歯科で治療中断した場合、どのような経過が予想されるか
2025年12月23日(火)
虫歯でも歯周病でも治療中断した場合、次に来院するときは重症化していて、治療期間は長くかかり費用も増えることは間違いない。
かなり放置していれば口腔内が崩壊していて、しっかり噛めなくなり、栄養バランスに偏り(食品多様性の欠如)がみられるようになる。特に、炭水化物(糖質)が過剰になり、タンパク質が低下する。故に、虫歯も歯周病もさらに悪化する。
子ども達は、飲み物で食べ物を流し込んだり、大きなものを前歯で食いちぎり奥歯で噛んで食べたりしなくなるので、口の働きが育たない。
高齢者であれば、舌の動きが悪くなることで食べるものに制限がかかり、飲み込みにも異常が見られるようになり、食べる機能の低下に始まる負のスパイラルが見られるようになる。筋力など身体機能が低下したサルコペニアに陥り、転倒しやすくなり、骨折をきっかけに入院になることもある。やがて精神的・心理的な機能低下や社会的なつながりの希薄化したフレイルの状態となる。最終的には食事を摂ることさえ困難になる。
参考に
1.高齢期の生活を支える歯科と栄養の連携
東京都健康長寿医療センター研究所 本川佳子
www.hotetsu.com/files/files_388.pdf
咀嚼機能の低下している噛めないグループは,たんぱく質,肉類の摂取低下につながることを報告し,歯の喪失が進むことでデンプン類が豊富な食品を好むようになると報告している。
2.食事中のタンパク質を少なくすれば、太るまで過食する
kojima-dental-office.net/blog/20240105-18821#more-18821
3.「学校歯科健診後調査」に関して記者発表
kojima-dental-office.net/blog/20190718-12672#more-12672
4.求められる歯科医院による口腔機能低下症の早期介入とその重要性
kojima-dental-office.net/blog/20251218-23190#more-23190
5.4歳になるがクチャクチャ食べが治らない
kojima-dental-office.net/20181017-4489#more-4489
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