小島歯科医院 名誉院長ブログ

糖尿病看護スキルアップセミナー

2010年03月14日(日)


スキルアップセミナー1 3月14日(日)午前10時から午後5時15分まで第3回北陸糖尿病看護スキルアップセミナーが石川県教育会館に於いて開かれました。トップバッターとして90分間「糖尿病と歯周病について」を受け持ちました。歯周組織の基本的知識に始まり、歯肉炎と歯周炎の違いや歯周炎の成り立ち、プラークコントロールと歯のクリーニングの重要性について述べました。腎疾患、糖尿病の患者さんの歯肉の状態を見ていただき、特徴や経過についてもお話ししました。そして、喫煙や免疫抑制剤の歯肉への影響やいろんな舌から分かる全身状態にも触れました。また、歯並びや口呼吸、舌や口唇の形態から分かる口の働きの問題点についても解説しました。 会場には糖尿病療養指導士100名ほどが参加し、熱心にメモを取り、様々な歯肉を食い入るように見ていました。これからも連携を取り合って、少しでも患者さんに役立つように努力をしていきたいと思ます。

参加者の感想
・スライドが印象的でした
・糖尿病の療養相談に、ケアの一つとして取り組めば良いと思った
・歯よりいろいろな疾患がわかることがすごいと思った(2名)
・専門医の講義を聴き、より理解することができた
・普段歯科領域の研修を受ける機会が少ないので、大変勉強になりました(2名)
・写真があり、具体的で、とても分かりやすかったです(2名)
・子育て、食べ方にまでにおよび、参考になりました
・口腔ケアについてのテーマは今まであまりなく、興味があったし、よかったです
・歯の構造がよくわかる画像で説明を聞ければ、より分かりやすかったと思う 
・新しい情報が得られて良かった
・症例で説明をしていただき、理解できた
・もう少し深く糖尿病との関係を聞きたかった
・糖尿病のケアには様々な職種による全身管理が必要だと改めて思いました

 

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「合併症をもつ糖尿病患者への支援~口腔ケアとロービジョンケア~」
日時  平成22年3月14日(日)
場所  石川県教育会館
主催  日本糖尿病教育・看護学会
企画  ネットワーク委員会

 

                                <プログラム>
 進行              福井大学看護学科   麻生佳愛
 
  開会の挨拶           北陸糖尿病看護研究会 代表 淺川久美子
 
  教育講演1 10:00~11:30        座長 村角直子(金沢大学)
「糖尿病と歯周病について」
       小島 登(小島歯科医院 院長)
 
  教育講演2   11:30~12:00      座長 沢田悦子(富山赤十字病院)   
「糖尿病患者の口の健康を保つために」
       加田 和枝(富山赤十字病院 歯科衛生士)

  昼食    12:00~13:00
 
  教育講演3 13:00~14:00      座長 淺川久美子(福井大学医学部附属病院)
「糖尿病網膜症の診断と治療」
       赤木 好男(福井大学医学部附属病院 眼科学講座 教授)
 
  教育講演4   14:30~15:00    座長 吉田陽子(福井県立病院)      
「視力が低下した患者への支援~ロービジョンケアをご存じですか?~」
       小笹 一枝(浅ノ川総合病院 視能訓練士)
                                                                               
  特別講演 15:05~16:35      座長 清水雅代(福井赤十字病院)
「ロービジョンケアにおける看護師の役割と糖尿病療養指導士に期待すること」
 大音 清香(日本眼科看護研究会理事長/西葛西・井上眼科病院 看護部長)
 
  事例検討    16:40~17:40    座長 加藤久代(市立敦賀病院)
「糖尿病性網膜症を合併した患者への看護の振り返り」
 事例提供    東 康子(芳珠記念病院 糖尿病看護認定看護師)
  コメンテーター 大音 清香(日本眼科看護研究会 理事長)
                    小笹 一枝(浅ノ川総合病院 視能訓練士)
 
  閉会の挨拶             一谷志津子(厚生連高岡病院)
   
  * 本研修会は、日本糖尿病療養指導士認定更新のための研修単位、第1群<看護の研修>4単位および第2群2単位(認定番号09-1052)のいずれかを取得できます。

「糖尿病と歯周病について」 抄録原稿  
 糖尿病と歯周病との関係がなぜ今注目を浴びてきているのでしょうか。
 近年、「歯周病」が6番目の合併症として捉えられるようになってきました。すなわち、糖尿病患者には歯周病患者が多いことが示され、歯周病がインシュリン抵抗性を増強させることもわかってきました。歯周炎の炎症部位から放出される内毒素がTNF-αなどインシュリン抵抗性を惹起させるサイトカインを増加させることや、実際に、歯周治療により血糖コントロールが改善したことが示されています。
 今回の講演では、実際に体験した症例を通して、以下のことについて話ししたいと思います。
1.歯周病について
①歯周組織とは
②歯周病とは
③どうして歯周病になるのでしょうか
④歯周検査
2.歯肉炎
①歯肉炎とは
②症例
3.歯周炎
①歯周疾患Periodontal disease
  歯肉炎Gingivitis=Gingivitis without attachment loss
 歯周炎Periodontitis=Gingivitis with attachment loss
②歯周炎に対する当院の考え方
③症例
4.腎臓疾患と歯周炎
①症例
5.糖尿病と歯周炎
①症例
6.その他
①食育
②舌

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