指導のデジタル化(視覚からの指導)
2002年04月19日(金)
講師 遊学館高校野球部監督 山本 雅弘氏
開催日時 2002年4月19日(金)午後8時~10時まで
開催場所 石川県保険医協会 会議
参加対象 会員、スタッフ
参加費 無料
「 選手の性格・栄養管理・健康管理・基礎体力をスポーツ医学や心理学、脳生理学などを取り入れ実践している話でした。聞いて、目から鱗が落ちていくような、ものの考え方と捉え方に少し感動しました。今一押しの監督です。ぜひ講演をもう一度保険医協会で検討してほしいです。」との会員の声から、直ちに直接山本監督と交渉し、高校野球連盟の許可を取り、準備に取りかかりました。
4月19日(金)午後8時~10時まで金沢都ホテルに於いて特別セミナーが開かれました。医師、歯科医師、医療関係者など30数名と満員になりました。 歯科部会の企画にも拘わらず、多数の医師に参加いただき企画した甲斐がありました。山本監督の知名度の高さが伺えました。
指導方法は命令型から協調型へ。指導される側、指導する側には右脳型(おおざっぱ)と左脳型(細かい)の性格が存在することを意識します。同じ指導では全員に伝わらないことを認識して、それぞれの違いを理解し、適応した指導法を互いに工夫します。同じ事を別の表現で示せるように数多くの引き出しを用意します。因みに、入力は手を組んで右親指が上の時が左脳型です。出力は手を組んで右腕が上の時が左脳型です。90%の確立だそうです。指導する患者さんや従業員に入力を試してみてください。また、指導の仕方も出力を参考に自分を見つめ直してください。
パソコンを使ってフォームの解析をし、運動理論に基づいた正しい情報(視覚)を提供します。レベルの高い選手との比較をし、選手自身が自覚します。目標を設定し、練習目的を理解し意識改革をします。必要項目の中から自ら進んで納得した練習します。
筋力トレーニングに偏重しますと、筋肉がつきすぎて太くなり可動域が小さくなるため、運動領域が小さくなったり、怪我がしやすくなります。柔軟性を維持するためにストレッチに十分な時間をかけます。肘、膝にストレスのかからない運動理論を研究して、今までの間違った固定概念を修正します。カーブが肘を痛めるのではなく、まっすぐを早く投げさせるために肘を痛めます。保険医協会も協力して大事な成長期にある子供達を正しく導いていきたいです。
指導の在り方やスタッフの教育など幅広い応用について頭の中で整理整頓して生かしていきたいと思います。パソコンの活用など新分野への発展にも有意義な一夜でした。山本監督には貴重な講演をありがとうございました。甲子園での活躍お祈りしています。これからも会員から喜ばれるように努力していきたいと思います。
山本 雅弘氏プロフィール 石川県鳥越村出身。1951年生まれ。
金沢桜ヶ丘高校から日本体育大学に進み、陸上競技槍投げの選手。
卒業後、星稜高校・中学校に26年間勤務し、2000年10月から遊学館高校に勤務する。教職についてからスキー競技を始め、選手として国民体育大会に5回出場し、現在も石川県スキー連盟の常任理事を務めている。
星稜ではスキー部を持ちながら1990年から中学校野球部の監督を務め、11年間で9回全国大会に出場し、そのうち3回全国優勝を成し遂げた。
2001年4月遊学館高校野球部の監督に就任しその年の夏の大会でベスト4、秋の大会で県大会初優勝。北信越大会ベスト8。
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