のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

本の世界

考え方

思考の整理学

2021年12月27日(月)

外山滋比古著
ちくま文庫
1986年4月24日発行
 2021年3月5日 第125刷
520円
1.「思われる」と「考える」
 ①I thinkAisB
 日本へ来たばかりのアメリカ人から、「日本人は二言目にはI think….というが、そんなに思索的なのか」と質問されて、面食らうことがある。
 「AはBである」と断定してしまっては、相手へのあたりが強すぎるという気持ちが働く。そこで何かで包みたい。人にお金を渡す時に包みに入れる感覚。「むき出しのお金はいけない」は常識。「AはBである」は、はしたない。包めば「AはBだと思う」となる。その心理が英語でしゃべる時に持ち込まれると、AisBではなく、特に考えているわけではないのにI thinkAisBという表現になる。 続きを読む

自分の頭で考える日本の論点

2021年01月26日(火)

自分の頭で考える日本の論点出口治明著
 立命館アジア太平洋大学学長、ライフネット生命創業者
幻冬舎新書
2020年11月25日発行
1100円
 人々の間で意見が分かれている「論点」を22個選び、基礎知識的なことを解説した上で、著者はどう考えているかを述べている。そこに至る思考のプロセスを学びたい。
 物事を考える時に大切にされていることは、「タテ(昔の歴史)・ヨコ(世界はどうなっているか)・算数(数字、事実、論理で裏付ける)」の3つ。日頃からそのような訓練を積み重ねることが、想定外のことが起きた時に生き残る力とななる。
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福岡伸一、西田哲学を読む

2018年08月14日(火)

福岡伸一、西田哲学を読む 生命をめぐる思索の旅
 動的平衡と絶対矛盾の自己同一
著者  池田善昭 西田哲学の継承者
    福岡伸一 分子生物学者
「生物と無生物のあいだ」
kojima-dental-office.net/blog/20200914-14306#more-14306
明石書店
2017年7月7日発行
1800円

 「動的平衡」概念の提唱者・福岡伸一氏が、池田善昭氏を指南役に、専門家でも難解な西田哲学を鮮やかに読み解いた1冊。その過程で「生命の定義」にもたどり着く。 続きを読む

地頭力を鍛える

2009年01月01日(木)

地頭力を鍛える問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功著
東洋経済新報社
2007年12月20日発行
1600円
 「日本全国に電柱は何本あるか?」
 コピペ族が氾濫し、考える能力がますます退化していく現代において、人材確保のために利用している企業の面接問題である。考える手がかりもほとんど無い状況下で、3分以内に答えを出す。結果の正確さではなく、思考のプロセスを試す問題である。
 また、「フェルミ推定」を使って地頭力を鍛えよう。自分なりに答えを出してページをめくり、答えを読むWhy型の好奇心を持ってこの本にチャレンジしていただきたい。 続きを読む

コメント力

2008年10月27日(月)

コメント力「できる人」はここがちがう
斎藤孝
筑摩書房
1200円
 患者指導に、会議にコメントセンスが毎日問われている。もともと日本人はコメント下手の国民である。アメリカ人のようにジョークを利かすこともなければ、フランス人のように人と変わったことを言おうとするわけでもない。「まねる力」「段取る力」「コメントする力」の3つの中で日本人と欧米人との差が顕著に現れるのは、この「コメント力」である。優れたコメントを集めた「コメント力トレーニング集」を使って、そのコツをつかみ、「コメント力」を意識化することで磨いていきたい。 続きを読む

街場の教育論

2009年03月17日(火)

街場の教育論内田 樹著
ミシマ社
2008年11月28日発行
1600円

 教育の現場からの指摘は多方面に相通じるものがある。医療界も「どうやって利益を上げるか」ではなく、「皆のために何をすべきか」である。しかし、経営が多難だったり、営利目的の企業が参入することにより、効率能率が判断基準の上位にランクされる危険性が出てきた
 また、本を参考に、スタッフの「働くモチベーション」を鼓吹し、グレーゾーンのミスをカバーできる「共同的に生きる能力」を育てていきたい。そして、「符丁が通じない相手」に理解できるインフォームドコンセントを努力し、これからますます分野を超えた人々と交流を深めていきたい。 続きを読む

41歳からの哲学

2009年05月08日(金)

41歳からの哲学池田晶子 著
新潮社
2004年7月15日発行
1200円
 タイトルに「哲学」が付いた本は、難しいという思いが強く避けたくなるが、この本の考えてみようと思わせるわかりやすさが、そのイメージを一新させた。
ヒトが他の動物と異なるところは、死についても考えることである。
観念を観念と見抜き、現実と向き合えるまで考えてみたい。
考えることに手遅れはない。
たまには考えてみよう。
 2007年2月23日、46才の若さでこの世を去った池田晶子さん。ご冥福を祈る。 続きを読む

99.9%は仮説

2008年08月24日(日)

 思いこみで判断しないための考え方
著者 竹内薫
光文社新書
700円
2006年2月発行

「最近どうも頭が固くなってきたなぁ」と思う人や思いこみ、常識、先入観、固定概念に縛られて身動きとれなくなっている人、「なんでこんな話が通じないんだ」とイライラしている人は、この本を読んでみてください。きっと、ものの考え方から世界の見え方まで、全てがガラリと音を立てて変わるはずです。仮説思考は、あなたの人生を豊かにするでしょう。最後まで気になる「残り0.1%はなに?」の秘密はどこに隠されているのでしょうか。 続きを読む

マンガで悟る 日本の仏教&開祖たち

2006年01月23日(月)

日本の仏教&開祖たち多田一夫+拓人社
双葉社
2005年12月20日発行
1300円

 徳川幕府は、仏教界と庶民を管理するために、すべての人をいずれかのお寺の檀家として登録させる寺請制度(檀家制度)を定めました。これにより仏教界は厳しい修行や布教の必要がなくなりました。医療界も規則や制度に振り回されることなく、人の心を見失わないように、七大宗派開祖の教えに触れてみてください。 続きを読む

挑戦

2022年01月15日(土)

 常識のブレーキをはずせ
著者 山中伸弥
   藤井聡太
講談社
2021年12月6日発行
1400円
 完璧になる前にやらないと何にもできない。経験を積めば積むほど新しいことを学ぶことが非常に難しくなってしまう。どんなことでも夢中になれることがあったら、それがどんな結果になっても、必ず自分の成長に繋がっていく。成功確率が低くても、信念や直観に基づいて進んだ道は別の新しい発見につがる。失敗をおそれずに挑戦する。何もしないということだけはやめて欲しい。 続きを読む

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