健康・スポーツ歯学
2015年05月17日(日)
講師 東京歯科大学 特任教授 石上 惠一 氏
日本オリンピック委員会強化スタッフ・スポーツドクター
日本スポーツ歯科医学会(理事)・認定医
講演会メモ
マウスガード(国際的にマウスピースではなく、これに統一されていく)
1.カスタムメイドマウスガードの作り方
・正しい咬合と顎位が必要
・前歯部もあてる
・ハード&スペースタイプ
2.効果
①外傷防止
・歯の破折や脱旧
・顎骨骨折や顎関節の損傷
・側頭窩や頭頂部のひずみの減少
・頭蓋内圧の減少
*咬合の安定していない子供にはヘディング制限が必要
脳震盪を起こしやすい
ヘッドガード、フェイスガード
②パフォーマンスの向上(実験や経年調査に基づくエビデンスがしっかりしている)
・身体バランス(静的と動的)
踵をつけて立ってもらうと、咬合位より安静位の方が身体が揺れる
顎位をずらすとバランスが崩れる
不適合な義歯により身体の重心が動揺 → 転倒
遠心力など同じ負荷のかかるスケート選手などに顎位の変位が見られる
*クーリングダウンや反対の動きが必要
・筋力(テレメータピッカによる運動時の筋電図測定)
咬筋と下肢筋(ヒラメ筋)との相関(遠隔促通)
ティッシュを咬むと早く走れる
リリースの瞬間に咬筋活動量が上昇
・脳活性
ガムを噛んでいる間は脳のアイドリング状態
脳神経中一番太い三叉神経を刺激する
次の動作にすぐに移れる
視力も良くなる
・正しい咀嚼システムの育成と同時に全身の運動機能システムの育成も大切
忙しい時間の合間にファーストフードを食べて特化したスポーツをするより
小児期はしっかり咬んで食事することが大事
3.スポーツ基本法
公認スポーツデンティスト
スポーツ省の可能性大
単行本
カスタムメイドタイプ 新マウスガードのつくり方 医歯薬出版 6480円
かむかむウオーキング しっかり噛めると、脳とカラダがめざめる 幻冬舎 1080円
市民公開講演会「健康・スポーツ歯学」
日時 5月17日(日)午前 9:30~12:30 (途中休憩と質疑含む)
*金沢駅周辺が9時40分以降、植樹祭による交通規制。
場所 金沢都ホテル 5階 加賀の間 (金沢市此花町6−10 ☎ 076-261-2111)
対 象:歯科医師、医師、スポーツ医学関係者、スポーツ関係者、医療関係者、
教育関係者のほか、どなたでも参加いただけます。
◆ 定員150 人
◆参加費 無料 ※申込みが必要です
詳しくは チラシ 健康・スポーツ歯学
◆ 申込締切 5/11(月) 定員に達した場合は締め切ります。
主催:石川県保険医協会
金沢市尾張町2-8-23 太陽生命金沢ビル8 階
TEL 076-222-5373
FAX 076-231-5156
Email ishikawa-hok@doc-net.or.jp
後援:石川県教育委員会、金沢市教育委員会、北國新聞社
ご案内
「運動能力の向上のためには何が必要か?」この問いに答えるべく、多くのスポーツ関係者や教育関係者、また近年では医療関係の方々が日夜努力を注がれ、ご活躍されていることと思います。
今回の講師・石上惠一先生は、日本にスポーツ歯学を広められ、マウスガードの普及にも尽力されてきました。また、長年の研究により、マウスガードがもたらす外傷の予防軽減だけではなく、噛み合わせがもたらす運動能力の向上や、姿勢制御の向上を明らかにされてきました。
スポーツや教育関係の方々が期待するパフォーマンスの向上や安全、増加する高齢者のロコモ(運動器症候群)や転倒による骨折の予防に携わる医療関係の方々にも、新たな視点を提供できるのではないかと考え、講演会を企画いたしました。是非ご参集ください。
<抄録> 講師 東京歯科大学スポーツ歯学研究室 教授 石上 惠一 氏
アスリートにおける健康管理の目的は、全てのアスリートが安全かつ健全な状態で練習を行い、競技において自分の能力を存分に発揮できることである。その目的に向け平成23 年、日本歯科医師会は日本体育協会と協働で“公認スポーツデンティスト”の養成を正式に決定し、昨年その事業が始まり本年4 月にその第一期生(67 名)が生まれることになる。また、近年スポーツと歯のかかわりについては、国民やアスリートからの関心や認識が高まっているところから、公認スポーツデンティストが国民体育大会・日本スポーツマスターズや各地で開催される競技会、そして2020 年の東京オリンピック・パラリンピック等の現場において、医事運営の支援やチームデンティストとしてフィールド内での活動を円滑に行うことが重要である。さらに、スポーツドクター等と連携して、アスリートの健康管理やパフォーマンス維持向上に寄与出来るようにとともに、中高齢者の健康管理においても咬合・顎位の安定が中高齢者等の転倒防止に重要であり、一般日常生活の中で注視すべき点となる。アスリートにとっても、また一般競技者、スポーツ愛好家のみならず、高齢者にもこれからのスポーツ歯学という健康歯学の分野が担う責任は、大きくなるものと考える。さて、フィールドにおいてはトップアスリート等がマウスガードを使用し競技する場面をみるようになってきた。これは、外傷予防と言う事だけではなくアスリート自身がマウスガード装着による噛みしめが咬合・顎位の安定に繋がりスポーツパフォーマンス向上になんらかの影響を感じているものと考えられる。さらに、一般日常生活の中での身体活動にもさまざまなものがあるが、それぞれ要求される資質は異にする。しかし、健全な身体機能の確保は重要となる。
今回、私共がこれまでに得られたスポーツ歯科医学に関する情報を基にスポーツ歯科医学の今後について考えてみたいと思う。
申込みが必要
<講師プロフィール>
東京歯科大学教授(スポーツ歯学研究室主任)
1979 年 日本大学歯学部卒業
1986 年 歯学博士(日本大学)
1986 年 U.M.D.S. GUY’S HOSPITAL (UNIV. OF LONDON)に
日本大学海外派遣研究員として、1988 年まで留学
1997 年 日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ・スポーツドクター
1998 年 東京歯科大学准教授(スポーツ歯学研究室主任)
2001 年 東京歯科大学教授(スポーツ歯学研究室主任)
2015 年4 月~ 東京歯科大学特任教授
主研究テーマ:顎口腔系の状態と全身状態との関連に関する研究
社会における活動:
日本オリンピック委員会強化スタッフ・スポーツドクター
日本スポーツ歯科医学会(理事)・認定医
日本臨床スポーツ医学会(評議員)
日本体力医学会(評議員)
日本補綴歯科学会(評議員)・専門医
日本全身咬合学会(理事)・認定医・指導医
日本顎関節学会(評議員)・指導医
日本歯科医師会スポーツ歯科検討委員会委員
(NPO 法人)日本マウスガード普及協会・理事長
大分県スポーツ医科歯科研究会 顧問
日本体育協会公認 スポーツデンティスト 等々
参加申込書 FAX 076-231-5156 (保険医協会宛)
市民公開講演会 健康・スポーツ歯学
5月17日(日) 午前 9:30~12:30 金沢都ホテル 5階 加賀の間
医療機関または団体名
※団体名が特に無い場合は記入不要。
申込者名 電話番号 ― ―
参加者名
① (職種: )
② (職種: )
③ (職種: )
④ (職種: )
⑤ (職種: )
(1) FAX での申込みの場合 ⇒上記の項目を記入し、FAXを送信してください。
(2) 電話またはメールでの申込みの場合 ⇒上記の項目をお知らせください
※ 参加証等はありません。 定員に達したため申込みを受付できない場合等に限り、主催者よりご連絡します。
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