歯の変色について
2008年12月10日(水)
1.外因性の着色には、プラーク(歯垢) や歯石の沈着とコーヒー、お茶、タバコのヤニなどがあります。これらは歯のクリーニングで改善することができます。
2.内因性の変色には、生まれつきのものと加齢変化のものがあります。
①生まれつきのものには、薬剤(テトラサイクリン、フッ素)によるものとエナメル質形成不全などがあります。
②加齢変化のものには、エナメル質の内側にある象牙質の色が濃くなったり、毎日の歯磨きや歯軋り、毎日の食事などでエナメル質も薄くなり内側の象牙質の色が透けて見えるようになったり、虫歯や外傷で歯の神経や血管に問題があり栄養が行き渡らなくなる変色があります。
これらは歯のクリーニングだけでは なかなか改善しません。処置としては、軽度なものはホームブリーチ(漂白)、重度なもの はラミネートベニア法、セラミッククラウン、など人工的なもので修復します。
歯の色が気に なる方は一度歯科医に相談することをお薦めします。
注意点
A.抗生物質(テトラサイクリン)
テトラサイクリンという抗生剤によっても象牙質の色が変色します。永久歯の象牙質ができてくる乳児から7歳くらいの間にこの薬を長期間飲むと象牙質に色素が沈着してしまい歯の色がかなり濃くなったり歯に縞模様ができたりします。色は薬の種類によってグレーや茶色、オレンジ色などさまざま。
B.フッ素
エナメル質の形成期に多量のフッ素を摂取しますと、歯に白い斑点ができたり、一部分が茶褐色に変色することがあります。(斑状歯)
C.エナメル質形成不全
様々なタイプのエナメル質形成不全があります。最も一般的な低石灰化型は完全に石灰化していないもので、常染色体優勢の遺伝疾患です。結果、エナメル質は容易に歯から剥がれ、出てくる象牙質のために黄色く見えます。形成不全型はX染色体の疾患で、結果正常なエナメル質がほとんど形成されず、低石灰化型と同じような症状となります。
D.歯の摩耗
着色が気になり、擦れば白くなると勘違いして力強くブラッシングするために、より色が濃くなります。歯ブラシ圧や音波ブラシの使い方の指導を受けることをお勧めします。
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