小島歯科医院 名誉院長ブログ

糖尿病の歯肉

2016年12月22日(木)


 糖尿病と歯肉を考える
kojima-dental-office.net/20120615-3104

症例1
患者 53才男性       
初診 1987年5月8日
      糖尿病
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                                               初診時と4ヶ月後
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                                          8ヶ月後と4年3ヶ月後
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                                       8年7ヶ月後と13年7ヶ月後
考察
 糖尿病患者の歯肉は『ぶよぶよした』発赤・腫脹が強くあらわれますが、歯肉の改善もわかりやすいです。糖尿病も歯周病も生活習慣病であり、歯肉の状態は両方のコントロールの指標になりえます。
 この症例の場合、来院当初見られた『ぶよぶよした』赤く腫れた歯肉は本人の努力によってだんだんきれいになっていきました。しかし、プラ-クコントロ-ルを続けることは大変なことであり、4年すぎる頃から崩れ始め、何とかしてあげたいが徐々に歯が喪失していきます。プロフェッショナルケアで多いに補っていきたいです。

症例2
患者 49才男性        
初診 1994年7月26日
      糖尿病、高血圧

            初診時と1ヶ月後

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                                                3ヶ月後と11ヶ月後
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                                             1年5ヶ月後と5年9ヶ月後
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                                        8年4ヶ月後と10年後
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22年後

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 考察
 歯周病と糖尿病は生活習慣病に分類でき、お互いにリスクファクタ-を共有しています。たとえば、加齢、喫煙、ストレス、生活環境は、共通したリスクファクタ-です。また、糖尿病は歯周病のリスクファクタ-であり、歯周病は糖尿病のリスクファクタ-です。歯周病があるから糖尿病になるといった因果関係を意味しているわけではありません。歯周病を単に口腔内の局所の感染症というよりも、全身に影響を与えうる感染症ととらえる必要があります。歯周病感染のコントロ-ルが糖尿病コントロ-ルの必要手段になるかも知れません。
 この症例の場合、来院当初から本人の努力と当院でのクリーニングを続けて、体の調子が悪い時は腫れることもありましたが、何とか歯を維持することが出来ていました。それでも、長い間ただれた弱々しい赤く腫れた歯肉が続いていました。しかし、10年後、退職を機に春から1時間畑仕事をするようになってから、みるみる歯肉の状態も良くなり、体の調子も良くなり薬の量も減ってきました。
 どんな時でも最善のことを考え、お話しして共に歩んでいきたいです。

 

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