インプラント症例
2015年11月26日(木)
歯牙欠損部位に対する処置の一つとしてインプラントも提案することになった。事前準備や後かたづけと滅菌や手術野のマニュアルを整備し、手術当日の役割分担と清潔・不潔域の共通認識も確認した。
これまでの義歯やブリッジと比較したよい点、悪い点と治療の流れや費用の概要を説明し、疑問点などの相談に応える。希望者にはアンケートを記入してもらい、見積書を提示する。精密検査を行い、全身状態などを検討し治療計画を立てる。特に、診断用ステントを利用した立体的なCT画像で、埋入部位に対するインプラントの種類(タイプ、直径、長さ)を選択し、その方向も確認する。
同意書を作成し、その意思を確認する。日程調整を行い、後日インプラントを埋入する。術中はデンタルにて、術後はデンタル、パノラマ、CTエックス線画像にてインプラントの位置をチェックする。歯槽骨の安定後、二次手術を行い、上部構造を作製する。その後、3ヶ月に1回のメインテナンスと年に1度の検査を行い、必要に応じて処置を行う。
症例1
患者 62歳男性
初診 2015年6月10日
主訴 左下6番頬側歯肉にアブセス
診査 1.動揺なし、打診痛なし
2.プロービングデプスが急に深くなった、プロービング時の出血あり
近心頬側が12mm、舌側中央が5mm
3.パノラマX線では根尖病巣などの炎症所見を確認できない
診断 歯根破折の可能性が高い
治療計画 1.冠を除去し精査する
2.抜歯の可能性が高い
3.プラークコントロールの徹底
4.インプラントを含めた補綴の話をする
経過
6/10 左下6番の冠を外し歯根破折を確認、その後抜歯する
/11 創部を確認
/20 抜糸
7/3 左下6番と右下7番のインプラント治療の意思確認
左下7番の感染根管処置
/18 左下7番に全部鋳造冠
8/3 見積書提示
/12 診断用ステントを使用したCT撮影による診断
/19 インプラント手術の説明と同意書
9/7 左下6番と右下7番にサージカルステントを使用してインプラント埋入
10/15 二次手術 印象
11/7 アバットメントを装着し メタルボンドを仮着
インプラント治療の流れ
1.インプラントの説明
2.アンケート記入
3.見積書
4.精密検査
5.診断、治療計画
6.同意書
7.インプラント前準備
8.インプラント埋入手術
9.治癒期間 2~6ヶ月
10.二次手術
11.上部構造・補綴
12.メンテナンス 3~6ヶ月毎に
13.インプラントの検診 年に1回
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