよう 2016
kojima-dental-office.net/20160616-1027#more-1027
【講 演】「こどものお口と健康を考える」
講師 内灘町食育サポーター
小島歯科医院 名誉院長 小島 登
https://kojima-dental-office.net/
*「こどもたちのカラダに優しいおやつ」の試食があります
【日 時】平成29年6月15日(木)10:00~10:50
【会 場】 カンガルーム(子育て支援センター)
内灘町向陽台1丁目97
【対 象】 内灘町にお住まいのお子さんとその保護者10組
(保護者の方のみの参加可能)
*講演中は託児があります
【参加費】 親子1組 500円
【申し込み】カンガルーム にて要予約 TEL 238-3233
【お問い合わせ】内灘町保健センター TEL 286-6101
レジュメ
Ⅰ虫歯予防の話
1.虫歯菌 ミュータンス菌の感染の窓 生後19ヶ月~31ヶ月(約1歳半~3歳)
2.唾液
3.アメと飲み物 膵臓は4歳頃完成し、インスリンを作れるようになる
4.フッ素の利用
Ⅱ乳幼児期の食事とお口の働きについて
1.幼児期、学童期に見られる問題点と改善策
A.歯列不正や舌、口唇、頤部などの形態異常
スペース不足、叢生:歯が内側に傾斜(顎骨が小さいわけではない)
舌の大きさと形
舌小帯異常
B.噛めない、飲み込めないなどの機能障害
習慣性口呼吸が増えている
C.対策、指導
*噛む能力は生まれつき備わっているわけではなく、訓練によって身に付く
床にしっかり踵を着けて椅子に座る
食事時の姿勢を整える
食事の時に飲み物を用意しない
大きなものをよく噛んで食べる
口を閉じて嚥下する
2.自立の過程
・自立について 身体自立 → 生活自立 → 社会自立
身体自立とは生理的な調整機能と感覚運動調整機能
・口の働きの発達
①アイコンタクト(スキンシップと話しかけ)
②原始感覚系 → 識別感覚系
③もう一つの触覚「固有感覚」
④反射的な運動 → 随意運動
A.発達する口腔領域の機能獲得期
離乳食から幼児食、普通食へ
咀しゃくの発達は舌の動きの発達が基本
前後運動 → 上下運動 → 左右の動き
①離乳準備期 生後4~5ヶ月
舌尖は口腔外にあり、口唇は半開きのまま。閉じることができない
a.指しゃぶり、玩具しゃぶり
意志の目覚め、脱感作(鋭敏な口腔内を鈍麻)
目、手と口の協調運動の練習
②ゴックン期(口唇食べ期) 5~6ヶ月頃
舌抵反射が消失、舌の前後運動
*口唇閉鎖は咀嚼開始の第一歩
食べさせるのではなく、食べる動きを引き出すような食事介助が必要
上唇が下りてくるのを待つ
下唇がスイッチ、上唇が1回量を判断する
③モグモグ期(舌食べ期) 7~8ヶ月頃
舌の上下運動
*この時期に「噛んでいる」と勘違いして、
舌でつぶせない固すぎる食物を与えてしまい、
将来問題が起こることが多い。
④カミカミ期(歯ぐき食べ期) 9~11ヶ月頃
舌の左右運動
*口角が片側に偏ったり、口唇が左右非対称になる
b.手づかみ食べ
自分の1口量を覚える
(食べにくい食品は・・・繊維性が強いもの、薄い葉もの)
⑤離乳完了期 1歳頃
吐き出す機能
c.スプーン、フォーク、箸
B.機能の発揮の仕方を学ぶ幼児期
⑥幼児食前期(奥歯噛み学習期)1歳~2歳頃
⑦幼児食後期(奥歯噛み充実期)3歳~5歳頃
咀嚼の持続力を養う
*早い時期から硬い食品を食べさせない
3.その他
①好き嫌い
好き嫌いは発達・学習現象
*野菜を食べる働きがまだ育っていないと理解し、
「野菜嫌いで食べない」と判断しない
②1歳6ヶ月の歯科健診の意義
Ⅲ食品による窒息事故