堤 未果(国際ジャーナリスト)
2016年07月29日(金)
mikatsutsumi.org/
沈みゆく大国アメリカにみる日本の医療の守りかた
日時 平成28年7月29日(金)17:00~18:00
場所:ホテル日航金沢 3階 孔雀の間
主催 石川県医療機器協会
参考に 堤 未果著 「沈みゆく大国 アメリカ」
kojima-dental-office.net/blog/20170810-7701
メモ
患者のための医療を守れるのか。築き上げてきた制度を根底から覆すのか。全世界がうらやむ日本の医療を株主のためにするのか。一度崩せば、並大抵のことでは元には戻せない。政治家ではなく官僚が作る法律や制度を見ることが大切。
日本とグローバル企業との価値観の戦いが始まる
・今だけ・金だけ・自分だけ VS おたがいさま
参考に 弱い者いじめをどう考える
公平に戦った結果フェア VS 卑怯
kojima-dental-office.net/blog/20060415-745#more-745
1.アメリカでは政治献金の上限が外された
①80年代以降選挙にお金がかかるようになった
・大統領選挙
オバマとロムニー 1900億円
中間選挙 4800億円
②政治をお金で買えるようになった
・とてつもない額を献金できるようになり、庶民では太刀打ちできなくなった
民衆の声が届かなくなった
以前は民主党への献金は労働組合だったが
共和党も民主党もお金の出所が同じになってきた
ヒラリー氏への献金トップ5(オープンになっている)
金融・保険会社・投資会社・株式会社農業・グローバル企業
選挙後にこの人たちの意見が通る
トランプ氏は自己資金なので、投資家は困っている
ヒラリーか、トランプか? アメリカ大統領選1
・グローバル企業がアメリカ合衆国(投資対象)を乗っ取り
献金・ロビー活動・人の送り込み
・スーパーリッチが139人
③医産複合体が最大
・献金が5300億円、売り上げが200兆円
2.アメリカの医療環境
①医療保険はビジネス
・無保険者 3300万人、低保険者 3100万人 医療破産170万人
・医療に値札を付ける
・吸収合併を繰り返した巨大な医療保険会社しか選択できないようになっている
・保険料が高いのに免責も高く設定されている
・受診する病院が指定されている
・患者も医師も食い物に
②株式会社病院チェーン
・指定を受けるために病院もコスト削減、不採算部門の切り捨て
・人件費の削減 医師、看護師、事務員
・周りの医院はなくなる
・不採算になれば撤退し、荒廃した医療だけが残る
3.TPP批准は薬価アップ必至
①医療保険を圧迫し、国民皆保険を守ると称してとんでもない選択肢を迫ってくる
②日本だけの優遇は認められない
・中医協による薬価決定・支払基金・医療非営利・高額療養費制度
③宝物に国民が早く気づくべき
・国民皆保険・医師法・憲法25条・おたがいさま
(アメリカのグローバル企業から見れば障壁)
④アメリカのように医療をビジネスとする
・患者のためではなく、株主のため
・民間医療保険や医師賠償保険の参入
⑤モス協議
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