GRBAS 尺度
2011年01月26日(水)
第45回金沢・在宅NST研究会 経口摂取相談会が1月24日に開かれた。ID16、88才の男性に対する訪問評価を検討した。「呼吸疾患(慢性閉塞性肺疾患)のために呼吸筋はかえって鍛えられているが、その反面、喉仏の下降に見られるように、嚥下に関わる筋は機能低下をきたしている」と「入れ歯を外したことがなく、歯磨きもせずうがいのみの手入れだったが、お焼きをしっかり食べていた」が印象に残る。
そして、経口摂取チェックリストの見直しが各職種で始まった。言語聴覚士により、発声・声質の評価項目に新たにGRBAS 尺度が提案され、また、スクリーニングテストに次につながるような実践の追加を検討する旨の報告があった。
GRBAS 尺度とは、声帯の器質的疾患で声帯振動が不規則になり、正常な発声ができない人のための、音声治療専門家による聴覚心理評価尺度である。聴取した音声の総合的な異常度(Grade)、粗糙性(Rough)、気息性(Breathy)、無力性(Asthenic)および、努力性(Strained)の5項目について「全く感じない」から「強く感じる」までを0~3の4段階で行う主観的評価尺度である。しかし、主観的評価であるため評価の曖昧性や不安定性が避けられないという問題もある。次の研究が有効性を検討している。
高調波振幅揺らぎ、喉頭雑音レベル比による病的音声の客観的評価支援
www.seki.cs.it-chiba.ac.jp/member/_grad/PDF/0331153.pdf#search='GRBAS尺度‘
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